丸盆岳、カモシカ平のテント泊
【丸盆岳ー黒法師岳】18.4.28(遠山)
【2018年4月28日~30日】
【メンバー】遠山
ー 行程概要 ー
4月28日 19:30蒲郡-23:00寸又峡温泉駐車場
4月29日 4:10駐車場―7:00天地第一吊橋-11:20ピーク1,500m-14:30丸盆岳-15:30カモシカ平(テント泊)
4月30日 6:20カモシカ平-7:30黒法師岳―9:40ヘリポート-11:20前黒法師岳-14:30駐車場
ー 行程データ -
(1日目)
歩行距離:18.2km
累積標高:(+)2,079m、(-)653m
行動時間:11時間30分
(2日目)
歩行距離:14.4km
累積標高:(+)709m、(-)2,152m
行動時間8時間15分
一昨年に前黒法師岳に登った時から気になっていた丸盆岳―黒法師岳。
ここを吊り橋で渡るルートがあるとの事で縦走をしてきました。
吊り橋から丸盆岳までの東尾根は地図には載っていないバリエーションルートです。
このルートには水場が殆どないので2日分8kgの水を担いでテント泊装備(22kg)で挑みました。今回は一部メンバーにも声を掛けましたが日程が合わずソロでの山行です。
朝、4時10分からライトをつけて静まり返る寸又峡温泉街を通過。
千頭ダムまでの10km、寸又峡右岸林道をひたすら歩きます。
寸又峡右岸林道
2時間半かけて千頭ダムに到着。
ダムを渡って対岸の林道へ渡りますが、この道はかなり荒廃しています。
少し歩くと大無間山・光岳への分岐。
ここから大無間山へはかなり難路のようですが、いつか山行を計画してみたいと思います。
天地第一吊橋。ちなみに第一とありますが、第二、第三は現存していないそうです
橋はかなり劣化しています。あと数年たつと渡れなくなるのでは?
橋を渡ると道の跡らしきものはありますが所々崩落をしています。
崩落した細いザレた道をトラバースしながら歩きます。
暫く進み、踏み跡も無くなりトラバースも危険と判断して急な斜面を尾根まで直登します。
やっとの思いで尾根に上がりました。このまま尾根筋に沿って歩きます。
休憩をしていると前方で動物の足音が聞こえます。
見ると前方70mほど先でカモシカが左から右へと走り抜けて行きます。
“あ、カモシカだ!”
すると更に大きな足音が・・・・真っ黒な塊がカモシカを追いかけていきます。
“熊だ!やばい!”
急いでリュックを背負って移動しますがリュックが重くて早く移動できません。
すると後ろから足音が聞こえてくるではありませんか、振り返ると先程のカモシカがこちらに向って逃げて来ます。
このままでは熊も来る!と思いカモシカに“来るな!”と叫ぶと反対方向へ逃げていきました。
そのまま2、3分ほど息も絶え絶えに登り続けて今更ながらに熊鈴と携帯ラジオを装着。
10分ほど登り、熊も来ないであろう場所まで移動して一安心しました。
先程の熊の事もあり、しばらく速足で移動を続けているとササが出てきました。
登るにつれて笹薮が深くなってきます、踏み跡もありません。
更に笹は背丈を越える高さにもなり、その上に倒木も行く手を阻みます。
こんな時に熊が出たらと思い、声を出しながら進みます。
両手で笹をつかんで体を引っ張りながら登りますが5m進むのにも四苦八苦です。
30分ほど進んだのでしょうか?
背丈を越える笹薮も腰の位置辺りになり少しは楽になりました。
ここから山頂まであとひと踏ん張りです。
丸盆岳2,066mにやっとの思いで登頂です。
富士山や南アルプスの山々など綺麗に見えます。
丸盆岳下のカモシカ平に移動します。笹に覆われたとても綺麗な場所です。
カモシカ平の笹の天然クッションの上にテントを立てて夕日を眺めながらテント泊をしました。
次に目標となる黒法師岳が前方に見えます。
ヒザ丈まである笹薮歩きが続きますが踏み跡は明瞭です。
50分ほどで黒法師岳に到着。
三角点が×印になっていることが有名ですが忘れて素通りしていました。
地図で方角を確認しながら下降点を探して笹薮を進みます。
ここから前黒法師岳までは破線ルートなので踏み跡や目印は減ります。
9:40広く開けたヘリポートへ到着。水場も少し下に行けばあるそうでテント泊には最適です。この時にもテントが2張ありました。
11:20には前黒法師岳山頂に到着。そこからは一般ルートで目印も豊富になります。
ここから一気に標高を下げて長い下りを歩き観光客で溢れる寸又峡温泉の駐車場に到着しました。
今回の山行のポイントは吊橋、踏み跡の少ない急登、カモシカ平でのテント泊と何といっても熊との遭遇でしょうか。人が入らないルートでは熊との遭遇など危険度が増えると分かりました。
静かで奥深い深南部は人の手があまり入っておらず自然に溢れています。
今回は先発で様子を見てきましたので秋ごろにはメンバーを募って再挑戦したいと思います。
もちろん、この時には装備リストに熊鈴は入れておきます。
記 遠山
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