冬山合宿 赤岳パーティー

【赤岳】2017.1.3(遠山)
【年月日】2016年12月29日~30日
【メンバー】
豊川山岳会:後藤、遠山
蒲郡山の会:福井(秀)、福井(正)

【コース概要】
(29日)6:00豊川市役所ー10:30美濃戸口ー14:00赤岳鉱泉
(30日)6:20赤岳鉱泉ー7:00行者小屋ー8:30地蔵の頭ー9:30赤岳ー
10:10地蔵の頭ー11:00行者小屋ー11:30赤岳鉱泉ー14:40美濃戸口
歩行距離:19.4km
累積標高:1,720m

今回の冬山合宿は八ヶ岳の赤岳Aパーティー、硫黄岳Bパーティーの2パーティーでの編成。赤岳Aパーティーには蒲郡山の会の福井さん兄弟が加わることになりました。

朝6:00豊川市役所に集合、河合さん宅を経由して美濃戸口まで車で移動。
ここで東京から来た硫黄岳Bパーティーの西村さんと合流します。
早速準備を済ませて赤岳鉱泉まで8名で移動します。
歩き初めは雪も多くありません。
赤岳山荘に近づくと雪も次第に増えアイゼンを履きます。
北沢コースでは木道や氷結した道もあるのでスリップに注意して進みます。

3時間半ほどで赤岳鉱泉へ到着。
赤岳鉱泉名物のアイスキャンディーです。
後藤さんと牧原君は登りたそうに眺めていました。

女性陣2名は山小屋へ、男性陣6名はテント設営をします。
夕食は牧原君の美味しい柚子入り白湯鍋をいただきました。
食後は女性陣も加わり持ち寄ったお酒で賑やかな宴会です。

翌朝4:00に起床、朝食後に準備を始めます。
河合さんと牧原君は硫黄岳パーティーへ移動することになりました。
赤岳パーティーは福井(秀)さんをリーダーとして4名で出発。
少し雪がチラついている暗闇の中、ヘッドランプを着けて6:20赤岳鉱泉を出発。
樹林帯を歩いて暫くすると雪はやみ行者小屋に到着。

行者小屋から地蔵尾根の樹林帯を暫く歩くと急登が始まります。
先行の福井さん、後藤さんのペースに付いて行くのがやっとです。

樹林帯を抜けるとハシゴが現れ、更に急登もきつくなります。
道自体にはトレースはついていますがトラバースなど滑落に繋がる場所も多くあります。
上部の危険個所であるナイフリッジは雪も少なく予想したよりは怖くありません。
この辺りから風も強くなってきたのでゴーグルをつけます。


地蔵ノ頭に近づくと晴れ間が出てきました。
稜線に出ると風速15~20mほどの強風が吹いています。
強風での稜線歩きでは体が振られます。

赤岳天望荘で風を凌ぎながら休憩。
完全に雲も切れて赤岳の展望がとても綺麗に見えます。

稜線を抜けて赤岳天望荘からは風も弱まってきます。
僅かに氷化した急登の雪面を山頂まで登り切ります。
山頂に登ると360°の素晴らしい景色が広がっています。



下山ルートは福井さんの判断で文三郎道を通らずに地蔵尾根をピストンで戻ります。


下山では登りと違い、かなり高度感を感じます。
階段、リッジ、トラバースなどアイゼンを引っかけると滑落事故に繋がります。
ピッケルをしっかり打ち込んで一歩づつ慎重に足を運びます。

地蔵尾根の樹林帯に戻ってきました。

赤岳鉱泉に到着、硫黄岳パーティーと合流してテント撤収。

GPSトラック

自分にとっては初めての本格的な雪山山行で冬山の厳しさを実感する事が出来ました。
無雪期と比べて冬山は危険度が数段増すという意味が少し分かった気がします。

雪山でのアイゼンを使用した歩行技術、ピッケルワークに装備や体力面など課題も多く発見出来ました。安全な登山をする為にも自分のスキルを更に上げることが必要と感じられた山行となりました。

また、急遽リーダーを務めて頂いた蒲郡山の会の福井さん、ありがとうございました。
改めて感謝致します。

以上

-記・遠山-

 

(追記)

12月29日(木)

朝5時に蒲郡市役所で遠山さんと待ち合わせて、集合場所の豊川市役所へ向かう車の中で、浅田さんが風邪で欠席の報告を聞いた。

私も合宿2週間前に風邪をひいて病院の薬を飲んでやっと治ったところでした。

河合さんが硫黄岳リーダーとなり、赤岳へは私がリーダーと決まる。

美濃戸の駐車場に9時20分に到着。満車に近い状態でした。準備を始めて快晴の中、赤岳鉱泉への登山を開始する。女性の2名は小屋へ宿泊し、男性6名はテント泊。

積雪が少なく、順調に歩いて赤岳鉱泉へ14時20分頃に到着した。

テント場の積雪は20cm無い場所であった。アイスキャンディーの前でテントを設営して、炊事用の水を小屋で調達したあと、小屋泊の女性2名もテントに来て宴会を開始する。

ビール、日本酒、焼酎、ブランデーと酒好きにはたまらない。

八ヶ岳は冬山を始める初心者向けでもあり、入山者が多い。

酒が無くなり牧原料理長の夕食を摂り、寝袋の中にもぐったのは19時45分頃か。

 

12月30日(金)

朝4時に起床。私は防寒着もたくさん着ていたし、大人数で寝たので夜は寒く感じなかった。気温も冷え込まなかったザックに取り付けた簡易温度計では、-7℃。

朝食をすませて、出発の準備にかかる。赤岳チームはザイルを持参して、テント場でハーネスを着用して6時25分に出発する。地蔵尾根経由で目的の赤岳山頂をめざす。

トレースがあるので歩きやすく、森林限界まで気持ちよく歩けた。そして天候も雲が晴れ初めて景色は間違いないと確信がもてた。

地蔵の頭手前で稜線から下山してきた登山者の人に風力の情報を聞くと風が強いとのことでしたので、階段下でゴーグルとオーバーグローブを着用して稜線へあがると風速15m~吹いていただろうか。

赤岳展望荘でしっかり行動食を腹にいれて山頂までを目指す。トレースがついているので危ない個所もなく山頂へは、9時20分に登頂できた。登頂して握手を交わし、カメラで記念撮影をしてすぐに赤岳展望荘まで下山する。風のさえぎれる場所にて景色を楽しむ。

富士山が近くに大きく見える。北ア・穂高連峰も中央アルプス、南アルプスも雲に遮られることなく見ることができた。諏訪湖も一望できた。

冬山登山は初めての弟、遠山さん、後藤さんは風の強いのに驚かれた様子でしたが、これくらいの風は普通ですよ。とにかく景色に恵まれて赤岳へ登頂できたのはよかった。

地蔵尾根を慎重に下山。行者小屋で小休止をいれて赤岳鉱泉へ着いたのは、11時15分。

硫黄岳登山を終えたチームが待っていてくれ、お互いに風が強かったねと会話を交わす。

アイゼンをはずし、テントを撤収して帰路の準備にかかる。青空に映える雪山が絵になるテント場を12時10分に美濃戸の駐車場へむけて下山を開始する。

堰堤広場でアイゼンを外し、林道をてくてく歩くが凍った箇所に足を置くとスリップした。次に休憩で赤岳山荘駐車場前では、ぽかぽか暖かい春の陽気で季節が冬と云う感じが全くしなかった。

ここで持っていたおにぎりを思い出し頬張ると、米粒が凍っていてご飯の味がしなかった。

美濃戸駐車場で東京からみえていた、西村伸子さんとお別れした。帰りの交通渋滞が心配の様子でした。

もみの湯で入浴(入湯料1人500円)をして帰宅をしました。

豊川山岳会の会員の皆様、冬山合宿お疲れ様でした。そしてお世話になりました。

私も登山を幾度と経験していますが、家に帰宅するまでが登山であると心がけていますので、交通事故にも気をつけていただきたいと思います。

またいつか一緒に登山へ行く機会もあるかと思いますので、よろしくお願いします。

-記・福井(秀)(蒲郡山の会)12月31日記-

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