御在所アイスクライミング 2ルンゼと1ルンゼ

【御在所アイスクライミング】18.2.11(白井)
【2018年2月11日~12日】
【メンバー】11日(白井、内田、夏目誠) 12日(白井、山形)

最初は山梨県の大武川の一ノ沢へ行こうかと予定していたが、天気やらメンバーの都合やらでメンバーを代えて二日間御在所のアイスクライミングを楽しむことになった。
今年は強い寒波の影響でアイスクライミングには好条件である、しかし末端冷え性の白井はシモヤケが出来て悪影響である。それでもアイスクライミングに行く46歳である。
11日(日) 2ルンゼ
白井、内田、夏目誠の3名で早朝発で出発。8時前にスカイラインゲートに到着。比較的車が多く泊まっている。
曇天の中藤内壁へ金曜日にいちど冬型が緩み夜に雨が降ったので、氷の状態はあまりよくないと予想された。
藤内沢に入り右岸を夏道沿いにあがるとほどなく2ルンゼが見えてくる。
一段上がるとマイナスの滝だ。すでに1パーティーが取り付いていてフォロー二人が登っていた。
なんか悪そうだ…
白井がリードでマイナスの滝に取り付く。右側の溝は凍っているが水が流れていて嫌だったので左の岩のミックスを行くがアックスが刺さらず悪い。
上部で右に寄るが頭上から水が滴り濡れる。スクリューもうまく刺さりそうな場所もなく、しょうがなく先行パーティーが使った場所に同じようにスクリューをそっと差し込む。
短いが傾斜が90度なので出だし思い切りが要る。「よっこらしょ!」っと登り込み途中スクリューを2か所決めて終了点へ。終了点は中尾根の懸垂下降点がバッチリ使える。
二人を引き上げるが、濡れたロープが凍り付き扱いにくい。特に内田君のロープは全くドライ機能が無くなっていて針金のように固くなっていた。

マイナスの滝を登る先行PT
マイナスの滝に取り付く白井
2ピッチ目をフォローする夏目

すでに天候は雪交じりの強い風が吹き荒れていた。前のパーティーを待つのも寒くて嫌だったので比較的易しい右ルートを登る。
ルンゼを少し上がったところでビレイして内田君がリード。岩と氷のミックスでアルパインっぽくて好きである。とちゅうにハーケンやリングボルトもあった。
30mほどで終了。終了点はしっかりとしたハンガーボルトのビレイ点がある。確かラペルリングもついて付いていたと思います。そのあとは50m一杯ロープを伸ばす。

終了点付近の内田と夏目
最終ピッチのナメ滝ワールド
このピッチは幻想的なナメ滝が続き一見の価値あり。
ロープを仕舞って適当に上がっていくと中道へ出るがすぐにロープウェイの頂上駅が目の前だった。
駅で昼食を済ませ裏道を下る。途中前壁ルンゼを観察したがだいぶ薄くなっており絶望的だ。今期は良く冷えたので状態がいいのかと思いきや、上部も薄くて登る気になれない。
あれでは上部もスクリューがほどんど刺さらないのではないだろうか?
15時前に車に到着し帰宅した。

12日(月) 白井、山形

前日2ルンゼを登り終えて裏道から下山の途中に1ルンゼを見たが、最下部の右へ流れ落ちている部分が薄くなっていてスクリューが打て無さそうに見えた。帰宅してネットで調べてみるが下部をどの様に登るかがよく解らない。今年も無理かと思ったが、とりあえず取り付きまで行って様子を見ることに決めた。
当日取り付きまでくると、なんと先に2PTも取り付いている。ひとまず登れると解ってホットする。ちょうど2番手の鳥取から来たというPTがのぼりだした。おかげでラインは解ったが、ミックスのパートがあり悪そうだ。
豊川の鉄砲玉の山形君に登るかどうか?聞いてみると1ピッチ目を行くと言うので任せるとする。
トップのパーティーのコールの疎通が上手くできてないのかフォローがなかなか登り始めない、2番手の鳥取チームのトップが最初のパーティーのフォローを追い抜き登りだす。

藤内沢の出会いより一ルンゼを望む

1ピッチ目に取り付こうとしている先行PT
こちらも山形君が登りだす。最初の傾斜の緩いアイスパートを登り左へミックスパートへ。悪い部分は上手く回り込み回避。ロープが屈折するので前のパーティーの終了点より一段したでピッチを切る。そこはリングボルトとハンガーボルトがあった。
2ピッチ目 白井リード Ⅳ級
オフウィズスサイズのクラックの右カンテに張り付いた狭いアイスルートを4mほど最初のぼる。ここが悪い。カンテ気味の狭いアイス部分なので動きがやスタンスが制限され登りにくい。なんとかスクリューを打ち込み先行パーティーがピッチを切ったテラスへあがる。これから鳥取パーティーのフォローが登りだすところだったので、左のチムニー状のアイスルートをリードする。これも悪かった。氷の表面が凸凹していてスクリューを打ちにくく、スタンスが作りずらかった。7~8mほど登って傾斜の緩い部分でピッチを切る。スクリュー2本でビレイ点作る。

先頭のPTが2ピッチ目を登りだすところ
3ピッチ目 山形リード Ⅲ級
気温の上昇で氷の表面に水が流れ出す。後続の京都のパーティーも登って来て隣でピッチをきる。
山形君が50m一杯にロープを伸ばして最終ピッチへつなぐ。
このピッチは比較的傾斜が緩く安心。
4ピッチ 白井リード Ⅳ級+
短いが傾斜のたったパートが2回出てくる。先行パーティーが打ち込んだアックスの跡があり登り安くなっていたと思う。遠目でみるともっと滝が大きいかと思ったがそれほどでもなかった。
無事に登りおへて山形君と握手。
結構満足感のあるルートでした。
取り付きに降りたのが16時半頃となり、日が暮れる前に山から下りたいので急いで支度して下山しました。

 

最後のピッチ

一ノ壁上部より1ルンゼを望む

下降について
下降はガイドブックの記述どうりに左へ灌木帯をのぼり尾根にでて下る。ただし尾根を下ると記述が有るが、尾根と言うほど大きな尾根では無いので注意。自分達も右のルンゼへ下り降りて行き、あとで左側の尾根めざし登り返し修正できた。後尾根はかなり痩せ尾根で小さい。ルートファインディングが苦手なPTは注意である。無事に降りてゆけば左手に登ってきた1ルンゼが見えてくる。するとそこは一ノ壁の上のあたりであるはず。よく探せばラペルリングのある下降点も見つかるはず。20mと40mの懸垂下降2回で取り付きへ戻れた。後の京都パーティーと鳥取パーティーは終了点付近より懸垂下降でおりていたが結局取り付きに戻る時間はあまり変わらなかった。

今年はまだ大きなアイスルートを登っていなかったので、1ルンゼは登りがいがあって良かった。
今年はもうアイスは終わりだろうかと話しながら日の暮れたスカイラインをテクテクと歩いて帰りました。

 

この記事を書いた人

クライミング全般大好きです。
仲間と楽しいクライミングを重ねて行きたいです。
一応現在チーフリーダーをやらせてもらっています。
愛犬、愛妻、愛娘と新城市で暮らしてますが、私が愛されているかは、解りません...

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