北関東百名山:赤城山、上州武尊山、浅間山

【北関東百名山:赤城山、上州武尊山、浅間山】
【年月日】2021年11月13日~15日
【メンバー】上田歳彦(赤城山のみ他3名)

新型コロナ感染が小康状態となり、積雪期を前に未踏の百名山の中で北関東・東信州の6座の内、好天が予想されたため3座を登りに出かけることとした。

11月12日(金)
20:30に自宅を出て新東名、圏央道、関越道経由で渋川ICで降りて、赤城山南麓の道の駅ふじみに午前1時過ぎに到着。走行は402km。
横浜からの息子夫婦は既に到着し仮眠を取っていた。テントを張ってそそくさと寝袋に潜り込む。

11月13日(土)
6:30に起床。快晴の中でテントを撤収し、息子夫婦と合流し支度をして私の車に同乗し、赤城公園ビジターセンターに向けて出発。
8時前に駐車場に着くと新潟・小千谷から朝移動してきたK君と合流。支度をして大沼東岸の歩道を黒檜山(赤城山最高峰)の登山口へ。

20分余りで登山口に到着し、樹林の中の急登をゆっくりと登る。振り返ると大沼が静かに水をたたえて美しい。登山3回目というお嫁さんは岩の道をゆっくりと登ります。
9:56 に黒檜山に到着。真っ青な空の下、みんなでパチリ! 笑顔がとてもいいです(^_-)-☆ 

遠くには富士山,南アルプス,中央アルプス,明後日登る浅間山がすっきりと見渡せた。上越国境の山々は冬型のため少し雲に覆われている。
黒檜山を後に気持ちの良い縦走路を駒ケ岳に向かう。駒ケ岳に11:16に到着。鍋でラーメンを作り、みんなで温まる。中国の方らしいグループも逆コースを大勢登って楽しんでいる。
ここからは鉄の階段などを大沼を眺めながらの急降下。ビジターセンターに12:46に到着し、展示を少し見てK君とはここで解散。またオンライン飲み会などやりましょう!息子夫婦とは道の駅ふじみで、産直品のお買い物やスナックなどを楽しんで、ここで解散とした。今年からスタートした息子夫婦は友人との高尾山へのトレッキングなどに行ったとのこと。これからも登山など二人で楽しみを持ってくれればと思う。

道の駅ふじみからの夕景の赤城山私は車で少し仮眠し次の上州武尊山の麓、道の駅 川場田園プラザへ移動。テント泊として、手持ちの食料で夕飯を作り一杯やって寝袋へ。上弦から少し太った月がきれいだった。

11月14日(日)
5:30に起床。少し雲が出ていて冷え込みはさほどではない。支度をして武尊山の南西面の川場スキー場をめざす。スキー場手前の高手新道登山口(標高1130m)を6:47出発。ややピークを過ぎた紅葉の静かな森の道を早めのペースでひたすらたどる。黄金に色づいた唐松や白樺が美しい登山道。川場スキー場のリフトが尾根に上がってきて、雪の季節を待っている。西峰(1871m 9:16)まで登ると剣ヶ峰山(2020m)が立派に見える。下りでは雪が少し溶け残っている。

剣ヶ峰山に10:00に到着。武尊山までの縦走路が見渡せいい感じ。下りが雪で凍っていそうで,単独でもあるので念のためアイゼンを着ける。途中、雪も消えたためアイゼンを外し、本峰への最後の登り。頂上に11:13到着。前後して登ってきた葛飾・亀有在住の若者に手伝ってもらい、百名山89座登頂のお祝い(^^)/ 前日K君にもらった新潟限定のカレーラーメンで温まる。

武尊山からの剣ヶ峰山 アップダウンの山稜が美しい展望は思いのままで、谷川岳から巻機山、至仏山が近く印象的だった。

谷川岳の東面、左からマチガ沢、一ノ倉沢、幽ノ沢

至仏山

巻機山東を見ると日光白根山、皇海山、南に赤城山がしっかり望めた。

赤城山 1時間程の大休止の後、来た道を戻る。アップダウンを繰り返し剣ヶ峰山で最後の展望を楽しむ。

落葉したダケカンバが美しい

なだらかで美しい笹原の道 南には赤城山 気持ちが良く歩きやすい樹林の道を下り、登山口に15:26着。往復16Kmの静かな登山道をのんびり楽しむことができた。

今日は小諸の素泊まりゲストハウス青雲館を予約したので、そちらに向かう。古民家を利用した青雲館、内湯もあるが車で数分にある「あぐりの湯こもろ」のタダ券を頂きお風呂をゆっくり楽しむ。部屋は6畳の間で、暖房と暖かい布団で熟睡できた。

11月15日(月)
5時に起床し、宿を出て浅間山の南東面,天狗温泉をめざす。浅間山荘前の駐車場に停め、6:37に出発。現在はレベル1 前掛山をめざす鳥居をくぐり火山性の赤茶けた蛇堀川沿いに辿ると一の鳥居、不動滝、二の鳥居と過ぎ、右側に牙山(ぎっぱやま)を見ながら美しい疎林の道を上がると火山館(浅間神社)に8:21に到着。休憩の後すぐに黒斑山(くろふやま)への道を分ける湯ノ平分岐。ここはすごく気分のいい所。

次に第3外輪山への分岐,賽の河原。

前掛山を望む

黒斑山

前掛山の北斜面を斜めに登っていく疎林から第2外輪 前掛山への上りは木々もなくなり火山景観の中を左斜めに登っていく。日陰に入ると風が冷たいがほどなく避難壕が2棟ある外輪山の一角に着き、本峰と前掛山の雄大な火山地形が広がる。本峰からはゆっくりと噴煙も上がっていた。

前掛山から噴煙を上げる浅間山

四阿山

外輪の緩やかな尾根をたどり10:07に前掛山(2524m)に到着。前後して登った広島から来た若者や、地元佐久の女子パーティと写真を取り合いながら90座登頂をお祝いし大休止。
頂上からは絶景で、八ヶ岳の向うの冠雪した南アルプス北部の山々や北アルプスの山並を楽しんだ。

遠景は北アルプス

遠景は中央アルプス 手前は牙山

北面の山々 左から四阿山、草津白根山

関東山地の向こうに富士山

佐久盆地

中景は妙義山 第3外輪山のJバンド一周も魅力的だが、またの楽しみにして同ルートを天狗温泉まで戻った。13:14着。

第3外輪山のJバンド 左へ辿ると黒斑山

浅間山荘

小諸からの浅間山(右)帰りは小諸から主にR142沿いに立科町から岡谷市に抜けて中央道に入って帰宅した。3日間の走行距離は920km。

◆山に出向けるありがたさ
ここ4年間ほどは家族の健康の関係で山に向かう機会が減っていた中で、コロナ禍の追い打ち。その中でようやく秋になって感染が小康状態になって好天の中で上州と信州の百名山を楽しむことができました。
今回で区切りの90座となり,残りは北から,十勝岳,羊蹄山,八甲田山,八幡平,那須岳,皇海山,草津白根山,水晶岳,伯耆大山,霧島山。乗りかかった舟なので何回かの遠出をしてできればここ3年位で登りたいと思うが、いくつかの気になる山はより魅力的なルートや季節に計画したいとも思います。
家族や実家、町内の用事など週末の自由時間は限られていますが、山に出向けるのはありがたいことです。またもう少しトレーニングをしてクラブのメンバーとの雪や沢の山行にも参加できたらと思います。

◆山行期間中の天気状況
11/13 11/14 11/15の地上天気図では北日本は冬型であるものの、今回の対象の山では移動性高気圧に覆われ好天に恵まれました。11/23からの寒波の前の秋山を楽しむことができました。

記:上田

この記事を書いた人

愛知県山岳連盟 豊川山岳会事務局
山岳上級指導員 気象予報士
NPO法人 ウェザーフロンティア東海会員

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