豊川山岳会

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谷川連峰縦走

      2015/02/26

★山行名 【谷川連峰縦走】
★年月日 【2003年4月29日~5月3日】
★メンバー【田中L、上田、福地】

 谷川へ行くのは今回が2度目。10年程前の秋に東京出張の後、単独で巌剛新道から谷川、
万太郎山を経て土樽に下山したことがあった。雲間に見たマチガ沢のスラブと万太郎から
の下山での紅葉がきれいだった他はほとんどがガスの中であった。今回は残雪の中を豪快
に縦走しようということで長い休みで融通の聞く田中、福地を誘った。






万太郎山から仙の倉岳

4月28日
19時豊川市役所集合、出発。飯田までは一般国道を走り、飯田からは中央道、長野道と乗
り継いで飯山の先の中野・豊田ICで降りて中里村からR353の峠越えをする。残雪が少し残
っているが冬季閉鎖は解除され問題無い。越後湯沢では市街地周辺の道が分かりにくい。
午前1時20分 土樽駅着。駅前の狭い駐車エリアでは不安なので、土樽山荘(駅の西側)
の駐車場でテントを張らせて頂いた。

4月29日 晴れのち花曇
7時起床。周囲は桜満開で春真っ盛りである。土樽山荘の駐車場では山行期間中の駐車は
無理なのでパーキングを探したが無いので結局、土合に車を回すことにする。7時50分
土樽出発 関越トンネルを通って、水上経由で8時40分土合の登山センターの手前の土合
橋の前、右側の白毛門登山口着。天気も上々で、支度をして9時20分に出発する。橋の手
前の登山届ポストに用意した計画書を投函し、いきなりの急登を登り出す。






谷川東面

単独や2人位の日帰りの数パーティを見かける。一本調子の登りであるが効率良く高度を
稼げる。木の枝の合間から谷川岳の東面の岩場も姿を現す。標高1200m位からは雪のつい
た尾根の登行で気持ちがいいが、久々の荷物と寝不足でからだは少々重い。途中、休憩す
る緩斜面が無かったために若い田中はどんどん先へ行ってしまう。11時45分 松ノ木沢の
頭に到着。福地君はマイペースで遅れて到着。谷川東面の明るいマチガ沢、陰惨で物々し
い一ノ倉沢、幽ノ沢と全て真正面から望める。朝早くであれば谷に陽が差し込んで更に素
晴らしいと思われる。またここからの白毛門山はどっしりとした山容で格好がいい。ルー
ト上には雪があるが、所々ブロックが崩壊しておりルートをかなり寸断している。ブロッ
クを避けて右側へ寄り過ぎたため、草付きとちょっとした岩場にぶちあたる。草付きを少
し左にトラバースして上がると夏道に出て、僅かで頂上だった。ルートはブロックがある
側だったようである。13時23分 白毛門山着。あたりは花曇になってきて明日の悪天の予
兆のようである。
それでも近くの笠ケ岳から朝日岳の山稜は堂々としていて大きい。笠ケ岳の円頂に向かう
残雪の斜面もブロックで2~3箇所寸断されており、楽そうなコースを縫っていく。14時55分
 笠ケ岳着。50m先には深緑色の小さな避難小屋があり、明日の悪天を考えてねぐらに
使わせて頂く。今回の食当は福地君。軽量化をということだったが、初日と沈殿が予想さ
れる2日目の夜は豪華にしてくれたとのこと。この日の夕飯は豪華に焼肉定食で満腹で床
に着く。

4月30日 雨のち雪
4時半起床 5時の天気予報で昼前からは雨の予報。日本海の低気圧が発達しながら東進し、
寒気も流入して山沿いは次第に雪に変わるとのこと。清水峠まで3時間あまりかかることか
らまずは午前停滞を決める。再びシュラフに潜り込む。8時ごろから風雨強まる。避難小屋
は水上町と青山学院大学の合同で建造されたようで、2x2m位の床面積で小さいが悪天時
に大いに助かる。10時過ぎに単独行の50過ぎの男性が小屋を叩く。例年この時期にトレー
ニングで土合から朝日岳か笠ケ岳までピストンしてみえるとのこと。もうすぐ雪に変わろ
うかという天気に馬力のあるおじさんである。例年だと白毛門や笠ケ岳は普通の雪の斜面
で今回ほど大きなブロックの崩壊を見たこと無いとのこと。大雨でも降ったせいだろうか?
海外登山などの話をひとしきりして下山された。風雨も強まったので1日停滞とし、昼間か
らちびりちびりやりはじめ大方の焼酎などを飲んでしまう。午後から小雪で夕方には薄っ
すらと降雪。夜中には風雪強まってうるさかった。夕食は手製のカレー。明日は天気回復
ということで床に着く。

5月1日 曇りのち晴れ
3時半起床 5時20分出発。 ほとんど雪は止んだが、まだガスがかかって風が強いが時々
晴れ間が除く。あたりは3cm程の積雪で霧氷やエビのシッポなどで冬の様相である。
6時35分 1945mの朝日岳到着。なだらかな山容が広がる。雪が消えれば池と高山植物の
群落が点在するすばらしい場所のようである。時折、谷川東面に朝日が差してうっすらと
新雪のついた岩壁が神々しい。巻機山に続く長大な大分水嶺のジャンクションピークを過
ぎると痩せた尾根を清水峠に向けて急降下する。9時 清水峠(1420m)到着。いくつか
の鉄塔が目障りだが、かつての国道の峠とのことで、謙信もここを人馬で越えたと言うか
らすごいものである。
 土合から谷川岳までの馬蹄形縦走はまだ半分、谷川岳ははるか向こうである。なだらか
な稜線を登って10時10分 七ツ小屋山着。途中の稜線からは上越のマッターホルン大源太
山の黒々とした東壁がよく見える。雪も腐ってきて夏道を歩くことも多くなったのでアイ
ゼンを外す。結果
的には今回の縦走路では清水峠あたりが最も雪が豊富で、寒気が入って雪面が固かったこ
ともあって、山行中アイゼンをつけたのは笠ケ岳~七ツ
小屋山の区間だけであった。だらだらと下って11時20分 蓬峠に到着。黄色い小屋で今回
初めての有人の小屋。昨日の停滞で酒も切れてきたのでビール2本を買う。小屋の30m程
南、縦走路の横には小さな池があって覗いているとサンショウウオが何匹かいて既にたく
さんの卵がある。こんな高いところで、冬は雪と氷の下になるだろうに良く生きていける
ものである。なだらかな広い笹原の中に続く気持ちのいい縦走路を思い思いのペースで登
っていく。所々まだ霧氷が残っているがあたりはまた春が戻ってきて、うぐいすの声もま
た聞かれるようになった。12時35分 武能岳到着。ぐるっと回ってよく歩いてきた。朝日
岳から巻機山への雪の豊富な山稜が美しい。その向こうには魚沼三山(おそらくは駒ヶ岳
と中岳)が高い。今日の目的の茂倉岳はいったん笹平1594mまで下って400m弱の登りであ
る。雄大な景色を楽しむがうんざりする登りである。ゆっくりと高度を稼いで14時50分 
1978mの茂倉岳に到着。谷川岳の2つの耳から明日歩く万太郎から仙ノ倉の雄大な山並み
が美しい。眼下には万太郎谷が深く切れ込んでいる。1時間余りで谷川の肩の避難小屋まで
行けないことは無さそうだが、せっかくテントを持った春山なので目の前の一ノ倉岳の雪田
で張ろうとリーダーの一言で決定。15時30分 一ノ倉岳着。あたりを整地してブロックを
積む。田中Lが立派なトイレも設営し完了。茂倉岳とそのはるか後方の苗場山に沈む夕日が
素晴らしかった。夕食はマーボ春雨とスープ。






一ノ倉沢を覗く 衝立岩基部

5月2日 快晴
3時半起床、5時15分発 今日も快晴である。一ノ倉の小さな避難小屋を過ぎて急降下。
のぞきからは一ノ倉沢が良く見える。雪崩の力はすごいものである。すべりやすい岩の道
をゆっくりとたどる。6時15分 オキノ耳着。東尾根は雪が寸断されてうるさそうである。
ちゃんと雪がついている間であれば気持ちよさそうな雪稜になりそう。尾瀬や日光連山、
上州武尊山、赤城山、遠くにはかすかに富士山まで望めた。静かである。6時45分 トマノ
耳、7時 谷川岳肩の避難小屋に到着。






オキの耳と東尾根 バックは朝日岳から巻機山と遠景は魚沼三山






谷川岳、茂倉岳をバックに

数年前に新設になって広くて新しい。前回訪れた時は建替え前で小さくて痛んでおり、
一応有人ではあったがカップラーメン位しか無かったのを覚えている。
先は長いので出発。オジカ沢の頭に伸びる秀麗なやせ尾根とその左の俎嵓山稜が美しい。
どんどん下り、オジカ沢の痩せ尾根を登る。途中稜線を左に外したため
草付きに入り込んでしまう。草付きを少し登って稜線に戻るとオジカ沢の頭である。
 7時50分着。ブリキ缶のような小さな避難小屋を過ぎると俎嵓への踏跡を左に分け、縦走
路は右に急降下。笹原の道をぐんぐん下る。ここで今回初めて縦走パーティとすれ違う。
言葉は交わさなかったがロープを担いでいたところをみるとどこかのバリエーションでも
やってきたのだろうか?このあたりの雪稜だと仙ノ倉北尾根がいいと聞く。8時55分 
大障子避難小屋着。ここは前回の谷川行で一泊させてもらった場所。10人位は泊れるスペ
ースで尚かつ、内壁を伝う雫が垂れないように樹脂の覆いが中につけてあり快適そうだ。
水場は小屋手前の南面5分下降で得られる。
大分暑くなってきた。万太郎までも結構遠い。途中また1回休んで10時50分 1954mの万太
郎山に着く。避難小屋のある越路(1540m)まで最後の大下り。前方のエビス大黒の頭と
仙ノ倉山が嫌になるくらい高く立派である。田中Lが昨夜の夕飯の食べ過ぎらしく腹の調子
が悪く不調である。今朝からは行動食も食べず胃腸薬で様子を見ている。万太郎頂上では
15分ほど昼寝。辛そうだが我慢強く黙々と歩く田中君、一方いつものようにマイペースで
遅れながらも胃腸の調子は快調で食べまくり飲みまくりの福地君、好対照の2人である。
12時40分 エビス大黒ノ頭到着。田中君も何とか大丈夫そうで、上田が先頭に代って歩く。
ゆっくりしたペースで14時25分、ようやく2026mの仙ノ倉山に到着。福地君を待って今日
の目的地、平標山をめざす。所々木道や階段が着けてあるが非常に歩きにくい。太い木の
ブロックを跨がねばならぬような所もあり、到底実際に歩く人が設計し作っていると思え
ないような木道である。15時45分 なだらかな平標山に到着。すぐ下の平標の池周辺の雪
田も考えたが、傾斜がありそうだったので、頂上に張らせてもらうことにする。小屋が南
方に少し下った所に見えた。夕食は炊き込み御飯のワンタッチライスと味噌汁。

5月3日 晴れ
3時半起床、12時12分の土樽の列車に乗るため、5時出発。今日も朝日がきれいだった。雪田
はきれいで平で、ここで張れば良かったと悔やむ。所々雪の残る尾根道を下り、6時10分 
矢場ノ頭手前で休憩。仙ノ倉谷の西ゼンのナメ滝が見えてくる。気持ちよさそうである。
仙ノ倉山北面一帯も気持ち良さそうな谷筋が頂上向かって這い上がっている。痩せ尾根から
広い尾根を降りていくと雪がたっぷりとついて歩きやすい。地図を見ながら仙ノ倉谷の渡渉
点めがけて急な雪の斜面を下りていく。体重が軽い私と田中はアイゼンが欲しい少々硬い雪
になるが、体重のある福地はかかとで踏み込んで余裕で下っていく。7時 渡渉点到着。
橋は無く楽そうな所をエイヤで渡る。田中は少々靴下を濡らしたようだ。夏道は発見できず、
地図を見ながら適当に降りていく。7時30分 ノボリカケ沢出合着。9時20分 バッキガ平吊
橋着。冬季は吊橋の踏板が外してあるので、1人づつワイヤにつかまりながら慎重に渡る。
重荷で腕が疲れた。あたりは春の気配で、フキノトウを取ったり、花の写真を撮ったりしな
がらのんびりと歩く。11時に土樽駅に到着。12時12分の登りの各停で一駅、土合で降りる。
福地君が自分の車を回収し、水上の手前の谷川温泉へ。俎嵓山稜が正面に見えて美しい。
一風呂浴びて関越道へ抜けて、往路と同じルートで帰豊する。9時半豊川着。

―記:田中―

<感想>
田中:記・4/30に荒天により沈殿しましたが、他の日は好天に恵まれ快適な縦走でした。
考えていたよりも雪が少なく一ノ倉岳から平標山まではほぼ夏道の縦走路でしたが沢の草
付きの様な感じで、足場が滑って大変でした。
上田:記・4/30を除いて好天に恵まれ、計画通り谷川連峰の全山縦走できた。前半は谷川
東面の壁を見ながら、後半はスケールの大きい豪快な登高が続いた。私自身は1年4ヶ月ぶ
りのまとまった山行で結構へばりましたが谷川の沢登りも良さそうなのでまた出かけたい
と思います。







 - ピークハント

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