高校同期と山岳会OBで雪の高見山へ(台高山脈北部)

【台高山脈 高見山】
【2025年 2月11日】
【メンバー:会OB 牧千夏さん(&息子さんS君 9歳)、Wさん、Nさん、Kさん、上田】

昨年冬の三峰山に続いて、高校の同級生に声をかけて、台高山脈北部 雪の高見山(1248m)に登ってきました。
昨年から奈良市在住の牧さんからも連絡があり、息子さんと昨年秋に冬の下見で高見山に登ってたとのことで、桜井駅に集合となりました。
奈良の山のベテランのN君の車とW君の運転・案内で楽しい一日を過ごしました(^^)/
写真の大半はK君(高校写真部同期)から提供いただきました。

2月11日
8:30に桜井駅南口ロータリーに集合し、N君の車、牧さんの車で東吉野村の「たかすみ温泉」駐車場へ。乗合バスが運行されているので道路の雪は除雪されていて助かります。
すぐに雪道になるので、冬の支度(スパッツ、チェーンスパイク/6本爪/12本爪アイゼン)をして9:50に出発。最初踏み固められた谷添いの道を歩き、尾根に取りつき吉野杉の中を登ります。
小3のS君は元気満々で、おかあさんの前でお叱りも受けながらたくさんザックに詰めたおやつや行動食を楽しみに登ります。

尾根の右側から巻いて谷筋になり積雪も10cm余りと増えてくると避難小屋に到着し小休止(10:57)。樹齢約700年の高見杉が立派です(^^)/
良く知った道、W君が先頭を行きます(^^)/

沢沿いの道から再び小さな尾根に取りつき、しばらく登ると杉峠~杉谷への道を南側に分けるジャンクションピーク。ここからは風が強くなるので食料補給で小休止です。
ここからはずっと樹林の尾根通しで、ピラミダルでかっこいい高見山の西尾根を登ります。先日来の長い寒波から抜けて移動性高気圧が接近するもののまだ風が強いです。
霧氷のつき方もいろいろで、下の方は先日来の雪がもっこり積もった様子。次に風で雪が落ちて枝に短い霧氷がついています。この尾根に来てからは風上の北西面に張り出した霧氷となります。


霧氷がきれいになってきて、楽しみます。

久々の雪山のN君、冬靴に12本爪で万全です(^^)/

時折青空ものぞきます

途中、揺岩(ゆるぎいわ)、国見岩などいわれのある岩も見られて面白いです。

樹林帯の尾根道を登ります。徐々に風が強くなりました。
牧さんの前を強風の中S君が頑張ります。(少し口数が少なく。。)
 

頂上付近が近づくと10cm近くある立派なエビのしっぽが風上に張り出し、先日来の寒波を物語っています。見事です(^^)/

頑張るS君

尾根上1180m付近で南側の見晴らし台で、台高山脈が延々と見渡せます。さすがに最高峰大台ヶ原(日出ヶ岳)までは見えませんが、手前のこんもりは国見山あたりでしょうか?
 

北側を見ると曽爾の山々、雪はほとんどないようです。
 

大勢の方が登ってみえて、ルート上は圧雪状態で大半がチェーンスパイクです。トレースを外れると20cm(深いところで40cm)程度あり、深い新雪にはやはり6本爪か10/12本爪のアイゼンが欲しくなります。
8~10m/秒の強風の中、尾根の登りを頑張り高見山頂上に12:46に到着。気温は-3.5℃でしたが、10mの風で体感温度は-10℃を下回ります。
直下の避難小屋はいっぱいで、頂上東側で強風を少しよける場所で短時間で行動食をとります。

高見山山頂から東方、昨年登った三峰山

快調に歩いたK君

強風の中、よく頑張りました(^^)/

タフな牧さん親子(^^)/

小屋に戻るとすいてきたので、中で暖かいものをしっかりとりました。避難小屋助かります。
口数が少なくなっていたS君も、また元気を盛り返します(^^)/

13:28に下山開始。来た道を慎重に下り、ジャンクションピークを過ぎると風も穏やかになり、避難小屋(14:30)からたかすみ温泉に15:36に到着。道中、牧さん、S君とお話しながらの楽しい帰路。S君は私の親父の話などを楽しんでくれたようです。

近畿のマッターホルンとも呼ばれる鋭峰、高見山(ネット情報より)

牧さん、S君は次の日学校があるのでここでお別れで、同級生4人でたかすみ温泉でひと風呂、桜井で焼肉で一杯やって楽しいご苦労さん会でした。

南側からの高見山(杉谷~杉峠~高見峠~高見山~杉峠)の周回コースも楽しそうです。

当日の天気図
2/5~2/10は数年に一度の大寒波で、2/11は冬型は徐々に緩むものの、高気圧の前面(東側)は等圧線が混んで山はまだ北西風が強かったです。

2/5~2/10は長くて厳しい冬将軍が居座りました。
特に2/8は等圧線が混みあう強い冬型でした。

紀伊山地の積雪(2/12)  高見山周辺は20cm超え、大峰山周辺は50cm超えのようです。

全国の積雪深の平年比:北陸や東北の脊梁山地では200%~300%

記:上田

この記事を書いた人

上田 歳彦のアバター 上田 歳彦 豊川山岳会 代表

愛知県山岳連盟 豊川山岳会代表 2023.3~
気象予報士
NPO法人 ウェザーフロンティア東海会員

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