豊川山岳会

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クワウンナイ川~トムラウシ山

      2015/02/26

【クワウンナイ川~トムラウシ山】07.7.23(宮尾)
年月日【2007年7月23日~27日】
メンバー【鈴木恵、宮尾】
7/23
各自、関西空港および羽田より新千歳空港に移
動。13 時に合流。空港内で早速、昼食にラーメンを
食べる。
旭川には列車で移動。岩見沢から雨模様、旭川
に到着しホテルに荷物を預けて買い出しに出ると雨
になっていたが、夕立で19 時頃には上がっていた。
ガス缶と買い出しをして夕食。有名な旭川ラーメン
だった(塩が旨い)。
恵ちゃんがローソクの買い忘れと同時にバスの時
間を調べに行ってくれたところ、バスは15:30 しかな
いとのこと。ホテルでは9:00 にも出ているとの情報
で食い違いがあり気になったが今悩んでも仕方が
ないので明日朝行ってみて考えることにした。
7/24 晴れ
9 時にアサヒビル横のバス乗り場に行くとやっぱり
15:30 までないとのことだった。列んでいる人は多か
った大方の人とは旭山動物園に行くようだ。
タクシーだと1 万円ぐらいということは分かってい
たのでバス停付近で思案しているとタクシーの運ち
ゃんから声がかかって7 千円でどうだと言うことだっ
たのですぐ渡りに船となった。
着替えや余分な荷物がなければ露営してもよか
ったが、どうせ下山後は1 泊するため天人峡パーク
ホテルに足を運んで荷物を預けた。
計画ではポンクワウンナイ川を遡行後、化雲沢を
下降しクワウンナイ川を合流点から遡行する継続で
あったが、3 つも滝記号のある化雲沢の下りの様子
がよく分からないのと恵ちゃんとともに登攀からしば
らく遠ざかっていることもあり、クワウンナイ川の遡行
だけにすることに変更した。
天候予報は4 日とも晴れで少しもったいない気も
する、気持ち的には当初計画どおり行きたいところ
だが沢の下降を計画に入れるのは苦しかった。
11 時にホテル発、11:20 頃沢の入り口に到着。橋
のガードレールから左岸の方が降りやすい感じがし
たがこれが間違いの元だった。堰堤越えのルート探
しに奮闘した。
降りる時から踏み後がない。右岸に移ったが砂
防堰堤までの斜面にも登ろうとした跡があるが途中
で消えていて引き返した。堰堤の壁際もダメで橋桁
のすぐ近くまで引き返すと足跡が出てきた。そこから
は右岸の踏み跡までひたすら登ると堰堤までへの
道に出る。あとはしっかりした道を進むと15 分位で
ポンクワウンナイ川との合流点へ、ここで河原に降り
てやっと落ち着く。
中州は大きく、巨大な蕗(フキ)が目につく。ここ
からは川沿いをどんどん行くだけだが行くにつれて
ラワン蕗とよばれるこの植物の存在感が目につ
いてくる。背丈は1.5~2m、葉の直径は40~
50cm、入り込むと葉の位置が顔を辺りにくる。
幹は柔らかく、食用らしい。
1巨大な蕗(フキ)
気がついた事と言えば、入渓したときから堰
堤以外に人工物は全く見あたらない、またメジ
ャーなルートでありながら道も荒れていない、
ゴミが全く落ちていない。よくある錆びた空き
缶やビニール、キャンディーの包みなど全くな
し。登る人たちも気を遣って昔のままの姿を残
すすばらしい沢だ!石が滑りやすく、途中2 人
とも所々でずっこけて、私は少し川に流された
のと同時に腕時計をなくしてしまった。
2
元気な恵君
今日は単純なる河原の遡行で高度は上がらな
い。地図で言うと783m の沢の分岐地点のすぐ
手前(入渓から6 時間程)でテント適地があり
打ち切りとする。
周りをみると樺の林の中は新緑。緑が薄く、
季節は盛夏なのに春若々しい感じがする。周り
の植物もしかりである。
ローソクがないので恵ちゃんには急いで食事
の準備をしてもらう。私はたき火の準備と火興
– 16 –
しに懸命だった。何とか火が安定したところで
夕食であった。沢で濡れた衣類はしっかり乾燥
し満足だった。20:30 就寝。
7/25 晴れ
4:30、外は明るく鳥の鳴き声が賑やかだ。久々
の山行で体が重い。食事をしっかり取り、ゆっ
くり出発。水は冷たくないが、相変わらず河原
と川の中での歩きが長い。川幅が広いのでイン
ゼルになっているところが多く、沢の分岐でな
いかと気をつけながらひたすら進む。
化雲沢の出合いまで4 時間もかかった。恵ち
ゃんのおかげで荷物も軽めで疲れてはいない。
しかし、想像以上に長いので今日は黄金沢との
出合いぐらいまでしか行けないなぁと感じた。
化雲沢の出合いが過ぎて、沢が東に向き始め
るとすだれ状の魚止めの滝がいきなり現れた。
長い河原からいきなり対面したので壮観である。
小さいが巻き道はある。2 つ過ぎるといよいよ
滝の瀬十三丁とよばれるナメ床が約1.5km と
続く。山梨の西沢渓谷のようにつるつる岩の床
かと思っていたら、かなり分厚い苔が絨毯のよ
うに乗っかっている。踏みしめると柔らかく変
な感触だった。
3
傾斜はかなり緩やかである。流れの強いとこ
ろは、禿げていて滑らないように注意しつつ楽
しみながら歩く。途中奥の二股では黄金原から
の滝が落ちている。
ナメは一旦とぎれ雪渓も現れるが、さらにそ
こから1kmはやや傾斜のあるナメである。傾
斜が緩くなった頃、数mの滝が現れて終わりと
なるがしばらく行くとまた短いナメ床がでてく
る。5
そこからは源頭への10m 近い滝(右岸を巻
く)と40m の滝が連続する。大きい雪渓があり、
斜面には黄色い花が多数咲いている。帰宅して
調べるとオオバミゾホオズキ、ミヤマダイコン
ソウ、水が流れるようなところが好きらしい。
右を見ると黄金原への沢が40m の滝となっ
て落ちており谷全体を見ると圧倒的な景観であ
る。どこから上がるのか資料を見ないとさっぱ
りわからない。もし巻き道がなければ、どれ程
時間がかかるだろうかと思うと、改めてこの沢
を初めて見つけて踏破した人たちの凄さを実感
する。そして、以後道を作った人たちに感謝せ
ざるを得ない。なにしろこの巨大な滝をザイル
一つなしで上がれるのであるから...
この登り切ったところにテントが張れる広場
があった。まだ時間が早いので源頭へ進む。こ
こからは、沢は小川のように狭く緩やかな流れ
となった。ひたすら進むが天気がイマイチ。暗
~い雰囲気となった。
16 時半頃からガスガスのなかペースダウン
する。標高1670m、まだ縦走路まで抜けるのに
2 時間位かかりそうだったので源頭で平地を見
つけて打ち切りとした。
水場はすぐ横、小川のようになっているがや
たら冷たい。おそらく2~3℃、水筒を持つ手
がしびれて痛い。直ぐ上部岩稜帯のさらに上に
は大きい雪渓がある。標高の高いどこの山に行
っても思うが、源頭部には丸い葉の背丈の小さ
い植物が群生しているが大雪山でも変わらない、
水が冷たく清流でしかも霧が多いところしか存
在しないようである。空き地以外は一面覆われ
ており見事である。
見渡す限り霧状だが、白い縞模様のカーテン
の様にかすかに水滴が落ちてきているが見える。
体には感じないし、恵ちゃんは見えないと言っ
ている。外は寒すぎるので、テントの中で食事
の準備に入った。食事中に雨が来て、早くテン
トにしてよかったと思った。
今夜もいろいろしゃべっていると20 時にな
った。滝の瀬十三丁では晴れてクライマックス
を楽しめたし満足な一日だった。
低気圧のせいではないので別に大降りではない
が、朝まで数回雨が降っていた。
7/26 ガス
4:20、またしても鳥の元気な鳴き声で目が覚
める。越後三山でのそうだったが頂上付近にな
るとウグイスが多い。
ベンチレータから外を除くとガスガスである。
エキノコックスの心配はおそらくないが、雪渓
の湧水なのでいつものように水は煮沸すること
にする。今朝も量はしっかりと言うことで各自
ダブルのラーメンを食べて腹一杯になる。
稜線までは、岩稜帯を40分ほど登る。花が
すばらしい、ハクサンフウロ、ヨツバシオガマ、
キバナシャクナゲ、チングルマ。途中雪渓もあ
りルートが判然としなかったがコンパスを頼り
になんとか縦走路に出た。
ここで恵ちゃんはトムラウシ山のピークを踏
みたいということで別れた。私は数年前に黒岳
から縦走しておりすでに踏んでいるので先に下
山することにする。
化雲岳経由の下山路では、様々な花を目にす
ることができた。デジカメは便利だ。一つの機
会なので家で調べてみた。ミヤマシオガマ、ツ
ガザクラ、アオノツガザクラ、エゾノツガザク
ラ、ミヤマキンパイ、キバナシャクナゲ、コマ
クサ、ホソバウルップソウ、マツムシソウ、ウ
コンウツギ、他名前の不明なのが数種類あり。
第一公園ではしっかりした木道が1km以上
でワタスゲ、ニッコウキスゲが目立つ。暑くな
ってきた頃、名物の羽衣の滝が見え天人峡温泉
に着いた。19 時ちょうどに恵ちゃんも下山。す
べてが無事に完了した。
そういえば、今回の山行では熊にもキタキツ
ネにも出会うことはなかった。
7/27 晴れ
9:25 のバスで旭川に向かう。10:30 着、旅行
社に直行。エアーの予約は日曜日にしていたが、
明日は雨。荷物が多い中うろついていても仕方
がないので旅行社で今日の便に変更した。お昼
は、またまた旭川ラーメンで締めた。
バスで札幌へ、駅近くの紀伊国屋書店で北海
道の沢について立ち読みで時間つぶしする。空
港まで一緒に移動し、山行が無事成功したこと
に感謝し別れた。
<情報>
旭川~天人峡温泉までのバスは、15:10 の1
本しかない。理想的な入山パターンとしては、
お昼までに旭川空港から旭川駅に移動。15 時ま
でに食料とガス缶の買い出しをする。その後バ
スで温泉まで移動し翌朝入渓する(入山後、登
山期間の天気がよければの話)。
連絡先:旭川電気軌道 0166-32-2161
乗り場+発券:駅近くのアサヒビル横
参考までに、タクシーだと基本料金が1 万円、
交渉して8 千円になる余地はあるがバス代が1
人千円なのでかなり差がある。
ガス缶は、駅前4条通り(駅より徒歩10 分)
に目立つ看板の揚がったスポーツ店(名前は忘
れた)があり新品を買うと新古品のガス缶は無
料でくれた。
食品は、 マルカツデパート(2 条通り付近、
駅より徒歩5 分)の地下に食品売り場がある(西
武など他のデパートはダメ。スーパーらしき店
もなく散々探した結果、駅の案内所で聞いて行
った)
<ルート面>
今回、化雲沢の下降が一番気になった。大き
い滝の下降点は尾根に取り付くまで笹藪になっ
ていることが多い。尾根に取り付けば太い木で
懸垂すれば何とかなるが笹藪ではザイルを出す
ことが出来ないので非常にリスクが高い。しか
も荷物も2 人で分散しているため重さのデメリ
ットもある。地図の滝記号は3 カ所あり(おそ
らく20~30m 級)、等高線の感じではその他に
も10m 前後の滝は何カ所かあるだろうと想像
する。赤石沢のように10m 前後でも下降に苦労
する滝であればクワウンナイ川に降りるまで容
易ではないと考え直した。
ポンクワウンナイ川は何とか行けるだろうが、
下降で苦労すればメインのクワウンナイ川の遡
行が出来なくなる可能性もあるのでポンクワウ
ンナイ川からのアプローチは諦めた。
クワウンナイ川のみを遡行するには、天候さ
えよければ登攀具は不要、ただし雨で条件が悪
くなった時はどうなるかわからない。過去に急
激な増水で事故も起きている様なので一応装備
は持って行った方が何かと使えるし無難だと思
う。入渓は右岸から入れば間違いない、ポンク
ワウンナイ川との出合いまでは道がついている。
<参考文献>
とっておき北海道の山 三和裕吉著 東京新
聞出版局:ポンクワウンナイ川の遡行の記事が
載っている。
沢登り入門とガイド 吉川栄一著 山と渓谷
社:ルートの概要が解説してある。
岳人 2007 年7 月号

 - ピークハント

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