登山では、道迷いを防ぎ、安心して行動するために、地図やコンパスを使いこなす力が必要です。読図の基礎を理解したら、次は それを実際の登山でどう使うか を考える段階に進みます。
このページでは、登山中に使うナヴィゲーションの基本を解説しています。
実践的ナヴィゲーションの考え方
距離・時間・地形の3点で判断する
距離と時間の感覚は、読図をするのと同等に大切な感覚です。でもこれは、頭で理解するものではなく、自分の足で覚える感覚です。
「自分はどれくらいのペースで歩くのか」、「標準タイムに比べどれくらい遅い(早い)のか」これを知らないと、地図に書いてある時間はただの数字になってしまいます。例えば、
「そろそろ〇〇に着くはずだな」と思いながら歩いても、目的地も特徴物も出てこない。「あれっ?おかしい?」とこの時点で、感じてほしいのです。
多くの道迷いは、「もう少し行けば〇〇が出てくるはず」と歩き続けた結果、気づいた時には戻れないところまで進んでしまいます。違和感を覚えた“その瞬間”が、立ち止まるタイミングです。
登山中のナヴィゲーションでは、「どれくらい歩いたか(距離)」と「どれくらい時間がかかったか(時間)」を意識しますが、実際の判断は、それだけでは不十分です。同じ距離・同じ時間であっても、
・緩やかな林道
・急な登りの尾根
・足場の悪いガレ場や下り
では、体にかかる負荷や進めるペースは大きく異なります。そこで重要になるのが、「地形(負荷)」の視点です。地形図を見て、
「今歩いているのは登りか、下りか」
「等高線は詰んでいるか、緩んでいるか」
「歩きやすい地形か、慎重さが必要な地形か」
を合わせて確認します。もし、
「距離と時間は合っているのに、体感が合わない」
「この地形にしては、進み過ぎている(または遅すぎる)」
と感じたら、それは現在地が違っているサインかもしれません。距離・時間・地形の3つの概念を頭に入れて行動することは大切です。
距離・時間・地形を重ねて、今いる場所を確かめます
距離感と時間感覚
前の項目で、登山では「距離・時間・地形」の3点で判断することが大切だと説明しました。ここでは、その中でも特に迷いやすい距離と時間の考え方を、もう少し具体的に見ていきます。
①距離感と時間感覚
登山では、「あと何キロか」よりも「あとどれくらい時間がかかるか」を考えることが大切です。初心者の方は、「距離=時間」と考えてしまいがちですが、山では同じ距離でも、地形によって必要な時間は大きく変わります。
②地図上の距離と実際の歩行時間の関係
地図で測った距離が短く見えても、実際には思った以上に時間がかかることがあります。理由は、「登り下りがある」「足場が悪い」「休憩や確認が必要」といった要素が加わるからです。地図上の距離は「目安」であり、時間は地形と行動によって決まると考えましょう。
③等高線の間隔と歩行の負担
等高線は、山の「きつさ」を教えてくれる重要な情報です。等高線の間隔が広い と なだらかで歩きやすく、等高線の間隔が狭い と 急で体力を使う斜面になります。また、同じ1kmでも、等高線が詰まっている区間は、歩行時間が大きくかかります。
④目安となる歩行速度(感覚)
初心者の目安として、次のように考えると分かりやすいでしょう。
- 緩やかな登山道:1時間に約3km
- 登りが続く道 :1時間に約1〜2km
- 急斜面や悪路 :1時間に1km以下
これはあくまで目安です。疲れ具合や天候によって、さらに時間は変わることを忘れないでください。
⑤距離より「どこまで行けるか」を考える
ナヴィゲーションでは、「あと何キロ進めるか」よりも「この時間で、どこまで行けそうか」を考えることが重要です。地図を見ながら、「次の分岐」「地形が変わる地点」「引き返しやすい場所」を区切りとして、行動計画を立てましょう。
🔰初心者向けポイント
山では、距離より時間で考える。地図の距離・等高線・歩く速さを組み合わせることで、無理のない判断ができるようになります。
気象・時間・体力で、ナヴィゲーションは変わります
ナヴィゲーションは、読図技術だけで決まるものではありません。気象、時間帯、そして自分の体力によって、その難しさは大きく変わります。
晴れて視界が良く、体力に余裕があるときは、尾根や山の形、大きな地形が手がかりになります。しかし、霧や降雪、雨の中では視界が狭くなり、見える情報は一気に減ります。
夕方から夜にかけては、地形の陰影が分かりにくくなり、地図のイメージも作りにくくなります。
さらに見落としがちなのが体力の低下です。疲れてくると、歩くスピードは落ち、考える余裕もなくなります。「おかしいな」と感じる力が弱まり、地図を見る回数も減ってしまいます。その結果、
- 違和感に気づくのが遅れる
- 立ち止まって現在位置の判断ができなくなる
という状態に陥りやすくなります。重要なのは、「地形が分からなくなった」のではなく、「条件や体力が変わった」と気づくことです。天候が悪化した、予定より時間がかかっている、疲労を感じていると思ったときは、無理に進まず、現在地の確認や引き返す判断を含めて、行動を見直すことが必要です。
天候変化とナヴィゲーション
山では、天候の変化によって視界や地形の見え方が大きく変わります。晴れているときには問題なく歩けていた場所でも、ガスや雨、雪によって周囲が見えなくなると、現在地の把握や進行方向の判断が一気に難しくなります。
天候が悪化した状況では、感覚や経験だけに頼らず、地図を基準に行動することがより重要になります。
天候変化への対応ポイント
【ガスで地形が見えなくなったとき】
視界が遮られると、尾根や沢、分岐といった地形の特徴が分かりにくくなります。このような状況では無理に進まず、立ち止まって地図とコンパスで現在地や進行方向を確認することが大切です。とはいえ、コンパスの操作に自信がない方もいるでしょう。
そのような場合、地図アプリは非常に有効です。現在位置を確認したうえで、道上を約30メートル進むと、地図アプリ上の現在位置も動きます。その動きを見ることで、進んでいる方向が正しいかどうかを判断することができます。
私自身も以前、雨乞岳の山頂付近で視界が10メートルもない状況となり、どちらへ進むべきか分からなくなったことがありました。そのときは、地図アプリに助けられたことをよく覚えています。
【雨・雪の中での整置と視界の取り方】
雨や雪の中では、地図やコンパスを雑に扱いがちになります。風や濡れを避けて地図を広げ、コンパスを正しく整置することが大切です。また、足元だけでなく、周囲の地形や進行方向を意識して視界を確保しましょう。
【天候のリスク予測と読図】
天候が崩れる前から、「視界が悪くなったらどう行動するか」「この先で迷いやすい場所はどこか」を地図で確認しておくことが重要です。事前の読図と予測が、天候悪化時の冷静な判断につながります。
🔰 初心者向けポイント
天候が変わったら、いつもより慎重に地図を確認しましょう。
空見リスクマネジメントマップを活用した安全登山
登山のリスクは、道迷いや滑落だけではありません。天候の変化は、登山の安全性を大きく左右します。そこで有効なのが、ヤマテンさんが提唱する「空見(そらみ)リスクマネジメントマップ」です。

このマップは、「天気予報を見る」だけでなく、空の様子・雲の動き・風の変化などを自分の目で観察し、行動判断につなげるという考え方を示しています。例えば、
- 雲の高さが下がってきた
- 風が急に強くなった
- 空が暗くなり、山の稜線が見えにくくなった
こうした変化は、天候悪化のサインであり、ナヴィゲーションの難易度が上がっている合図でもあります。空見リスクマネジメントマップを活用することで、「この先も予定通り進めるか」「引き返すべきか」といった判断を、早い段階で行うことができます。
読図やGPSは、現在地を知るための大切な技術ですが、天候が悪化すれば、その技術自体が使いにくくなることもあります。だからこそ、空を見て、変化に気づき、行動を調整する力が重要になります。
登山中は、「地図を見る」、「時間を確認する」それに加えて、「空を見る」という習慣を持つことで、リスクを減らした安全登山につながります。
「空を見る」ことは安全登山につながります
読図ナヴィゲーションで大切なこと
【「体力」「冷静」「技術」について】
読図ナヴィゲーションで最も必要な要素は、まず「体力」です。
体力がなければ、立ち止まって地図を確認する余裕も生まれません。そもそも、安全な登山そのものが成り立たなくなります。日ごろから歩く習慣をつけたり、基礎的なトレーニングを行ったりすることは、読図以前に欠かせない準備だと言えるでしょう。
次に重要なのが「冷静さ」です。
道に迷いかけたとき、「あれ? おかしいな」と感じる瞬間があります。この瞬間こそが、「道迷い」で踏みとどまれるか、「遭難」へ進んでしまうかの分かれ道だと考えています。この場面で、根拠のない判断のまま進んでしまうと、遭難に発展するケースが多く見られます。チームであれば相談し、単独行であれば自分自身に問いかけながら、「なぜそう判断するのか」という根拠を常に考え続けること。それが、読図ナヴィゲーションにおける「冷静さ」だと思います。
そして最後が「技術」です。
地図アプリは便利ですが、頼りすぎてはいけません。安全面で助けられる場面はあるものの、地図を読む楽しさという点では物足りなさを感じます。等高線の曲がり具合を見て、目の前の地形と照らし合わせる。そんなとき、頭の中で「国土地理院のおっちゃんの声」が聞こえてくる気がします。
「ここに沢を描いておいたけど、気づいたかな?」
「この隠れ小ピーク、ちゃんと見つけた?」
そんなやり取りを想像しながら地図を読むのも、読図の醍醐味です。
地図を読み、コンパスを使えるようになると、初めての山でも落ち着いて行動できるようになります。それが、安全で楽しい登山につながっていくのだと思います。
【こんな行動が道迷い・遭難につながります】
道迷いは、特別な人だけが起こすものではありません。実は、誰もがついやってしまいがちな、ちょっとした行動の積み重ねから起こることがほとんどです。
以下に挙げる行動は、初心者の方だけでなく、経験者でも起こりやすい例です。自分の登山を振り返りながら、ぜひ確認してみてください。
- ザックの中に「地図とコンパス」を入れていたものの、現在地を確認しなかった。
- 雨が降っていたため、地図を出して現在地を確認しなかった。
- 長時間歩いて体力が消耗し、地図を取り出して確認しなかった。
これらの行動に共通しているキーワードは、「面倒くさい」です。ほんのひと手間を惜しんだ結果、状況が悪化してしまうことは少なくありません。だからこそ、どんな状況でも基本に忠実に行動することが大切です。
ナヴィゲーションサイクル
登山中のナヴィゲーションは、一度地図を見て終わりではありません。歩きながら「地図を見る → 景色を確認する → 考える → 行動する」この流れを繰り返し続けることを、ナヴィゲーションサイクルと呼びます。
道に迷わない人は、特別な技術を使っているのではなく、このサイクルを止めずに回し続けています。ナヴィゲーションサイクルは、正解の道を当てるためのものではありません。今、自分は正しい場所を歩いているかを確かめ続けるための考え方です。
国立登山研修所のテキスト「高みへのステップ」【第3編】第4章を参考に説明します。
① 地図の先読み
まずは、これから進むルートと地形を地図で読み取ります。
具体的には、目的地までのルートの形や、途中にある特徴的な地形(尾根、谷、ピーク、コルなど)を確認します。
先読みすることで、「どこで確認すべきか」「どこが分岐点か」という目安が頭に入ります。
- 出発点から目的地までを地図で一度通して見て、「どんな流れで歩くのか」を大まかにつかむ。
- まずは尾根やピーク、コルなど、分かりやすく大きな地形を目印にし、そこから順番に確認ポイントを決める。
- 分岐や地形が変わる場所など、「立ち止まって確認が必要なポイント」をあらかじめ想像しておく。
② ルート維持
次に、その先読みしたルートどおりに実際に歩きます。
ここでは、進行方向と地図上のルートを比べながら、道がずれていないかを常に確認することが大切です。無意識に歩いてしまうとルートを外しやすいので、定期的に地図と地形を照らし合わせて進みましょう。
- 分岐や特徴物が見えたら止まって確認
- 地形と地図の向きを合わせる(整置)
- コンパスで進行方向を確認する
③ 現在地の把握
そして、実際に歩いた後は、今いる場所が先読みした場所と一致しているかを確認します。
現在地の把握は、地図の先読みと進行方向の維持がしっかりできていれば簡単になります。見つけた特徴物を地図上で探し、それが今の場所だと確信できるかを丁寧に確認してください。
また、答え合わせとしてスマホの地図アプリを利用してもよいと思います。
- 目印となる地形(尾根・谷・ピークなど)を探す
- 見つけた特徴物を地図上の位置と一致させる
- 不一致があれば、立ち止まって再確認
- 答え合わせにスマホの地図アプリをしようしてもよい
次のスライドは、ナヴィゲーションサイクルを図式化したものです。
🔰 初心者向けポイント
一度に全部やろうとしなくて大丈夫です。
観る力、考える力、動く力
ナヴィゲーション技術には、三つの力が必要です。それは「観る力」「考える力」「動く力」です。どれか一つだけが優れていても、道迷いを防ぐことはできません。
観る力
📌「何を見るべきか」に気づく力
「観る力」とは、景色をただ眺めることではありません。尾根や沢、分岐、地形の変化など、地図と結びつくポイントに気づく力です。たとえば、「道が緩やかな尾根を進んでいる」、「沢が右側に見えている」といった情報を意識できているかどうかが大切です。「観る力」が高まると、「なんとなく違う気がする」という違和感にも早く気づけるようになります。
考える力
📌観た情報を、地図と結びつける力
「考える力」とは、観た景色を地図と照らし合わせ、「今、自分はどの辺りにいるのか」「この先はどうなっているはずか」を考える力です。
完璧に現在地を特定する必要はありません。「合っていそうか、ズレていそうか」を判断できれば十分です。「考える力」があれば、道に迷う前に立ち止まる判断ができるようになります。
動く力
📌考えたことを、行動に移す力
「動く力」とは、地図を取り出す、整置する、立ち止まる、引き返す。そうした小さな行動をためらわずに実行する力です。「面倒だから」、「あとで確認しよう」この一歩の省略が、道迷いにつながることは少なくありません。
「動く力」とは、正しい判断を行動に変える勇気とも言えます。
三つの力の関係
- 観る力 → 情報を集める
- 考える力 → 情報を整理する
- 動く力 → 行動に移す
この三つがそろって、はじめてナヴィゲーションは機能します。
「見て、考えて、動く。この順番を止めないことが大切」
「地図の先読み」とは何か
私が若い頃、オリエンテーリングの大会で優勝者の方に「どうしてそんなに速いのですか?」と質問したことがあります。そのとき返ってきた答えは、「オリエンテーリングでは『地図の先読み』が大切です」というものでした。
「地図の先読み?」自分でもしているつもりでしたが、何が違うのだろう、と当時は感じました。
オリエンテーリングは、ポイントオリエンテーリングが主流で、どのルートを通っても次のポストに到達すればよい競技です。体力に自信があった当時の私は、できるだけ直線的なルート(実際には山の中なので道はありませんが)を選ぶことが多くありました。しかし、直進ルートは一度沢を下り、再び尾根を登るなど、起伏の激しいコースになる場合も少なくありません。
大会後、反省を兼ねてルートを振り返ってみると、沢を下るよりも遠回りにはなるものの、尾根を迂回した方が起伏が少なく、結果としてスピードが上がるレッグ(※レッグとは、ポストとポストの間の区間を指します)が見つかることがありました。
オリエンテーリングでは、必ずしも最短ルートが最速とは限りません。遠回りでも走りやすいルートの方が速い場合や、度胸を決めてコンパスを頼りに直進した方が速い場合もあります。自分の技術や体力に応じてルートを選ぶことが重要なのです。
話が少しそれましたが、一般登山道では(沢登りや冬山などを除けば)ルートは地形図に記されています。そのため、基本的には地形図どおりに進めばよいのですが、実際には道が不明瞭であったり、枝道があったり、地形図と現地の状況が異なっていたり(かつて道があったが現在は廃道になっているなど)と、道迷いにつながる要素が数多く存在します。
このため、目的地までの登山道にはどのような特徴物があるのかをあらかじめ考え、「地図の先読み」を行いながら歩くことが、道迷いを防ぐうえでとても大切になります。先読みのポイントは、
- 次に来る地形を地図から想像する
- 分岐・急斜面・変化点を予測する
- 道が不明瞭な場所で、違和感に気づきやすくなる
実際の登山では、「これからどんな地形を歩くのかを想像できるかどうか」が、より確かな判断につながります。
🔰 初心者向けポイント
先読みは細かく考える必要はありません。大まかで大丈夫です。
【地図の先読み方法】
地図の先読みとは、現在地だけを見るのではなく、これから進むルート上にどのような地形や特徴物が現れるのかを、あらかじめ地形図から読み取っておくことです。これにより、進行中の位置確認が容易になり、道迷いの防止にもつながります。
ここでは、登山で実際に役立つ「地図の先読み」の具体的な方法について説明します。ちょっと練習してみましょう。
【鳳来寺山の先読み】
【来拝山の先読み】
その特徴物までのおおよその距離や所要時間も重要な要素となるため、プランニング(先読み)を行う際には、あらかじめ頭に入れておくことが大切です。また、①大まかな特徴物を把握し、②次に小さな特徴物を確認する、という順番を意識することも重要だと考えています。
【地図の先読みをしないとどうなる?】
地図の先読みを行わずに歩いていると、現在位置の確認に時間がかかったり、分岐や特徴物を見逃したりすることがあります。その結果、進行方向に迷いが生じ、道迷いにつながる可能性が高まります。
また、多くの遭難事例を見てみると、道迷いの原因の一つに「根拠なく進んでしまうこと」が挙げられます。言い換えれば、地図の先読みを行わずに進むことは、遭難につながる要因の一つであると考えられます。
【立ち止まるタイミング】
登山中に起こる道迷いの多くは、「判断を間違えたこと」ではなく、判断をしないまま歩き続けてしまうことが原因です。地図を読む力やコンパスの操作技術よりも先に身につけたいのは、立ち止まって確認する習慣です。
前述したような違和感があり、「なんとなく不安だな」と感じたとき、その感覚は多くの場合正しく、立ち止まるべき大切なサインといえます。
🔰初心者向けポイント
立ち止まることは失敗ではありません。迷わないための、最も確実な行動です。
「ルート維持」とは何か
ルート維持とは、「正しい道を当て続ける技術」ではありません。初心者にとってのルート維持とは、「今、自分は正しい場所を歩いているかを、歩きながら確かめ続けること」です。
登山道は、地図のように一本の線で続いているとは限りません。藪で道が分かりづらくなったり、分岐があったり、踏み跡が複数に分かれていることもあります。そのため、「ここが道に見えるから進む」だけでは、道を外してしまうことがあります。
初心者が意識したいルート維持の基本
【「道」だけではなく「地形」も意識する】
初心者がまず意識したいのは、細かい道の形ではなく、今、自分がどんな地形を進んでいるのかを意識します。
- 尾根を登っている(下っている)のか
- 沢を登っている(下っている)のか
- トラバースしているのか
この「地形」を意識していれば、少し踏み跡が薄くなっても、大きく外れることは少なくなります。
【道の分岐では必ず立ち止まる】
道迷いの多くは、道の分岐を「なんとなく通過してしまう」ことで起こります。
- 道の分岐に来たら立ち止まる
- 地図を見る
- 進む方向を確認する
このワンクッションを必ず入れましょう。「立ち止まること」は、初心者にとって一番大切なルート維持の行動です。
【「違和感」を大切にする】
初心者の方は、「自分の感覚は当てにならない」と思いがちですが、実は逆です。
- 道が急に細くなった
- 道が歩きにくくなった
- 景色が思っていたのと違う
こうした小さな違和感は、地図を確認するタイミングとして大切なサインとなります。違和感を感じたら、「進まずに立ち止まって確認する」これがルート維持の中で最も大切です。
【不安・違和感を判断に変える】
登山中に感じる「なんとなくおかしい」「少し不安だ」という感覚は、大切なサインです。道迷いの多くは、そのサインに気づきながらも、「気のせいだろう」と流してしまうことから始まります。この項目では、感覚を判断に変える考え方を紹介します。
違和感には、次のようなものがあります。
- 地図でイメージしていた景色と、目の前の景色が合わない
- 登山道が急に分かりにくくなった、踏み跡が薄くなった
- 標識やテープをしばらく見ていない
- 進んでいる方向に自信が持てなくなった
- 「たぶん合っているはず」と思い込みで進もうとしている
- メンバーの間で「こっちで合ってる?」という声が出始めた
他にも五感の違和感として次のようなものがあります。
- 視覚:見覚えのない景色が増える
- 聴覚:沢の音や風の向きが気になる
- 触覚:足場が急に不安定に感じる
- 感覚:焦りや落ち着かなさを感じる
👉 1つでも当てはまったら、地図と現地がずれているサインかもしれません。違和感はとても大切で、この違和感を判断に変えることが重要です。
🔰 初心者向けポイント
違和感は、間違いの証拠ではありません。
【立ち止まるタイミング】
登山中に起こる道迷いの多くは、「判断を間違えたこと」ではなく、判断をしないまま歩き続けてしまうことが原因です。地図を読む力やコンパスの操作技術よりも先に身につけたいのは、立ち止まって確認する習慣です。
前述したような違和感があり、「なんとなく不安だな」と感じたとき、その感覚は多くの場合正しく、立ち止まるべき大切なサインといえます。
🔰初心者向けポイント
立ち止まることは失敗ではありません。迷わないための、最も確実な行動です。
【進みながら、後ろも振り返る】
初心者が忘れがちなのが、歩いてきた方向を確認することです。
- 後ろを振り返る
- 「帰りはこの景色に見えるんだな」と確認する
これだけで、下山時の道迷いを防ぐ効果があります。
【ルート維持は「完璧」を目指さない】
初心者のルート維持で大切なのは、間違えないことではなく、早く気づくことです。このため気づいた後の行動が重要になります。
- 少しでもおかしいと思ったら立ち止まって確認する
- 間違えても、すぐ戻れる位置で気づく
これができれば、大きな道迷いにはなりません。
【初心者向け・ルート維持の合言葉】
- 「あれっ?」と思ったら、立ち止まる
- 地図を見る
- 自分の位置と地形を考える
- 進む根拠を見つけてから進む
この繰り返しが、初心者にとって一番安全で確実なルート維持です。
🔰 初心者向けポイント
ルート維持は、当て続けることではありません。
「現在地の把握」とは何か
私は最近、現在地の把握にスマートフォンの地図アプリを使うことが多くなってきました。「それでいいのか?」と言われるかもしれませんが、スマホの地図アプリは非常に正確で、使っていてどこか楽しいところもあります。まるで先生がスマホの中にいるような感覚で、自分のイメージと一致したときには、思わず「にやり」としてしまいます。(地図アプリのGPS精度については後述します。)
しかし、雪山ではスマホの地図アプリがあまり役に立たない場合が多いのも現実です。八ヶ岳の硫黄岳に冬山登山をした際には、強風と低温の影響でスマホの地図アプリが作動しませんでした。(雪山でも使用可能とホームページに記載されている機種もありますが、どのような条件で使えるのか、その実態は分かりません。)やはり、「紙地図とコンパスの技術」を使いこなせることが重要です。ここでは、現在地の把握とは何かお話します。
現在地の把握とは
地図の上に「点」を正確に置くことではありません。初心者にとっての現在地把握とは、「今、自分は地図に描かれている“どのあたり”にいるのかを、行動しながら確かめ続けること」です。
【よくある誤解】
初心者がつまずきやすい考え方です。
- コンパスで正確な位置を出さないといけない
- ピンポイントで現在地を特定しなければならない
- 現在地は止まってから考えるもの
→ これらは 必要以上に難しく考えすぎ です
初心者に必要な現在地把握の考え方
【① 「点」ではなく「範囲」で考える】
初心者の現在地把握は、「この尾根の、だいたいこの辺」、「この沢の右岸を登っている途中」といった 幅のある把握 で十分です。まずは尾根か?沢か?斜面か?それが分かっていればOKです。
【② 地形を“通過しながら”確認する】
現在地把握は、立ち止まって考えるものではなく、
- 尾根に乗った
- 谷を横切った
- 斜面が急になった/緩んだ
といった、通過した地形の変化を確認する行為 です。「今、何を越えたか」、「地形がどう変わったか」これを意識するだけで、現在地の精度は大きく上がります。
【③ 大きな特徴物を基準にする】
初心者は、細かい地形を追わなくて大丈夫です。まず使うのは、
- 大きな尾根
- はっきりした沢
- コル(鞍部)
- 明瞭な分岐
- 山頂・ピーク
といった、はっきりとした特徴物です。「次はあのコルまで」、「今はピークとピークの間」という 区間の把握 ができていれば十分です。
現在地把握ができている状態とは
初心者にとって「できている状態」は
- 地図を見て 不安が減っている
- 大きな特徴物で説明できる
- ここから戻れと言われても戻れる
逆に、
- あまり地図を見ない
- 大きな特徴物を見逃してしまう
- 早く進みたくなる
と感じたら、現在地把握ができていない状態だと言えるでしょう。
したがって、「今、どんな地形の、どのあたりを歩いているか」これが言えれば、初心者としての現在地把握は 合格 です。
ルート維持とのつながり
- ルート維持:進んでいる地形が合っているかを見る
- 現在地把握:今どの地形のどの辺にいるかを考える
この2つは 常にセット で考えましょう。
🔰 初心者向けポイント
現在地は、点ではなく“だいたいこの辺”で考えます。
なぜ道に迷うのか?
登山で道に迷う原因は、「地図が読めない」「コンパスが使えない」と考えられがちです。しかし、実際の道迷い事例を見てみると、原因の多くは技術不足そのものではありません。
【よくある誤解】
- 地図が読めないから迷った
- コンパスが使えないから迷った
【本当によくある原因】
- 分かっているのに、確認しなかった
- 面倒だと思い、省略してしまった
「あとで確認しよう」、「たぶん合っているだろう」という判断の積み重ねが、気づかないうちに道迷いにつながっていきます。
🔰 大切なのは「できるか」より「やったか」
読図やナヴィゲーションで重要なのは、正確にできることよりも、確認する行動を省略しないことです。地図を見る、整置する、現在地を考える。この小さな行動を繰り返すことが、道迷いを防ぐ一番の近道です。
ここまで読んでいただくと分かるように、道迷いの多くは「地図が読めなかった」からではなく、分かっているのに確認を省略してしまったことから起きています。実際の山では、どのような場面で判断が遅れ、どんな行動が道迷いにつながったのでしょうか。
迷わないための行動ポイント
登山で道に迷わない人は、特別な技術を持っているわけではありません。共通しているのは、小さな確認を省略しないという行動です。
「分かっているから大丈夫」、「あとで確認すればいい」、そう思ったときこそ、道迷いのリスクが高まります。ここでは、初心者の方でもすぐに実践できる迷わないための基本的な行動ポイントをまとめました。
【行動前・行動中の確認ポイント】
- 地図をすぐに取り出せる場所に入れている
→ 地図は「必要になってから」ではなく、必要になる前に取り出せることが大切です。 - 現在地と進行方向を地図で確認してから歩き出す
→ 今どこにいて、どちらへ進むのか。地図の上で一度確認するだけで、判断ミスは大きく減ります。 - 進むルートの大きな地形(尾根・沢)を意識している
→ 細かな道よりも、まずは「尾根を歩く」「沢を横切る」といった大きな地形の流れをつかみましょう。 - 分岐や迷いやすい場所を事前に把握している
→ 分岐点や地形が複雑な場所は、「あらかじめ知っている」だけで落ち着いて対応できます。 - 「あれ?」と思ったら立ち止まって確認する
→ 違和感は、地図を確認する大切なサインです。進み続けず立ち止まりましょう。
🔰 初心者の方へ
ここで大切なのは、正しく読めているかどうかではありません。地図を開いたか、考えたか、確認したか。この行動を繰り返すことが、迷わない登山につながります。
最初は分からなくて当然です。「見る → 考える → 歩く」この習慣を、少しずつ身につけていきましょう。
経験者がやりがちな誤り
― 慣れが判断を鈍らせることもあります ―
登山経験が増えてくると、地図や地形を「何となく分かったつもり」で行動してしまうことがあります。しかし、道迷いの多くは初心者だけでなく、経験者の油断からも起こります。ここでは、経験者が陥りやすい代表的な誤りを紹介します。
① 分かっているつもりで確認を省く
「このあたりは何度も歩いている」、「だいたいこの方向で合っている」こうした思い込みから、分岐や地形の変化点で 地図やコンパスの確認を省略してしまうことがあります。
🔰 初心者向けポイント
確認を省いた瞬間から、ナヴィゲーションは止まります。慣れている場所ほど、基本動作を省かないことが大切です。
② 細かい地形に引きずられすぎる
経験者ほど、小さな尾根・沢・微地形を読み取れるようになりますが、その反面、大きな地形の流れを見失うことがあります。「合っているはずの尾根なのに、全体の向きが合わない」といったズレは、このパターンで起こりやすくなります。
🔰 初心者向けポイント
迷ったら、一度視点を上げて“大きな地形”に戻りましょう。
③ 違和感に慣れてしまう
経験を積むと、多少のズレや違和感を「こんなものだ」と受け流してしまうことがあります。しかし、「尾根の形が想像と違う」、「斜面の向きが合わない」、「予定より時間がかかっている」こうした違和感は、重要な警告サインです。
🔰 初心者向けポイント
違和感を感じられるのは、感覚が育っている証拠。無視せず、判断に変えましょう。
④ スピードを優先しすぎる
経験者は行動が速くなりがちですが、スピードが上がるほど、確認の頻度は下がりやすくなります。速く歩いていても、「現在地が曖昧」、「進行方向に自信がない」状態では、安全とは言えません。
🔰 初心者向けポイント
速さよりも、確かさ。安全なナヴィゲーションは「確認の積み重ね」です。
⑤ 電子機器に頼りすぎる
GPSや地図アプリに慣れると、現在地表示だけを見て進んでしまうことがあります。しかし、「電池切れ」、「電波不良」、「表示の遅れ」といったトラブルは、突然起こります。
🔰 初心者向けポイント
電子機器は補助。地図と地形で判断できてこそ、本当の安心につながります。
まとめ
経験が増えるほど、「確認し続ける姿勢」を意識することが大切です。
地図を整置しよう
当ホームページでは、「正置」ではなく「整置」として統一しました。
登山中に地図を見るときは、まず地図を整置することが大切です。
整置とは、地図の向きを実際の地形と同じ向きに合わせることを言います。これを行うだけで、地図と目の前の景色が一致しやすくなり、現在地や進行方向を理解しやすくなります。
整置の基本は、地図の北と実際の北を一致させることです。地図の上にコンパスを置き、コンパスの北と地図の北を合わせ、その状態のまま体ごと回って実際の北と一致させます。こうすることで、地図に描かれている尾根や沢、登山道の向きが、目の前の地形と重なって見えてきます。
地図を整置しないまま見ると、「右に曲がるはずなのに、実際は左に見える」といった混乱が起こりやすくなります。逆に、整置された地図は、進むべき方向や地形のつながりを直感的に理解する助けになります。
登山中は、歩き出す前や分岐に差しかかったときなど、こまめに地図を整置する習慣を身につけましょう。
整置は、読図とナヴィゲーションの基本中の基本であり、道迷い防止の第一歩です。
🔰 整置とは、地図の向きを実際の方向に合わせることをいいます。
👉 ポイント
「地図が読めない」と感じる原因の多くは、地図が整置されていないことにあります。まずは「地図を北に合わせる」ことから始めましょう。
🔰 初心者向けポイント
迷わない人ほど、無意識に整置を続けています。
【整置をしよう】
「整置」と「コンパス123の操作方法」には、それぞれ異なる役割があり、使い分けが重要です。
コンパスを使うため、初心者の方の中には、この二つを似たような操作だと感じる方もいるかもしれません。しかし、実際には目的も使い方もまったく別のものです。
「整置」とは、コンパスの磁針が示す北と、地図に描かれている北を一致させる操作です。
この作業を行うことで、地図と実際の地形の向きがそろい、周囲の地形や進行方向を理解しやすくなります。
一方、「コンパス123の操作方法」は、現在地が分かっていることを前提に、これから進むべき方向を正確に確認するための方法です。目的地に向かう方位をコンパスで求め、その方向へ進むために使います。
それぞれの役割を正しく理解し、場面に応じて使い分けることが、確実なナヴィゲーションにつながります。
【地図を整置して持つ】
日本オリエンテーリング協会が作成したもので、かなり古いものですが操作の基本が書かれています。2ページあります。
【整置して進む】
上記の内容と同様に、地図を扱う際の原理・原則が理解できる資料だと思います。分かりやすくするために、内容を一部手直ししています。3ページあります。
行動中の地図の持ち方
皆さんは、登山中に地図をどのように持っていますか。
私は以前、オリエンテーリングの上級者の方に、行動中の地図の持ち方を教えてもらったことがあります。その方法は、進行方向が常に地図の上側にくるように持つことです。
地図を体の前で水平に持ったとき、体に近い側が現在地、体から遠い側がこれから進む目的地になるように意識します。状況に応じて地図をくるくる回し、常に整置された状態を保つイメージです。
このように地図を整置しながら持つことで、地図に描かれた地形と目の前の景色が一致しやすくなります。その結果、進行方向の判断が直感的になり、道を間違えにくくなります。
地図を「見る」だけでなく、「整置して使い続ける」ことが、読図ナヴィゲーションの基本です。
ぜひ一度、この感覚を意識して歩いてみてください。
【地図の持ち替えと整置】
上記で紹介した「地図をくるくる回し、常に整置された状態を保つイメージ」を、アニメーションで示しています。
登山中は、進行方向が変わるたびに地図の向きも変わります。大切なのは、一度整置して終わりにするのではなく、歩きながら整置し続けることです。
このアニメーションを参考に、地図と地形の向きを常に一致させる感覚を身につけてみてください。
コンパスの使い方
多くの登山書には「地図とコンパスを持って山に行きましょう」と書かれていますが、実際にコンパスを使いこなせている方は少ないのではないでしょうか。しかし、ひとたび使えるようになると、コンパスはとても心強い相棒となります。
ここでは、登山で使用しやすい「プレートコンパス」を例に、基本的な構造や持ち方、地形図と組み合わせた使い方について、説明していきます。
【プレートコンパスの名称】
まずは、プレートコンパスの名称を確認しましょう。
【コンパスの種類】
登山で使用するコンパスは、上記で説明した「プレートコンパス」が扱いやすく、進行方向を確認するのに適しています。初心者の方は、後述する「コンパスの使い方練習シート」を活用して練習することで、コンパスワークの理解がより早く深まるでしょう。
【コンパス使用時の注意】
コンパスは、磁気を帯びた物や携帯電話などの影響を受け、磁針がわずかに反応することがあります。練習シートを使って練習した際に、うまく元の方向に戻れない場合は、次のような点にも注意してみましょう。
- コンパスは水平に持つ
- 磁気を帯びた物の近くで使用しない
- ウエストポーチの中のスマホが磁気を帯びていた
- 地図を見る板のクリップが鉄だった
- 体に付けたトランシーバーが磁気を帯びていた
日本オリエンテーリング協会の説明も参考にしてください。
【コンパスの使い方練習シート】
コンパス操作の練習には、この「コンパスの使い方練習シート」を使用するのが分かりやすい方法です。私自身も、高校山岳部時代に基礎を身につけるために取り組んだ練習シートです。
最初は三角形の図を使って練習し、慣れてきたら四角形、五角形、六角形と、段階的に難度を上げていきます。1辺は5歩を目安に進みましょう。5歩では短く感じるかもしれませんが、まずは元の位置に戻れる体験を積むことで、達成感が得られ、練習への意欲も高まります。慣れてきたら、歩数を増やしてもよいでしょう。
なお、練習シートはPDFで閲覧でき、印刷して使用することも可能です。ぜひご活用ください。

2024年の安全登山研修会で上記のコンパスの使い方の練習をした感想を聞いてみました。
- 繰り返して、基本に戻ってやるのが大事だと思った。
- 図書を見て、こういうのは知っているけど、実地でやったのは初めて。
- 戻れると単純にうれしい。
下記は、「国立登山研修所ホームページ(動画3:09)」に掲載されている「コンパスの使い方」の動画です。

【コンパスの使い方(机上編)】
それでは、実際にコンパスをどのように操作するのかを見ていきましょう。ここでは屋内や机上で行える基本操作を中心に、スライドを用いて分かりやすく説明します。
【進んでいる方向を確認(コンパスセット)】
コンパスは、進行方向が正しいかどうかを客観的に確認できる心強い道具です。正しくセットすることで、進んでいる方向がずれていないかを教えてくれます。ここでは、その基本的な確認方法を、次ページにわたって説明します。
【道の分岐でコンパスを使う】
コンパスの使い方の基本は、道の分岐で進むべき方向を確認することにあります。この確認を確実に行えるようになることで、初めて歩くコースでも安心して登山を楽しむことができます。
【エイミング・オフ】
「エイミング・オフ」は、主にオリエンテーリングで用いられる技術で、一般的な登山ではあまり使われないかもしれません。しかし、藪漕ぎや雪上など、地形の見通しが悪い状況では、有効となる場合があります。
「エイミング・オフ」とは、目的地を正確に狙うのではなく、あえて少し外した方向にコンパスをセットする方法です。これにより、確実に捉えられる特徴物に導かれ、結果として目的地に到達しやすくなります。
【講習会でコンパスの質問がありました】
- 例えば、登山の際、同じ道で往復する場合、往路A→Bが南→北となった場合、コンパスのNマークで合わせるのは判りましたが、復路B→Aは北→南になった場合もNマークで合わせるのでしょうか?それとも進行方向が南になる為、Sマークで合わせるのでしょうか??
-
常に北(N)にノースマークを合わせるという単純なルールを原則にすると,とっさの場合や焦っている場合にも混乱がありません。また、指導者として伝えるときも単純で確実なルールを使うことをお勧めします。応用の場面では,ご指摘のような裏技も使いますが、しっかり意識して使わないと混乱します。また、道が単調に南方向と言っても、部分的に東や西に振れます。その時の左右と東西との対応でも混乱しやくなります。
(余談)北半球での使用者人口が多く、そこでコンパス操作を行うことが多いため、ノースマークが基準として普及したと思われます。
いずれにせよ、とことん慣れた確実な基準を身につけるのが大切です。 - コンパスの使い方を指導しています。受講生の中にコンパスの北と南を180度、逆にリングを合わせてしまう受講生がいます。どのように教えたらよいのですか?
-
コンパスのノースマークを磁北線の北に合わせず、ノースマークを磁北線の南側に合わせてしまうエラーがあります。これを私は「コンパスの南北エラー」と勝手に呼んでいます。これは、「コンパスのリング内の線を磁北線に平行に合わせる」と指導する場合に多く発生するように思います。
私は、「コンパスのノースマークを磁北線の北に合わせる」という言葉を使うようにしています。「リング内の線を磁北線に平行に合わせる」という指導方法では、受講生の方は「平行」にしているので間違った動作をしているとは思っていません。
『平行』という言葉はあまり使わない方が南北エラーが起こらないような気がします。
【コンパスを信じることができるか?】
豊川山岳会では、会員を対象にコンパスの使い方に関する講習会を開催したことがあります。内容は、オリエンテーリング用の地図を用い、あらかじめ山中に設置したポストを、コンパスで直進して探すというものです。ポストは間隔が広くなりすぎないように設置し、ポスト1からポスト2までの間には道のない山林を進みました。
この講習で、最も正確かつ速くポストを見つけたのは、会員のお子さん(小学生)でした。大人の場合、目に入る地形や周囲の状況から無意識に進行方向を修正してしまい、コンパスどおりに進めない方も少なくありませんでした。
また、先に触れた大高緑地公園でのコンパスに特化した講習会では、ポストの位置を円で示した地形図と、円の位置だけを正確に記した白紙の地図を用意し、直進練習を行ったことがあります。この際、白紙の地図ではポストに到達できるのに、地形図が入ると見つけられなくなる事例も見られました。
私自身も、オリエンテーリングの競技でコンパスだけを頼りに、何百メートルも直進する場面がありますが、不安との戦いです。「本当に合っているのだろうか」と感じながらも、コンパスを信じて進むしかありません。だからこそ、コンパスを信じること、そして繰り返し使って慣れることが、とても重要だと感じています。
【OL大会でコンパスはどのように使っているの?】
オリエンテーリングの大会では、地図の整置が基本中の基本です。この整置は進行方向を決めるために非常に重要で、そのうえでコンパスを使って進む方向を確認します。
私はプレートコンパスのリングを回し、基本どおりの操作でコンパスを使用していますが、地形が比較的やさしい場合には、地図を整置するだけで走ることも多くあります。
一方、オリエンテーリングの上級者は、地図をコンパスで整置する点は同じですが、リングが回らないタイプのコンパスを使用していることが多く、いわゆる「コンパス1・2・3」の手順
①現在位置と目的地をコンパスの長辺で結ぶ
②Nマークを磁北線の北に合わせる
③磁針の北とNマークを一致させる
を行わず、地図の整置だけで直感的に走り出すことができます。
【サムコンパス】
オリエンテーリング競技用のコンパスには、回転リングが付いていないタイプのものもあります(もちろん、リングが回るタイプも多くあります)。私自身も「サムコンパス」と呼ばれる、回転リングのないコンパスを所有していますが、慣れてくると、こちらの方が素早く進行方向を決められると感じ使用していた時期もありました。(サムコンパスはある程度の慣れが必要です。)
私自身は最近、プレートコンパスを使うことが多く、直進時のブレが少ない点に魅力を感じています。
【サムコンパス(ルーペ付き)】
オリエンテーリング競技用のサムコンパスには、老眼の方に配慮してルーペが付いたタイプのものもあります。林の中では視界が暗くなりやすいため、このルーペ付きサムコンパスはとても有効です。実は、私もその愛用者の一人です。
特徴物を見つけよう
地形の特徴物を見つけることは、現在位置を把握するうえで非常に重要です。さまざまな特徴物を知り、意識して活用することで、読図能力が向上することは言うまでもありません。
分かりやすい特徴物としては、「ピーク」「コル」「道の分岐」「尾根の分岐」「沢の分岐」「送電線」「地図に表されている建物」「池」「岩」「岩がけ」「土がけ」などが挙げられます。
さらに、等高線が読めるようになると、「傾斜変化点」という概念も重要な特徴物となります。傾斜変化点とは、文字どおり傾斜が変化している場所を指し、特に尾根上では現在位置の確認にとても有効な手がかりとなります。
【尾根の分岐】
尾根が分かれる場所は、地形図と現地を対応させやすい代表的な特徴物です。地形図では等高線の張り出し方から尾根の分岐を読み取ることができ、現在位置の確認に役立ちます。
尾根の分岐では、分かれる尾根の方向や本数を意識し、進行方向が正しいかを確認することが大切です。
【沢の分岐】
沢が合流・分岐する場所は、地形図と現地を対応させやすい分かりやすい特徴物です。地形図では等高線の形や水線の分かれ方として明瞭に表されており、現在位置の確認に役立ちます。
沢の分岐では、合流する沢の向きや本数、周囲の地形をあわせて確認することで、より確実な位置把握が可能になります。
【道の曲がり】
登山道が大きく方向を変える場所は、現地でも地図上でも確認しやすい特徴物です。地形図では道の形状として明確に表されており、進行方向の変化を意識することで、現在位置の把握に役立ちます。
特に、尾根や沢に沿って進む道では、地形の影響で道が曲がることが多く、その前後の地形(尾根の分岐や沢の合流、傾斜の変化など)とあわせて確認することで、より確実な読図が可能になります。道の曲がりでは、コンパスを使って進行方向を確認し、地図と現地の一致を意識することが重要です。
【送電線と道の交点】
送電線と登山道が交わる場所は、地図と現地の対応が取りやすい、分かりやすい特徴物の一つです。地形図には送電線が明瞭に記されており、現地では鉄塔や電線が視認できるため、現在位置の確認に役立ちます。
特に、送電線は尾根や沢を横断して直線的に延びていることが多く、周囲の地形と組み合わせて確認することで、より確実な位置把握が可能になります。道との交点では、地形図上で前後の地形や進行方向をあわせて確認し、次の行動につなげることが大切です。
【道が一直線に見える】
意外と使える技術です。講習会で説明すると『「あ~そうか」こういう確認方法もあるんですね。』と感心されます。地形図上でも道が直線的に描かれていることが多く、進行方向と地図の向きを一致させ、整置することで、読図の手がかりになることがあります。周囲の地形や次に現れる特徴物を意識しながら進むことが大切です。
【自分の位置とピークが水平】
「水平」という考え方は、現在位置を把握するうえでとても有効です。実体験としても誤差が少なく、信頼性の高い方法だと感じています。
私がよく用いるのは、大きな山を登る際に、自分が登っている斜面の反対側にある尾根やピークを目標にする方法です。あらかじめ地形図でそのピーク等の標高を確認し、現地で自分の位置とピークが水平に見えたとき、その標高が現在位置の標高となります。
経験上、大きな山であっても誤差は30m未満に収まることが多く、実用性の高い読図技術です。
【ピークが一直線に並ぶ】
発生する場面は多くありませんが、このような条件がそろった場合、現在位置を分かりやすく確認することができます。ただし、この技術を活用するためには、後述する「山座同定」の理解が必要となります。
【尾根のでき始め】
斜面の途中から新たに尾根が派生することがあります。このような場所は、地形図上でも読み取りやすく、現地の地形も把握しやすいため、重要な特徴物となります。
【傾斜変化点】
傾斜変化点とは、例えば、尾根上で急な斜面を登っていたら、平らな斜面に変化する場合があります。この傾斜が変化する場所を「傾斜変化点」といいます。とても参考になる特徴物の一つです。
【トラバース道では尾根や沢との交点】
トラバース道(斜面を水平に横切る登山道)では、尾根や沢と交わる地点が重要な特徴物となります。特に大きな山では、規模の大きい尾根や沢との交点を意識し、見逃さないようにすることが大切です。
【崖、雨裂、堰堤、送電線、凹地】
地図記号の中でも、崖や雨裂、凹地などは、読み取りに少し慣れが必要かもしれません。大きな崖は分かりやすいですが、小規模なものは現地で判別しにくい場合もあります。
堰堤はとても分かりやすい人工的な特徴物です。スライドは6ページあります。
【コンパスで道の曲がりを把握する】
コンパスを利用すると、緩やかな道の曲がりも分かるようになります。コンパスは、分岐で使用するだけではなく、こんな使い方もできます。技術の一つに加えてみてはいかがでしょうか。
【尾根の肩】
急な登り斜面から緩やかな登りに変化する尾根は多いですね。この傾斜変化点を使って大きな現在位置を把握しています。とても参考になります。
【特徴物を見つける練習をしよう】
地形図上で特徴物がどのような場所に現れるのかを理解するため、「読図コーナー」では 「特徴物をみつけよう」 というコンテンツを設けています。パワーポイント形式で作成しており、日本百名山の登山道を題材に、どのような場所が特徴物となるのかを紹介しています。ぜひご覧ください。
また、練習方法の一つとして、下記の図のように特徴物を探してみることもおすすめです。
特徴物を見つける時に大切なこと
私が特徴物を見つける際に大切にしているのは、「尖ったピーク」「丸いピーク」「広い尾根」「狭い尾根」「急な尾根」「緩やかな尾根」「道が90度右(東)に曲がる」といった形容的な捉え方です。
どのような尾根なのか、どのようなピークなのかといった形状を地図から読み取り、具体的にイメージすることが重要です。こうした形容詞を意識しながら地形を思い描いて読図を行うことで、地図読みの力は確実に向上します。
【例:広い尾根、狭い尾根、緩やかなピーク】
隠れ小ピーク、隠れ小コルとは
ピークは、地形図上では等高線が丸く閉じた形で表されます。しかし、主曲線が10m間隔の地形図では、その間にある小さなピークやコルが表現されない場合もあります。
このような「隠れ小ピーク」や「隠れ小コル」の存在を、等高線の形や間隔からイメージできるようになると、地形の理解がより深まり、地図読みの楽しさも一層広がります。以下で少し説明します。
【隠れ小ピーク、隠れ小コル】
特徴物確認のタイミングと方法
特徴物の確認は、「迷ったとき」に行うものではありません。迷う前、違和感を感じる前に行うことが大切です。特に確認したいタイミングは、
- 分岐を通過した直後
- 地形が変わる場所(尾根に乗る、沢を離れるなど)
- 予定していた特徴物に来たと思ったとき
確認の方法は、
- 地形図で周囲の地形(尾根・沢・斜面)を把握する
- 進行方向と地形が合っているかを見る
- 高度や距離を使って位置を絞る
- 地図アプリを利用する
「ここだと思う」ではなく、「ここだと言える材料がそろっているか」を意識しましょう。
- 「違和感」は、どの程度で立ち止まればいいのですか?
-
「あれ?」と思った時点で立ち止まってください。
「もう少し行けば分かるだろう」と思った先に、道迷いがあります。小さな違和感のうちに確認することが、安全登山につながります。
大きな特徴物から小さな特徴物へ
ナヴィゲーションでは、特徴物を「大きなもの」から「小さなもの」へ段階的に使い分けます。
この意識を持つことで、現在地の確認がしやすくなり、ナヴィゲーション力が確実に高まります。まず使うのは、
・大きな尾根
・広い沢
・明瞭な稜線
といった、遠くからでも分かるはっきりとした地形です。これで「大まかな位置」を確認します。次に、
・小ピーク
・支尾根
・鞍部
・道の曲がり
などの細かい特徴物で、現在地を絞り込みます。最初から小さな特徴物を探すと、見落とした瞬間に分からなくなる場合があります。「まず大枠、次に細部」が基本です。では、具体的に例を挙げてみます。
【劔沢から剱岳に登る場合】
【例:大門沢を下る場合】
私は、こんな方法で先読みをしていますのでご紹介していきたいと思います。
①大きな特徴物を把握することがとても大切
②小屋が見えなくてもおおよその位置を確認することができる
「迷う前に確認する」が基本です
トレイルランナーのための読図
トレイルランニングを楽しむランナーは年々増えており、自然の中を自分のペースで走る時間は、とても楽しく心を豊かにしてくれます。しかし、山の中は常に整備された道ばかりとは限らず、ちょっとした油断から道迷いに発展してしまうことも少なくありません。
そこでまず、道に迷わないために何が大切かを考える前段として、過去に実際に起きたトレイルランナーの遭難事例に触れてみたいと思います。
【遭難事例1】2010年7月:本仁田山遭難(遭難事例No57)
【遭難事例2】2021年7月:野沢温泉トレイル大会遭難(遭難事例No150)
次ページあります。
【地図アプリの活用】
トレイルランナーの方は、道に迷わず目的地にたどり着くことが重要になるため、YAMAP や ヤマレコ といった地図アプリの活用がお勧めです。これらのアプリには、計画したルートから外れた際に通知してくれる機能があり、道迷い防止に役立ちます。
ただし、YAMAPのルート逸脱通知機能は有料会員向けのサービスとなっているため、利用にあたっては注意が必要です。
無料でこのルート逸脱警告機能が使用できるヤマレコアプリは、素晴らしいと思います。ヤマレコさんありがとうございます。ルート作成は、アプリでもパソコンでもバリエーションでも作成できます。お勧めします。以下、ヤマレコのホームページを参照しました。(2025年参照)
- 予定ルートから外れたときに音やバイブレーション、通知などを使ってお知らせする機能です。ONにすると予定ルートがある場合に利用できるようになります。道迷いの防止のため、必ずONにしておいてください。
- スマートフォン(AndroidまたはiPhone)と時計をペアリングしている場合、ヤマレコの通知がスマートフォン側に表示されます。
- 予定ルートから外れたときの逸脱警告についても、ペアリングが完了して通知を許可している状態の場合は時計側に警告の通知が行われます。時計側では振動でお知らせします。
- Androidとペアリングしている場合は、より長く振動を行い、画面上でも警告を行います。
- 予定ルートから外れた場合は、スマホの本体またはApple Watchの地図のいずれかを見ると音声による警告が止まります。なおApple Watch側で地図を見た場合はスマホ本体との通信によるタイムラグがあり、地図を見てから音声が止まるまでに時間がかかる場合があります。
- トレランコースのルートを作成する場合、『予定ルート作成「らくルート」』の動画を参照するとよいでしょう。
- ルート外れ警告機能を使用する場合は、スマホのホーム画面の右上にある歯車アイコンをタップし、各種設定を行う中に『ルート逸脱警告』があるのでONにするだけです。
登山の初心者用に開発されたアプリですが、登山道、モデルコース等決まったコースのみになることと、有料会員のみの機能になるので、あまりお勧めできません。以下、YAMAPのホームページを参照しました。(2025年参照)
- ルート外れ警告はYAMAPプレミアム限定の機能です。
- ※ 通知を拒否している場合は許可に設定してください。
- ※ 設定するルートは「登山道」「ダウンロード済み軌跡」「モデルコース」「登山計画」から選ぶことができます。
- ※ 端末の GPS 精度により、通知が来すぎてしまう場合は「外れた距離」を大きく取ってください。
- ルート外れ警告に設定できるルートは「登山道」「ダウンロード済み軌跡」「モデルコース」「登山計画」のみとなります。
トレラン・トレイルルートなど設定にないルートは対象外となりますので、ご注意ください。 - 予定していたルートを意図的に外れる場合は、機能をオフにしてください。
「道外れ警告」で設定したルートから意図的に外れて歩く場合も、機能をオンにしていると通知が届き続けます。その場合は、[設定]画面より「ルート外れ警告」をオフにして使用してください。一時的に通知をオフにする機能はありません。
【トレラン中に注意すること(道迷い防止)】
トレイルランニングでは、スピードがある分、道迷いに気づくのが遅れやすいという特徴があります。道迷いを防ぐためには、次の点に注意することが大切です。
① 分岐では必ず減速・確認する
走っていると分岐を見落としがちですが、道迷いの多くは分岐で起こります。分岐に入る前には必ず減速し、進む方向が正しいかを地図や地図アプリで確認しましょう。「なんとなく走りやすい道」を選ぶのは危険です。
② 標識や目印を見落とさない
足元ばかりを見て走っていると、分岐の標識や道標、テープなどを見落としやすくなります。周囲に目を配りながら走り、標識や目印があれば必ず確認する習慣をつけましょう。
③ 進行方向と地形の関係を意識する
今、自分が「尾根を走っているのか」「沢沿いなのか」「トラバース道なのか」といった地形との関係を意識しながら走ることが重要です。地形と合っていないと感じたら、一度立ち止まって確認しましょう。
④ 特徴物を先読みしておく
次に現れるはずの分岐、ピーク、沢、送電線などの特徴物を事前にイメージしておくことで、「まだ来ない」「もう過ぎたかもしれない」と気づくことができます。これは道迷いの早期発見につながります。
⑤ 違和感を放置しない
「踏み跡が薄い」「道が荒れている」「地形が合わない」と感じたら、その感覚を大切にしてください。違和感を覚えた時点で立ち止まり、現在地を確認することが最も安全です。
⑥ ペースを上げ過ぎない
ペースを上げ過ぎると体力を消耗し、地図を確認する余裕がなくなりがちです。疲労は判断力を低下させ、道迷いの原因にもなります。常に読図ができる余力を残したペースを心がけましょう。
⑦ 下りでは特にスピードを抑える
下りはスピードが出やすく、分岐や標識を見落としやすい場面です。また、転倒などのリスクも高まります。安全面と道迷い防止のためにも、下りでは意識的にペースを抑えましょう。
⑧ 地図アプリは補助として使う
地図アプリは非常に有効ですが、常に画面を見ながら走るのは危険です。分岐や要注意ポイントで確認するなど、紙地図や地形の理解と併用することが大切です。
【まとめ】
- 「迷ってから止まる」のではなく、「違和感で止まる
- 「速く走る」よりも「確実に進む」
これがトレイルランニングにおける道迷い防止の基本です。
【大きな地図の先読み】
地図を見てナヴィゲーションをしながら走ると危険を伴うのでやめてください。走り出す前に『地図の先読み』を行います。この先読みは大きくざっくりすればよいと思います。以下、例をあげてみたいとおもいます。
このコーナーの資料は、オープンにしています。 コピー等自由にしていただいて結構ですが、著作権は放棄していません。