35年ぶりの白山

【加賀の白山】2020.10.4(上田) 【年月日】2020年10月4日

【メンバー】 上田歳彦  OB 2名 、県内山岳関係 1名

学生時代のOBの合宿を9/26~9/28立山連峰を計画したが、一時的な冬型で天候が思わしくないことから残念ながら中止とした。一方、同じOB合宿メンバーのK君が来年度海外シニア派遣(教員)予定で8月末~11月末まで石川県白山市で研修中ということで、白山に登ろうということになった。同じOB合宿のメンバーに急遽声をかけたところ千葉からW君が現地集合、愛知からは気象予報士の先輩でシニアの山の会で活動するIさんが参加となり、楽しみなメンバーでの山行となった。私としては1985年に市民登山で白山に岐阜県側から登って以来の白山で、石川県側から紅葉の白山も楽しみである。

10月3日(土) 18時に岡崎でIさんをピックアップし、東名~北陸道経由で金沢近くのJR松任駅前の滞在ホテルで21時半にK君をピックアップ、一路集合場所の市ノ瀬ビジターセンターに向かう。23時前にビジターセンターに到着、林間の駐車場はスペースの余裕たっぷりでテントを張り一杯やって寝袋に潜り込む。

10月4日(日)週末はマイカー規制で、市ノ瀬から別当出合の登山口まではシャトルバス。5:00から約20分刻みで出発(約6km 往復1000円)ということで、5時過ぎにW君とも合流し、新型コロナ対策の検温、手の消毒、マスク着用で第2便に乗ることができた。支度をして5:52に急登が少ない砂防新道を登り始める。

砂防新道は上部に崩壊壁があって土砂流出が進む別当谷と柳谷川を左右にわける広い尾根上につけられた道で室堂手前の弥陀ヶ原に上がっていく。ほとんどの経路が石畳のように整備され、傾斜もゆるくとても歩きやすい。途中、中飯場の休憩所(6:35)付近からは右側の柳谷川の大規模な砂防工事現場が見え、重油の匂いも漂ってくる。 別当覗からは別当谷の崩壊が望める。 更に進むと甚之助避難小屋に着く(7:50)。山域一帯が県の支援でとても良く整備されてきれいである。 このあたりからは霧の中の登行で、南竜道を右に分けて急登を上がると観光新道との合流点 黒ボコ岩(9:00)。

すぐに弥陀ヶ原の立派な木道(幅広の板敷き)と五葉坂の少しの登りで室堂ビジターセンターに到着(9:25)。

霧が濃くなり気温も手がかじかむ程度(5℃以下か)に下がり、カッパを着て最高峰(2702m)の御前峰をめざす。30分程で頂上、残念ながら霧の中の記念撮影(10:20)。

頂上の祠

室堂に戻り、ラーメンやコーヒーなど温かいものでお昼の大休止。いよいよポツポツ来はじめたが、濡れるほどでは無く助かる。

下山路は黒ボコ岩から右の観光新道を下る。足元の夏の名残の花々、赤い実や草紅葉と夏から秋への移ろいを感じさせてくれる。 一時間弱で殿ヶ池避難小屋、こちらも新しくて清潔な避難小屋(12:45)。

少し下ると急激にガスが切れて、下る観光新道や降りてきた斜面や南方の別山から白山に続く長大な尾根、南側のチブリ尾根(Iさんがかつて参加した合宿で積雪期に別山までピストンとか)、白山の北西に広がる峰々が望めた。どれも豪雪地帯でその標高に比べて森林限界は低く、急な斜面は雪崩に磨かれている。 やがて下山路は痩せ尾根となり特に左の別当側は切れ落ちている。 別当坂分岐(14:10)で左に下り急降下とトラバースの道で、別当出合の登山口に到着(15:05)。

観光新道は登りに使った砂防新道よりもやや悪路であるが、展望が素晴らしかった。

シャトルバスで市ノ瀬に着き、松任駅経由のW君、K君と別れをつげ、Iさんとともに帰途に着いた。

<お天気の状況> 天気図は4日9時の地上天気図。翌日の北日本中心の寒冷前線通過を前に何とかお天気がもってくれて良かった。

 

 

 

この記事を書いた人

愛知県山岳連盟 豊川山岳会事務局
山岳上級指導員 気象予報士
NPO法人 ウェザーフロンティア東海会員

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