裏剣へ(続編)

裏剣への続編です
2日目(日)
 早朝5時半起床。6時ごろ出発。今日も天気は快晴、みんなの体調も良さそうです。
 本日は仙人池までココ真砂沢から往復するだけなので荷物も軽く楽な工程です。
 剣沢を下って行き、三の窓雪渓が合流するところに、沢筋の中にある大きな近藤岩まで下る。
 途中、ハシゴタン乗越からくる登山道の合流付近の川原にテントを張っているのを見かける。帰りに清水さんが話をしたところ。ハシゴタン乗越から来たそうで、多少道は荒れてるそうだが歩いて来れるそうだ。そうと知っていれば黒四ダムから歩いてこれば良かった。電話で聞いたところ通行禁止と言われてあきらめてきたのですけど。黒四ダムからだと往復トローリーバス代(2,200円)だけですむのです。
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真砂沢から朝焼けの剣沢
 近藤岩からは急な尾根を登り高度を稼いで行く。時折左手に裏剣が見えるたび、みんなカメラを取り出し写真タイム。まあ。これを見に来たんですから堪能しましょう。
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後ろから八つ峰
 仙人新道を登っている途中から下ってくる登山者とすれ違う。9時半頃仙人池ヒュッテに到着。小屋の前には池があり、湖面に見事な裏剣が映し出されていた。ここでみんな撮影タイム、小一時間ほど楽しむ。ほんとに日本離れした景色で見てて飽くことがないですね。小屋の名物おばちゃんは見かけなかったですが、小屋では下の廊下の事故の影響でヘリが物資を運んできてくれなくて、困っている様子でした。ビールも完売状態となってました。
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尾根から見た仙人池ヒュッテ
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今回のメンバー
 帰りは道は時間もたっぷりあるので、池の平小屋まで行ってまた裏剣を見て帰りました。池の平小屋はホントに小さな小屋で謎のお風呂もありました。
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謎の露天風呂
 2時前にはテントのある真砂沢ロッジにもどり。無事、裏剣を見ることができたことを祝して乾杯。小屋も明日には営業終了することもあって、小屋の周りをかたずけはじめていました。
3日目
 今日は帰るだけなのでいつもよりちょっとのんびり起きて出発。周りのテントはほとんど先に畳んでいました。
 剣沢を別山乗越まで後ろを振り返りながら登り返す。
 心配していた雷鳥沢への下りも凍っていた雪も解けていて問題なく下ることができました。
 雷鳥沢にはまだテントがいくつも張っていて、明日もお休みの人たちなのでしょうか?羨ましい限りです。明日からまた仕事だと思うとちょっと憂鬱です。
 室堂からの混雑は思ったほどでもなくて順調に乗り継ぎできました。その折知り合いになった賑やかな渡辺さんと一緒に扇沢へ。大町温泉まで渡辺さんも車へ乗せていってあげる。
 
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 雷鳥沢へ下る
 今回の山行は後藤さん、信原さんと初めての方と一緒に行くこととなり、急に下の廊下通行止めでルート変更にもかかわらず、天気に恵まれ無事問題なく楽しんでこれました。ピークを踏むことはありませんでしたが、ヒマラヤトレッキングみたいで楽しかったです。
追記
山登りを始めた頃はまだ若かった事もあり、ただがむしゃらに登り、岩を攀じ、未知の沢を遡行し、山深い冬の南アの未踏の尾根を登っていた。
しかし歳を重ねるうちに体力の衰えを感じ、最近は若い頃に歳を重ねたら行こうと思っていた山行を、会の仲間と一緒に楽しんでいる。
去年行った徳本峠を越えて上高地も、今回の仙人池に写る裏剣を見る山行もその一環である。本来は黒部ダムから下の廊下を歩き阿曽原温泉で泊まり、翌日仙人池ヒュッテを経て真砂沢ロッジまで。3日目はハシゴ谷乗越しを越えて、黒部ダムへ戻る計画であったが、地震の影響で下の廊下が通行止めとなり、急遽計画を変更して室堂からの往復となった。
幸い天候には恵まれ3日間とも好天で、念願だった仙人池に写る裏剣を見ることが出来た。
青い空に白い新雪、黒い岸壁に木々の紅葉と申し分のない景観に、あらためて自然の素晴らしさを感じた山旅であった。
又いつか剣の岩を攀じる事を思いつつ池の平を後にした。
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チンネを見つめる浅田
記 浅田

この記事を書いた人

愛知県豊川市に拠点をおき、奥三河の山々をホームゲレンデに、四季のアルプスのピークハント、縦走、ロッククライミングから沢登りとオールラウンドな山登りをしています。
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