99年度市民登山 双六岳

★山行名 【99年度市民登山 双六岳】
★年月日 【99年8月27日夜~29日】
★メンバー【会員11名(山本、彦坂、浅田、塩津、鷲見、太田、福地、大西、
           今泉、小野、上田(行動リーダー)) 参加者35名】

8月27日 8時に豊川を出発、中央道を松本まで走り、上高地方面から一昨年開通した
安房トンネルを使って1時半に新穂高に着く。会員と若干名が駐車場にテントでお休み。

8月28日 彦坂さんの叫び声で5時前に目が覚める。駐車場で開校式を済ませ、6時に出発。
天気は良くない。上はガスの中で、途中で降られる気配。特に午後は雷のようだ。今回
行動時間が10時間ほどと見込んでいるので、先発(鷲見P)とゆっくりパーティ(4班)
に分割した。9時20分、秩父沢で休憩。増水はなく穏やかな流れ。10時半、大ノマ
乗越との分岐で雨が降り出す。11時50分、鏡平小屋着。雨脚が強くなり、消耗して
いる人も若干出てきたので、鏡平小屋泊りのパーティと分割することにする。参加者
10名と会員2名に残ってもらうことにし、出発。一登りで稜線に出ると、少し小降り
になり歩きやすくなる。最終の休憩場所からは双六小屋や樅沢岳の肩の山並みも見え出
し少し良くなり、小屋に3時に着く。鷲見Pは12時20分に着いたとのこと。雨に濡れ
たが皆さん元気で、双六小屋、鏡平小屋とも大宴会になったようだ。

8月29日 4時起床で4時半にラテで歩き出す。途中で明るくなるがガスは晴れない。
途中で1度休み、5時50分に双六岳頂上に着く。下る途中から急にガスが晴れ、いきなり
槍の穂先が姿を現し歓声が上がる。小屋に6時45分に戻り朝食。晴れ上がって気持ちも
晴れ晴れと小屋を後に下山。稜線からの槍穂の西面の眺めがすばらしく稜線漫歩を楽しんだ。
鏡平パーティーも朝食後稜線まで上がり、大展望を楽しんで先に下山にかかっている。
サポートとして鷲見Pが続く。本隊も鏡平小屋を過ぎ、暑くなってペースが落ちる班も
出てきたが、水場やわさび平で休憩を取り、先発隊にかなり遅れて2時半に新穂高到着。
一風呂浴びて帰豊する。20時40分着。

<上田の感想>

1.プランニング
これまで行ってない山ということで、槍穂高の展望のいい双六岳にしようということで
決まった。コースタイムを見てみると8時間、市民登山のペースで10時間ということで
これまでで最長の所要時間であることがしばらくして分った。

2.偵察等の準備
・河合君の提案もあって、遭難防止の見地から下見の重要さを再確認できた。
・適切な時期(6/19-20)に下見を実施でき、山小屋間の連携の良さ、コースの状況を把握できた。
  また、本番に参加できるメンバーで下見に行ったため、本番でも中心になって行動できた。
・コースタイムの長さについては「先行グループ」と「のんびりグループ」に分かれて歩くことを
  説明会で提案した。結果的にはほとんどが「のんびりグループ」となった。
・直前に雨天が予想されたため、鏡平小屋泊りを想定して心積もりができた。
  (事前に鏡平小屋にも分散宿泊可能との確認済み)

3.山行当日の反省
・初日は雨の中での行動であったが、鏡平小屋への分散宿泊を早めに決断したので(鏡平着12時)、
  そこそこ余裕のある行動ができた。
・参加者の鏡平泊りの人数確認は小屋に着いてから呼びかけたので、呼びかけ、人数把握、隊の
  分割、双六隊の出発まで約30分要した。出発の時点で分割を想定して呼びかけた方が良かったの
  かどうか?(予め言っておくのも最初から目標を変更してしまう様な感じでどうかとも思うが)
・鏡平に残る「会員」の方は現場で人選することになってしまった。大きな間違いは無かったと
  思うが、参加者の人数を想定して事前に鏡平に残る会員を設定しておいても良かったと思われる。
・鏡平隊の2日目の行動について:無線連絡ができたので、行動のほとんどを本隊で把握できたが、
  予め決めておいた方が良かった。
  (稜線に上がって降りてきたら先に下山する、鷲見Pをサポートとして追いかけさせる等)

結果オーライですが、隊が分散するのはリスクが潜在するので今後は望ましいスタイルではない、
ということになると思います。
                                       以上

<鷲見君の感想>
先行Pとして、行動した鷲見です。
六人の人が早い隊として加わりましたが、自己申告性ですので、体力的にはばらばらでした。
8割ぐらいのスピードにかかわらず、3人しかついてこれず、7割から6割のスピードにしました。
年齢もかなり上になっていますので、先行パーティーという方法は普通の人にはけっこう無理が
あり負担ではないかと感じました。コースとしては、長いかもしれないが、急登がないので、
北岳などよりは楽ではないかと思います。
鏡平小屋でも泊まれるとゆう気持ちがあるので、10人以上が、雨のせいかもしれないが、上まで
来れなかったのは、なんか残念な気がするし、本人自身も、中途半端に終わったとゆう気持ちは
ぬぐえないでしょう。
せっかくの市民登山なのだから、おっちゃん、おばちゃんとぺちゃくちゃしゃべりながら、
登りたかったです。
                                       以上

<塩津君の感想>

市民登山の反省

鏡平での行動に関して
 雨が降っていたのと、小屋周辺が狭かったため、休憩場所が分散してしまいリタイア組の確認
に手間取ったのが反省点ではないかと思います。小屋手前のステージで一旦集合したほうが
よかったのではないかと思います。参加者の中には、早く出発したがってた人もいました。

リタイヤ組が出たことに関して
 歩行ペースはかなりゆっくりでしたが、パーティが長くなると、どうしても後ろの方は、
ペースが速くなったり遅くなったりするため、疲れやすくなります。小人数の班に別けているのは、
ペースの乱れを班間で吸収できるようにするためと、班長が常に班員の疲労を確認できるように
するためです。班と班の間が少々開いても無理に前に追いつこうとしないほうがよいのです。
今回私は各班をうろうろして、疲れていそうな人の前でペースを落としてやったりしていたのですが、
浅田さんのペース配分と班員の疲労管理はさすがだなと関心しました。
次回は事前にスタッフ間での打合せが必要かと思います。
市民登山だけに限らず合宿山行等にも有用だと思います。
また、各班がもう少し独立して行動できるように、無線機は各班に1台は必要と思われます。

下山について
 下山時は、大きく3つのグループに分かれてしまい、本隊も林道に入ってからばらばらになって
しまいました。本隊の中には、早く着かないと温泉に入れないとあせっている人もいました。
市民登山として行動しているのだから、ゴールへは、まとまって着きたかったですね。

以上、反省と感想でした。来年はどうなるかわかりませんが、全員登頂を目指したいですね。

<再度、上田の感想>
いくつか感想を書きます。
指摘のように班長さんの役割を再確認する必要がありそうです。通常の会員同士の山行でもそうですが
リーダー,班長の役割としては、
1)班メンバー全体の姿が確認できる位置を保って歩く。そのために班長の次には遅い人が続き、
  サブリーダーが班の最後尾を歩く。力量が判ってくる2ピッチ目位から必要に応じ順序を班長が指名する。
  メンバーが用事で立止る時は班全体で立止る。一定のペ一スで進む。(他の班と多少離れてもOK)
2)後続の人にとっての危険箇所では、声を掛け合い注意を喚起して進む。場合によっては通過を
  見守る。(ザイルを張ったり、転落しないようサポート)
3)最初の休憩時には自己紹介をし合うなど、声をかけ合う雰囲気を早目に作る。
  (不調の時にも気軽に意志表示しやすくなる)
4)休憩時に調子がどうか一人ずつ聴く。また、行勤食は取れているか?.
  ザックや靴の調子はどうかなど様子をみる。
5)集合の時は点呼する。
       ―記・上田―

この記事を書いた人

愛知県豊川市に拠点をおき、奥三河の山々をホームゲレンデに、四季のアルプスのピークハント、縦走、ロッククライミングから沢登りとオールラウンドな山登りをしています。
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