リベンジに燃えた錫杖岳クライミング

【錫杖岳 左方カンテ、注文の多い料理店】2016.10.25(山形)
【年月日】2016年10月15-16日
【メンバー】山形、小野

去年、取り付きを間違えて悲しい目にあった錫杖岳にリベンジしてきました。

二年連続で市民トレッキングを辞退し、ご迷惑をおかけしました…。
山屋たるもの自分のやりたい山行をしなければ!と言い訳しつつ、一年の時を経てリベンジの機会を得ました。

今年の晩夏から秋にかけては天候に恵まれずストレスが溜まっていましたが、両日ともスッキリと晴れてくれ最高のクライミングが出来ました。

14日の金曜日の晩発で東海北陸道経由で槍見温泉駐車場を目指す。
これめちゃめちゃ重要な情報なので残しておきますが以前までは飛騨清見ICを降りて、最後のコンビニは激安のガソリンスタンド付近のサークルKだったと思います。しかし、今回行ってみるとその先に新しくローソンが出来ていました!!
新穂高方面を目指す場合、参考にして下さい。

さて、駐車場には1時頃に到着し小宴会の後に就寝する。
朝、起きると駐車場は満車でした…。
しかも朝の弱い山形・小野コンビはバッチリ寝坊する。

リベンジに燃えていましたがなんというコンニャク魂でしょう笑
せっせと身支度をして土曜日は左方カンテを目指す!

15日 左方カンテルート
重い荷物を背負いながら、錫杖沢との出会い付近まで1時間半程度歩く。
涼しいので全然、苦にはならなかった。
夏合宿の真砂沢とはえらい違いです。
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錫杖沢との出会いでテントを設立後、前衛壁を目指す。
既にテントは5張程でなんとか場所を確保出来ました。
めちゃくちゃ快適そうな岩屋を完全に見過ごしていましたが結果オーライでしょう。
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なんと言ってもまずは左方カンテからです!去年は左に行き過ぎてしまい、訳の分からんルートを登ってしまいましたからね。
遅刻のおかげ?もあってかほとんど待たずに取り付けた。
奇数ピッチ山形、偶数ピッチ小野でスタートする。

まぁ天気も良いしなんと快適なことか!これを待っていたんです!久しぶりに超楽しいクライミングが出来てホクホクの大満足。
核心は3、6ピッチ目ですが共に楽しめます。
山形の感想では3ピッチ目は高度感だけで、技術的に難しいのは断然に6ピッチ目ですね。

残置ハーケンは全く無く、ALLナチュプロでほんと良いルートでした。またすぐにでも行きたいぐらいおススメルートです。
次は偶数ピッチのリードをやりたい!
ていうか個人的に錫杖はロケーション的にも大好きで1年に1回は通いたいなー。

1ピッチ目

左方カンテ2ピッチ目

左方カンテ3ピッチ目

左方カンテ4ピッチ目

左方カンテ5ピッチ目

左方カンテ6ピッチ目

7ピッチ目を行けば前衛壁の頂上に行けるみたいですが今回は時間の関係上、パスしました。
6ピッチ目終了点から注文側へ懸垂下降3回で取り付きへ。
明日登る予定の注文を偵察しつつ、クラックの練習量が足らない山形は不安を覚えつつダブルロープを連結しての下降です。
落石を回避する為にトップで懸垂下降した僕は偶然にも素晴らしい隊長の懸垂下降の写真を撮ることが出来ました。
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夜は完璧なリベンジが出来た事と最高のコンディションだった事でまぁ酒が美味い美味い!!
やっぱり充実クライミング後のお酒こそ人生の至高です笑

16日 注文の多い料理店
夜はグッスリ、眠れました。
起きるとあれまー、びっくり、恒例の朝寝坊です。。。
1パーティーを残して他は既に出発していました。

まだまだクラックに不慣れな山形は今日が完全に核心日!
実は今回の山行に行く前に隊長にお願いしてスクエアでコソ練をしていたのでした。
クラックの面白さ、ちょっと分かってきた気がします。

さてさて、その注文の多い料理店ですが核心は3ピッチ目です。
これは小野さんにやってもらおうという事で1ピッチ目は小野さんのスタートから。

やはりこのルートは左方カンテより1段階上のルートです。
結構、アンバランスなビレーになった為、写真はあまり撮れませんでした。

1ピッチ目(Ⅳ) 階段状 小野リード
階段状だが、スタートしてからしばらくはカムを決めれるところが無くなかなかにランアウトする。
階段状なのでそう落ちる心配はないが、落ちたらグランド確定で精神的には嫌な感じだと思います。

2ピッチ目(5.8) フレーク状クラック~フェースを右上 山形リード
さぁ、ここからです!リードを山形に交代して早速広めのクラックから。
高度感が出てきて結構怖かったですが5.8のアルパインルートをオンサイト出来て満足!

3ピッチ目(5.8) コーナークラック 小野リード
ここからは完全にクラック主体、ワレメ隊の隊長お願いしやす!!てことで小野さんリード。
キャメの4番、5番サイズが2セットあれば良かったのですが山形のミスで1セットだけで挑戦することに
なってしまい精神的にもリードはかなり大変だったと思います…。
ハングを乗っ越すとすぐに姿が見えなくなる為、状況が分かりませんでしたがさすが隊長!
ノーテンでオンサイト。「ビレー解除!」のコール。

フォローの山形はやはりクラックが苦手でハングの乗越口であえなくA0となる。
次回は必ずフリー&リードをやりたい!!
悔しすぎたのでしばらくクラックに打ち込みます!!!!!
注文の3ピッチ目フォローの山形

4ピッチ目(5.8) コーナークラック 小野リード
「日本の岩場」ではこのブログ上の3&4ピッチ目は繋げていますが、流れが悪くなりそうなので地蔵テラスで一旦切る。
しかし、上を見上げるとこれまたワイド気味のクラック…。
僕がオンサイトリード出来る自信がなかったので「またしても隊長お願い!」で小野さんの連続リード。
もちろん小野さんはオンサイト、山形もこのピッチはノーテンでフォロー。
ただ、やはりワイドクラック部分でフットジャムが決まらない。フェースに逃げれたので良かったがワイドの足ジャムを練習せねば!
これは3ピッチ目にも言えることで多分この広さのフットジャムが出来ないとリードも難しいと思われる。
スクエアで練習じゃー!

5ピッチ目(5.8) コーナー左のハンドクラック~ブッシュ 山形リード
俺は一体、何をしに来たんだ!人に頼るクライミングをしに来たのか?!
フォローで登るだけで満足出来るのか??
違う!リードをしに来たんじゃーーーーーーーー!
て勢いで自分を奮い立たせてクラックのリードに名乗りを上げた。
ハンドサイズはスクエアでも自信を持てていたのでなんとかやれる自信はあった。
結果、オンサイト!何気にめちゃ嬉しかったー!!
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終了点は左方カンテとの合流点で懸垂下降待ちの人で大渋滞でした。
昨日と同様に3ピッチで取り付きへ。

お互いに爽快な気分で下山する。
これまた、下山が遅くなりご心配おかけしました。
紅葉も始まったばかり、心地よい空気感に包まれ、最高のクライミングが出来ました。
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やっぱり本チャンに行くとモチベーションが格段にUPする!
自分のやるべき事が見つかったのでまた日々研鑽したいと思います。
来年も錫杖行きましょう!!
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この記事を書いた人

こいつノリで生きてるだろと思われがちな関西人ですが山に対しては真剣です。厳しいルートを登った後に絶景を見ながらテント泊にて赤ワインを嗜む、そんな登山が大好きです。

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