豊川山岳会

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夏合宿剣後発隊2日目

   

後発隊2日目のチンネ左下カンテ~左方カンテの報告です。
メンバー:白井、網野
行動概要:真砂沢BC4:30~長次郎右俣の上8:30~三の窓9:00~左下カンテ取付10:00~登攀終了14:00~三の窓15:00
3時に起床。僕個人は剣に入って5日目でしたが、雲のかかった朝を迎えたことがありませんでした。この日も晴天。朝食を取り、晩の三の窓ビバークのために荷物や登攀具のパッキングなどをして、4;30にBCを出発し、しばらく歩くうちに、起床時の満点の星空が真っ青な青空へ。
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長次郎雪渓を詰める
長次郎雪渓右俣から三の窓を目指しました。長次郎雪渓のま~長いこと長いこと…。その後の池の谷ガリーのま~いやらしいこと…。
三の窓にはテントが一張りありました。しばし休憩後、登攀準備をして左下カンテ取付きを目指して雪渓をトラバースし、シュルントを2メートルほど下り、取付きへ。
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お決まりのチンネ
1ピッチ目 30m Ⅱ級 白井
2ピッチ目 20m Ⅳ級A1 網野 
 なんだか小川山のイレギュラーの核心部のようなハングからフェースへ。なので、10dオンサイトできればフリーで抜けられるのかもしれませんが、あっさりあきらめてアブミを出しました。残置ピトンは豊富でした。
3ピッチ目 40m Ⅳ級 白井
 ピナクル目指してロープを伸ばします。
4ピッチ目 40m Ⅱ級 網野
5ピッチ目 50m Ⅱ級 白井
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2P目の網野
 ロープいっぱい伸ばして中央バンドへ。中央バンドはテントすら張れそうなほど快適。行動食を取り、水分を摂取または排出し、左方カンテに備える。中央バンドは左稜線を登る人から丸見えで、左稜線登攀中の方から「左方カンテ登るんですか?頑張ってください。」との励ましの言葉をもらいました。
6ピッチ目 50m Ⅴ級+(?) 網野
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左方カンテ
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ここから核心突入
 左方カンテと思しきルートに取付きます。しかし、チンネの壁全体の中でカンテと言えるような部分でもなく、むしろ凹角状の比較的傾斜の立った所々かぶり気味のルートを直上。ホントにこれが左方カンテなの?、と疑いつつも、ルートとして面白そうでしたし、残置ピトンも多かったのでそのまま直上。しかし、岩はガバがほとんどなのですが、もろくて持ったホールドが動くことがしばしば。そのため、体感グレードは10bか10cくらいでした。結構萌えました。トポを見ると2ピッチに分けて登るようですが、50mぎりぎりロープを伸ばして、1ピッチで左稜線ルートの直下まで。終了点直前のぐらぐらホールドは伝家の宝刀土下座ムーブで乗越しました。「日本の岩場」には「興味深いフリークライミングが楽しめる」とありますが、まさにその通りという感じでした。
7ピッチ目以降は左稜線と合流。Ⅱ~Ⅲ級の岩場を3ピッチ登り終了点へ。左稜線はやはり人気ルートで人が数珠つなぎになっていたので、僕らは途中から間に入れてもらう感じになりました。
終了点からは3ピッチ懸垂下降し池の谷ガリーへ。とは言え、1ピッチ目の懸垂下降は不要だと思われました。むしろ歩いたほうが早いし安全かもしれません。
三の窓へ戻る途中に、三の窓にテントを張っていた人とすれ違いました。ということで、三の窓は僕ら二人で貸切状態。天気も良かったので、外でプチ宴会を開催して、翌日の長丁場に備えて明るいうちから就寝。
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三の窓の我が家
思えば僕が学生時代に山岳部員として剣へクライミングへ来たのが約10年前。10年ひと昔とは言いますが、それは人間社会内部のこと。丸山東壁や大タテガビンと、その存在感を競うがごとく立っていた黒部ダムのコンクリート壁に背を向けて入山した時点から、僕らは脱社会的な領域へ踏み込んでいたわけですし。相変わらず剣は素っ気なくも情熱的な態度を持って迎えてくれたように思いました。特に、上記の左方カンテ登攀中は、大袈裟な表現をすれば、壁に溶け込んでいくような一体感を感じられました。またこの感触を味わいたいですね。一体感と言えば、初めてしたビバークもまた、山との一体感を感じさせてくれるものでした。こんな機会を作ってくれた方々に感謝です。白井さん、連れて行ってくれてありがとうございました。
加えて、今後の課題はルートファインディングです。読む・登る・書くの3つがそろって初めて一人前だと浅田さんが言っておられましたが、「読む」には壁の合理的かつ美しいラインを読む、も含まれるのかな、なんて考えた次第です。ラインを読むことができて初めて、壁の流れにひたることができて、壁ひいては山との一体感を得られるのだろうと思っています。
ちなみに、ひょっとすると、僕らが登ったのは、左方カンテではなくて、iクラックだったのではないでしょうか、という気がしてきましたよ…
記 (変人)網野

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