雪山トレーニングで八ヶ岳・赤岳へ
【八ヶ岳 赤岳】
【2025年3月29日~30日】
【メンバー】:上田 W君(千葉在住の学生時代の友人:2025夏のヨーロッパアルプスのパートナー)
この夏のヨーロッパアルプスの計画が整ってきました。7月15日出発、16日グリンデルワルトに入り
翌日以降、テスト登山(岩稜のガイド登山)、トレッキングを経て7月22日~23日でユングフラウのガイド登山の予定です。楽しみです。
https://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=5382
このためのトレーニングを雪山を3回ほど、最後は富士山で高所順応トレーニングを計画しています。準備を整えて元気でスイスに渡りたいですね。
・2月22日:北八ヶ岳 北横岳
・3月30日:八ヶ岳 赤岳
・5月3日~5日:北アルプス 鹿島槍
・7月5日~6日:富士山
3月29日(土)
私は朝5時前に豊川を出発して、東海環状道~中央道経由、駒ヶ岳SAあたりから小雨がみぞれから雪に変わり、スピードダウン。高速の周りの細い道も少し白くなってきます。ノーマルタイヤのため、美濃戸口での合流を諦め、諏訪南インターを降りてすぐのコンビニで合流し、四駆の車に乗り換えさせてもらいます。予定通り赤岳山荘まで車で入り助かります。
冬支度をして9:25に出発。北沢沿いに入り、雪道をツボ足でゆっくり歩きます。時々チラチラ雪が舞います。11:50に赤岳鉱泉に到着。雪はこのところの暖かさで減った感じで、それでも1m弱はありそう。小屋前の人工の氷瀑アイスキャンディで遊んでいる方々が数名。道具も全て貸し出してくれ、三月末で終了とのこと。
我々は小屋の前でゆったりした後、少しだけ雪上トレーニング。ハーネスをつけ8mmロープを持って近くの斜面に向かいアイゼンワーク、急斜面の下降対策でバックステップと確保の練習をして赤岳の登下降に備えます。
時折粉雪が舞う中、小屋で一杯やりながら交流と17時からの夕食を楽しみ、20時前にはお休みでした。小屋はありがたいことです。
鉱泉の名物、ステーキ
クラフトビールもおいしい
3月30日(日)
朝5時に起床。昨日交流した赤岳主稜をめざすパーティは早くも出発です。
我々は朝食を6時に頂いて、準備をして小屋が静かになった頃 7:30に出発です。小屋泊で荷物も重くないので、デポなどせずに全装備で歩きます。
中山峠を越え、40分ほどで行者小屋に着きます。今朝からは天気もまずまず回復し、いつもながら大同心~雪をかぶった横岳~赤岳~阿弥陀岳の展望が素晴らしく、西の空は青空も望めました。
ガイドパーティはここから地蔵尾根を登って赤岳~文三郎尾根を下降とするようですが、我々は逆コース、文三郎道を登ります。
赤岳西面
文三郎尾根下部からの赤岳西面
阿弥陀への道を右に分けて、樹林の中を高度を上げると、赤岳主稜への取り付き。30m程の容易な雪面のトラバースしています。中間部から下部まで3パーティほど取り付いているのがよく見えました。
阿弥陀岳と中岳
雪の状態はよく、ツアッケがよく効いて安心感があります。
所どころ固く凍った雪面を慎重に登り、右上にトラバースすると赤岳~中岳の稜線に出ます。
赤岳直下からの阿弥陀岳
背景には阿弥陀岳とかつて登ったその南稜、南に目を転じるとキレットから権現岳の稜線が望め、これもかつて登った旭岳の東稜もよく分かります。少し雲がかかっていましたが、南アルプス北部がその向こうに見えました。
権現岳方面
最後は赤岳南面のルンゼ状の道で、氷の登りで鉄杭やチェ-ンも使いながら慎重に登ります。
キレットへの道を右に分けてひと登りで赤岳山頂に10:15到着。たまたま人が見えないのが残念。頂上小屋で大休止です。
山頂から東面
天望荘への急な下りは、ピッケル一本を使ったバックステップや鎖を使いながら慎重に下ります。
地蔵の頭(11:50着)からの眺望は素晴らしく、景色を楽しみます。
地蔵の頭からの赤岳
横岳方面
地蔵尾根は鉄杭や鎖、階段があってほどほどに出ていて安心感はあるもののスリップしないように慎重に下ります。行者小屋に13:05に到着、みなさんほっと一息です。
今度は南沢をゆっくりと下り、赤岳山荘に15:20に到着、お疲れ様でした。
W君の検索で、玉宮温泉望岳の湯でひと風呂浴び、茅野R299沿いの定食屋さんで夕食を頂き解散となった。またトレーニング続きますが、元気で海外登山を楽しみたいものです。
<当日の天候>
3/29
前日の寒冷前線の通過で気温が10度以上下がり、雪雲の影響もあって冬に逆戻りでした。
3/30
西高東低の一時的な冬型から、大陸の高気圧の張り出しが遅く、曇り時々晴れの天気でした。
記:上田