南ア深南部・田代~卯山~井川中学校

★山行名【南ア深南部・田代~卯山~井川中学校】
★年月日【2002年10月13日(日)】
★メンバー【田中】

 久しく山歩きをしていなかったので、ちょっと短めで温泉を楽しめるルートを選んでみ
た。と言っても一般ルートではないので、下山するまでは常に緊張を強いられた。

 10月13日
 4時過ぎに起床。なんだか目覚めが悪い。寒い性かなと思いローソクに火を着けるが、
ショボショボ燃えて火が消えてしまう。「………?」おっと危ない。フライがベッタリ張り
付いて酸欠になっている。雨が降る心配がなかったので、フライをちゃんと張っておかな
かったのが原因だ。目覚めの悪さも酸欠によるものか!?
 5:55田代登山口発。ポストに登山届けを提出する。ちょっとポストの中身を拝見。
相変わらず登山届けの提出状況は悪いようだ。最低でもメンバー、緊急連絡先、日程、行
程くらいを書いたものを出して欲しい。その他にも、装備、ルート概念図、エスケープル
ートなんか書いてあるとより良い。だいたい登山届けを出さない奴に限って遭難する。遭
難したくなかったら、ちゃんと登山届けくらい出せ。
 そんなこんなで(?)7:40小無間・卯山分岐(1680)着。本日一回目の休憩。
日頃の運動不足の性かちょっとバテ気味。ゆっくり腰を下ろして地図と現物を見比べる。
やはりもう秋。空気が澄んでいて遠くまで見える。ルート上の鞍部がはっきり見える。尾
根は多少クネクネしているが痩せ尾根であり、しかも鞍部を目指して行けばいい。おきら
く、ごきらく。鞍部を過ぎて1560辺り1590で左から合流する尾根を横目に登って
いると、突然の猛烈な笹藪。ここで皆さんは藪山好きというと、藪に突っ込んで行くのが
好きだと思われているかもしれない。しかしそれは違います。岩ヤさんが壁の弱点を突い
て登って行くのと同様に、藪ヤさんも藪の弱点を突いて突破して行くのです。幸いにも左
から合流する尾根の間の沢は、傾斜も緩く(潅木に掴まりながら登れる)藪も薄いのでこ
こは尾根を外して通過。さくさく進んで、1730ピーク分岐点着。ちょっと解り辛かっ
たのでコンパスと地図を使ってルートファインディング。体をくる~っと回して、コンパ
スの針が合わさったところで顔を上げると…。う~ん、ピッタンコ。赤テープ発見。地図
とコンパスってなんて素晴らしいんだろう。おっとここで本日二度目の猛烈な笹藪。今回
は逃げ場は見当たらない。でも下りだから平気。手で顔をガードしながら突進。30m程
度でおしまい。8:55、1710ピーク着。本日二度目の休憩。ピークはとってもひろ
びろ。テント30張りくらい余裕のよっちゃんって感じ。でも尾根の方向が変わるので、
ガスが湧いている時は注意してね。ここから一応の目的地である卯山(1712ピーク)
までは、ほぼ同じ標高の痩せ尾根アップダウンを繰り返す。途中ふと何かを感じ(第6感?)
前を見ると15mくらい先に黒いまあるい物体が。ついに熊と遭遇か?ワクワクしながら
も、はやる気持ちをおさえつつ歩を進める。10m程の距離で相手の顔が見えた。あらあ
ら、カモシカさんでした。ちょっと通して下さいな。声を出してどいてもらう。9:30
卯山着。黄色い看板が一つあるだけ。ピークも狭い。一応目的地であるので、本日三度目
の休憩。このピークでルートは二つに分かれている。一つは南に延びる尾根。もう一つは
東に延びる尾根である。どちらにも赤テープがあるので注意されたし。今回はここから東
に向かう。
 ここから1676.5三角点ピークに向かう途中非常に腹立たしいことがあった。ここ
まではルート上に赤テープは2箇所しかなく、赤テープがある箇所はルートを間違える可
能性があるところなのでしかたが無いだろう。しかし痩せ尾根のまっすぐなところに20
m間隔ぐらいで赤テープが8つ連打してあった。頭にきたので5つははずしてきました。
これを読んでこころあたりのある人は、残り3つはずして来てください。赤テープは自然
に帰りません。さらに、“〇〇〇〇〇”の生木に釘で打ち付けた指導標があった。奴らと
は趣向が似ているのか、よく針金でくくり付けた指導標やら看板を見かけて辟易していた
のだが…。
 ここからは以前登山道として使われていたのか潅木等が刈り払いされている。と言って
もここから先いっさい指導標も赤テープも無い。くれぐれも地図とコンパスと現実の地形
とを見比べて慎重にルートを見定めていただきたい。最後に猛烈な笹藪を抜けると、11:
35井川中学校着。のんびりした後、車道を歩いて13:15田代着。

(コースタイム)
田代(5:55)~小無間・卯山分岐(7:40)~1710ピーク(8:55)
~卯山(1712ピーク)~井川中学校(11:35)~田代(13:15)

<追記>
 書きたいことを書き終えたらなんかどうでも良くなっちゃいました。最後の方ははしょ
ってありますが、簡単には進めません。間違いなく正規ルート以外にも踏み跡は無数にあ
ると思います。くれぐれも踏み跡に惑わされず最後まで地図とコンパスを使用して下さい。
一部を除いて、余計なものも無く楽しく地図読みができました。

―記:田中―







この記事を書いた人

愛知県豊川市に拠点をおき、奥三河の山々をホームゲレンデに、四季のアルプスのピークハント、縦走、ロッククライミングから沢登りとオールラウンドな山登りをしています。
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