花と池塘が美しい火打山・妙高山

【火打山・妙高山】2025年7月12日(日浦)
2025年7月12日13日
【メンバー】CL河合、SL遠山、西村、河野、小寺、日浦

    私が山を始めたころに読んだ湊かなえの著書「山女日記」のなかに、日本百名山で知られる火打山と妙高山が舞台となるエピソードがあります。小説に登場する山だから多くの登山者が足を運び親しまれている人気の山に違いない!という期待感と好奇心を抱き、今回2座に初挑戦。おまけに一度で百名山を二つ制覇できるなんてお得感満載。百名山登頂が87・88座目となる西村さんの山行に同行できたことも良きでした。


    [7月11日(金)]
    ▶2000河合家集合 中央道~長野道「妙高高原IC」下りて笹ヶ峰野営駐車場へ
    ▶045到着 テントを張り就寝

    [1日目 7月12日(土)] 距離:12.7m 上り:1330m 下り:633m 
    ▶5:00 起床
    ▶5:45 登山開始
    入域料500
    河野さんと「ぱっと見て気に入った木目のを選ぶといいね!」と会話し、雷鳥の彫られた木片のキーホルダーをもらう。

    序盤は歩きやすい木道。ブナの原生林のなかを歩きます。「クマ出没注意」とあり河合さんが熊鈴をザックに装着していたが、音が気になる…という周りに配慮し取り外してくれた。ところがしばらく後に、熊鈴の重要さがわかる時が訪れます。

    「今日はひうら日和だねー」と小寺さん。そう、この薄曇りがひうら日和なんです。とは言え、蒸し暑さで汗がとまりません。

    ▶6:45 黒沢橋で休憩


    黒沢。ごうごうと音を立てて大量の水が流れていました。

    登山道は暑さと虫との闘い。この時気づいたのが、フェイスカバーやネットをかぶっている女性登山者が少なからずいること。実は私、この日の晩に顔から首へと合計8か所もブヨに刺されていたことがわかり大反省。虫よけ対策は必須です!

    十二曲りが始まりました。木の階段や張り出した根っこ、手ごわい石だらけの急登が続きます。

    簡易的な携帯トイレブースあり

    野鳥のさえずりとウグイスの元気な鳴き声、足元には可愛らしいお花たちに癒されながら進みます。お花の名前…みなさんよくご存知です。

    モミジカラマツ?

    ショウキラン?

    エンレイソウ

    ゴゼンタチバナとマイズルソウ

    オオバミゾホオズキ

    キヌガサソウ

    何だろう?

    すみれの仲間?

    ミツバオーレン

    これもスミレの仲間かな?

    河合さん「いや、嘘ついてるかも…」と言いながらもお花の名前がぽんぽん出てきます。引出しの多さに、長く山やってる人は違うなと感心したのでした。

    サンカヨウ
    花弁が透き通ったのがみれたらラッキーだそう。何となく透けてみえるような。

    ▶8:40 富士見平分岐点
    ここから富士山はみえません

    視界がひらけて火打山、焼山が見えてきました。一番左の焼山は活火山とのこと。火打山から縦走路があるそうです。

    ▶10:00 高谷池ヒュッテ到着


    長めの休憩をとり、付近に荷物をデポして身軽で目指すは火打山。「天狗の庭」にはいくつも池塘ができていて山野草もいっぱい。


    涼しい風が吹いて心地の良い木道歩き。一面に広がるモフモフのワタスゲたち。風でゆらゆら…癒されます。ビッグサイズの水芭蕉もありました。

    高谷池~天狗の庭の木道が切れるとそこから火打山まで350mほど高度を上げます。腰痛の西村さんを遠山さんがしっかりサポートしてくれます。ゆっくり景色を堪能しながら歩きましょう♩残雪がありました。

    火打山までは整備された登山道なので難しい箇所はありません。時々狭くなるので、譲り合いながら進みます。茶色い岩肌の鬼ヶ城。

    振り返ると残雪と池塘、緑がとても美しい。妙高山も見えます。

    ▶12:00 火打山(標高2461m)山頂到着
    山頂からは360度大パノラマがみられるそうですが、この日は雲が多くて期待した眺望は望めず。お天気が良ければ北アルプスをはじめ、眼下には糸魚川市街地、日本海や佐渡島も見渡せるそうです。


    ▶12:40 下山開始
    この先まだまだ長いので進みます。

    ヤマオダマキ

    クルマユリ

    イワイチョウ

    高谷池ヒュッテに戻り荷物を拾って本日の最終地、黒沢池ヒュッテを目指します。

    ▶14:50 茶臼山(標高2171m)
    ここから30分ほどで青いドーム型屋根の黒沢池ヒュッテに到着しました。

    ▶15:20 黒沢池ヒュッテ到着
    チェックインし、夕飯までの間は小屋前のテーブル&ベンチで乾杯するもよし、仮眠するもよし。各々自由時間を過ごしました。
    黒沢池ヒュッテの小屋前に約15張可能なテントサイトあり。売店で飲み物は買えますが食品の販売はありません。お手洗いはペーパーが流せる洋式の水洗トイレ。山小屋にしては珍しく浄化槽が備わってるそうです。

    ▶18:00 夕食
    ヘルシーな食材でエネルギーを補給するにはもの足りないように感じたので、特に男性の方は白飯をおかわりすることをお勧めします。ここで翌朝のお弁当(レトルトご飯2食分)を受け取る。

      

    山小屋は3階建になっていて、2.3階部分が宿泊床。
    中央に階段があって放射状に寝床が広がっている。
    河合さんに身体の固さをチェックしてもらい、ストレッチ方法を教えてもらう。
    翌日に疲れを持ち越さないケアは大切ですね。

    ▶20:00 消灯就寝


    [2日目 7月13日(日)] 距離:10.7m 上り:810m 下り:1503m
    ▶3:00 起床
    ▶3:35 登山開始
    余分な荷物は山小屋の荷物置き場(兼乾燥室)に置かせてもらい、妙高山を目指す。

    序盤から急登が続きます。

    ▶4:00 大倉乗越
    道標の背面部分に熊がひっかいたような大きな削り跡が!!皆の要望で河合さんが熊鈴を再び装着。早朝は熊の活動時間です。鈴の音が…なんて誰も言いません。

    笹の枝が行く手を邪魔し、朝露がシャツを濡らします。先頭を行く河合さんはクモの巣もかき分けます。歩きにくい岩場や鎖場、滑落現場もあり、険しい登山道が続きます。トラバースする細道あり。しっかり整備された火打山と違い、妙高側は荒々しい印象でした。

    まもなく日の出。

    雲の上に太陽が出てきました。

    上部に岩を抱えた妙高山が見えてきました。雪渓と長助池もみえます。

    ▶5:00 長助池分岐
    50mほどの雪渓あり。道具なしでも歩けそうですが、せっかくなのでチェーンスパイクを装着します。


    岩場をいくつか通過し、明るい空が見えてきたら山頂は間もなく。山頂手前に祠がありました。


    ▶6:25 妙高山北峰(標高2445m)到着


    ▶6:45 妙高山南峰(標高2454m)到着
    「妙高大神」この辺りが南峰の山頂。ここからの眺望は最高でした。奥のほうに北アルプスが広がり白馬大雪渓がくっきりと見え、白馬三山~剣岳~後立山連峰、槍の穂先も。富士山の頭もみえました。


    北峰に戻り休憩。60歳で百名山ハンターを始めたという男性にお会いする。黒沢池ヒュッテで朝食をとってから登ってきたというから驚異の速さ。ヒュッテの朝食は薄焼きのクレープとジャム、桃のコンポート、スープとコーヒーだったそう。とても気になったので枚数をお聞きすると4枚召し上がったそうです。私達の朝食はこちら。もち米なので腹持ちはいい。

    西村さん、祝!88座目

    ▶7:30 下山開始
    再び大きな石が続く登山道を慎重に下り、下りはチェーンスパイクを装着せず長助池分岐を経由し、途中にある雪渓で雪解け水を汲む。ペットボトルを透かして見てみると、なんとも怪しい濁った水。遠山さんが持参したポータブル浄水器のおかげで、透明の水に大変身。各々ペットボトルに詰めた。想定以上に水分を摂取したので、ここで作った水はとても助かりました。

    ▶10:20 黒沢池ヒュッテ到着
    荷物をまとめて本格下山、笹ヶ峰駐車場を目指します。

    心地よい木道歩き。風にソヨソヨと揺れるワタスゲやチングルマの綿毛、お花たちがまるで「またおいでね!」と見送ってくれているようでした。

    チングルマ

    何だろう?何とかフウロウ?

    ハクサンチドリ


    富士見平分岐を経て樹林帯に入る。

    ▶14:00笹ヶ峰野営駐車場到着
    皆さんお疲れさまでした!
    帰りは「苗名の湯」¥500- 汗を流し帰路につきました。

    ※火打妙高、どちらも想像以上に登りごたえのあるいい山でした。今回も笑顔と会話の絶えない楽しい山行でした。愛知からは片道約380㎞ほど距離があるので、新潟遠征はなかなか厳しいところですが、終始、長距離運転を頑張ってくださった河合さん、遠山さんに感謝です。皆さんお疲れさまでした。

    記:日浦

    (追記:河野)
    以前10年程前に、火打山を訪れていたが妙高山に行きたく百名山ゲットを期待して参加しました。
    日帰り山行で、随分前なので記憶がざっくりで曖昧でした。中々の登りごたえのある山でした、途中で記憶が甦る天狗の庭を過ぎてからの登りは記憶にない(忘れていた・天気に恵まれてこの急登が暑く厳しい・・が休憩挟みながらゆっくり進む、無理の無いスピードとみんなの会話に救われ登頂。
    妙高山は黒沢池ヒュッテから大倉乗越まで登り、その後は外輪山の中に劇下りそこで観たご来光が綺麗でした。後は、がっつり登るのみ。毎度の自分との闘い ここでも皆の会話や景色に癒され踏ん張る。あ~やった!登頂。
    西村さんの百名山88座目に同行できて嬉しいです。色々の段取りと長距離の運転と皆さんに助けられた山行でした、感謝します。良き思いでがまた増えました。

    (追記:河合)
    火打山は市民登山で約30年前に行ったことがありますが、妙高山は行ったことがないので、参加しました。火打山は登山者も多く登りやすい山でしてた。黒沢池ヒュッテは、満室ではなくゆったりと泊まれたので私はよい感じでした。
    妙高山は残雪期はトラバースが雪崩れそうなので、しっかりと雪が無くなってからが良いと思います。
    私が登った100名山を数えてみたら、68座登っていました。狙ってはいませんが結構登っていると感心しました。

    (追記:コデラ)
    初の新潟山行…天気予報は上々豊川の夜空にはキレイな満月心軽やかに出発したものの、道中豪雨にかみなり…雷さまはご遠慮したいな。
    昨夜の心配がウソのようにいいお天気…先月の尾瀬のようにキレイな木道が続く… 咲き誇る高山植物に火打山が花の百名山といわれるのも納得。今回透明のサンカヨウを見つけることができうれしかった。遠くにピンク色の群生が見られハクサンコザクラだったのかな。火打山山頂では、ドーナツを持ってお祝いをしているパーティーを発見よく見ると”祝500座”すごーいと思い思わず拍手をしていると「彼は1000座」…ビックリ‼︎みなさんそれぞれの目標をかかげ挑戦している姿勢に驚きと絶句。そのあと…126回登っている本宮山でも1座なんだろうなと考えながら歩いていた…八角形の青いドーム型の屋根が目に入り、ほっと。
    妙高山は知人に「結構大変だったよ」と聞いていたので覚悟はしていたが〜山頂では絶景が待っていました。登った山登りたい山が一望でき最高‼︎大倉乗越までの登り返しは、まだかなまだかなと心の声…昨夜のストレッチのお陰で2日目だけど足腰は軽く感じストレッチの大切さを実感。
    雪溪を歩いたり雪解け水を飲んだりとワクワクしました…今回の山行は2座ともザックをデポでき身軽に歩くことができたことが何よりでした。みなさんのイキイキとした姿に励まされ、クマ避けになるほどの会話に笑い声(今回はクマ鈴必須)楽しい2日間でした。
    みなさん〜ありがとうございました。感謝しています。

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