豊川山岳会

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雷鳥とオコジョに会えた塩見岳

      2022/10/09

【塩見岳】2022.10.1(日浦)  
【日程】2022年10月1日(土)~2日(日)
【メンバー】L浅田、SL樋口、梅田、日浦
【コースタイム】全行程:17時間 総距離26.6㎞ 上り2308m・下り2310m(累積)

◆9/30 20:00豊川出発—大鹿道の駅泊
◆10/1 6:20第2駐車場—7:20鳥倉登山口—10:20三伏峠小屋(休憩)—10:40三伏峠—10:50三伏山—11:55本谷山—14:00塩見小屋
◆10/2 6:00塩見小屋—7:00塩見岳—7:10塩見岳(東峰)—塩見小屋9:00—10:40本谷山—12:00三伏峠小屋(休憩)—14:20鳥倉登山口—15:25第2駐車場

【1日目】
豊川を夜発で大鹿道の駅で前泊し、翌朝鳥倉登山口へ移動。
AM6時にはすでに第1駐車場が満車のため、その下の第2駐車場に車を止める。
鳥倉登山口まで約1時間かけて林道を地道に歩く。

鳥倉登山口には自転車が数台置かれていて、林道歩きの時間を自転車で短縮している登山者がみられた。

ここからが登山道。青空のもと涼しい樹林帯を少しづつ高度を上げながら歩く。

ほどなくすると三伏峠までの10分割された標識が現れる。私はカウントダウン式の標識は嫌ではない。時に長く感じることがあるが1つ見逃すととても得した気分になり、長丁場のメンタルを保つのに有効な遊びのように感じている。

休憩中に浅田さんが青色が美しいカケスの羽を発見。

「三伏峠まで約2キロ約2時間」の看板。眺望はないが歩きやすいので序盤は散策気分で歩く。

途中、数か所に壊れかけた木製の階段があり濡れていると滑る危険あり。足元に注意して進む。

単調な登りがひたすら続く。

「ほとけの清水」は命の水。るみさんは自宅から満タンにしてきた2Lの水を捨てて冷えた新鮮な南アルプスの天然水に入れ替える。自然の恵みが疲れを癒してくれます。
樋口君は休憩のたびに地図を広げ浅田さんにいろいろお聞きしている。山と向き合う熱意を感じる。

9/10を過ぎたあたりから徐々に景色が見え始める。甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳。ついに塩見岳も現れた。

「三伏峠小屋まであと200歩」の看板。浅田さん曰く大股で歩かないと200歩では到着しない。そうと聞くともちろん数え始める。確かにあと30歩くらい手前で200歩目がきた。

ここで長めの休憩を入れる。三伏小屋にはすでに10数名が休憩中。お隣に居合わせた男女の方に浅田さんがこれからの行程を聞くと、お二人とも一日目に塩見小屋に泊まり、男性は二日目に塩見小屋から蝙蝠岳を往復して鳥倉登山口へ下山。女性は男性に同行して二日目に塩見小屋から蝙蝠岳を往復して塩見小屋泊。三日目に塩見小屋から熊の平小屋~三峰岳~仙塩尾根に入り、野呂川乗越より両俣小屋泊。四日目は両俣小屋から仙水峠~戸台へ下山というロングルート。行程がまったく頭に描けない私には初めて耳にする地名ばかりで覚えきれず、あとから何度も浅田さんに聞いてしまう。

樋口君は売店で南アルプスジオパーク手拭を購入し手早くかぶる。色柄ともにいい感じ。

カラフルなテント場を通り過ぎ三伏峠へは2分ほど。

いよいよ日本一高い峠 三伏峠を通過する。下山してくる軽装のトレイルランナーとすれ違うたびに、日帰り凄い!とその健脚ぶりに驚きました。
長かった樹林帯を抜けるとハイマツ帯が現れ快晴の空がひろがる尾根道に出る。
三伏山(2615m)先には塩見岳の全容が見える。奥には間ノ岳、北岳の姿も。
「のぞき岩」から正面に恵那山がみえた

本谷山(2658m)
休憩中、たびたび樋口君は地図を広げ熱心に浅田さんに質問する。彼の頭の中には雄大なパノラマが広がっていて先へ先へと稜線が繋がりつつあるよう。親目線で陰ながら応援するのであった。

少し樹林帯に入る。「小屋はじきかやぁいんねあと40分だに」声に出して読むとくすっと笑え、和む。
紅葉の時期にはまだ早いのか、緑のあいだにチラホラと赤や黄色に染まった葉がみられた。

本谷山から若干のアップダウンのすえ、予定通り14:00塩見小屋に到着。浅田さん私はこの絶妙なペース配分に感服しております。

小屋のチェックイン時に簡易トイレの使用方法を説明される。新聞紙半分くらいの袋状で、上部2cmあたりのミシン目を破るとそれが用を足した後に袋を縛る紐となる。袋を広げ丸い穴の開いた便座に広げてセットし、済んだら空気を抜いて紐で縛り回収ボックスへ。実際に使用してみてこれが意外と清潔でいい。山小屋でのおトイレ事情は様々なので、コスト面等で妥当ならこの様式を各地の山小屋でも取り入れると小屋人の作業負担軽減に繋がるかもと思った。これ程感動したのに写真を撮らなかったのが私らしい。
小屋の中は左右アクリル板で仕切られた1区画を二人で利用。枕と銀マットは無料貸出。上部には有料貸シュラフ。2016年夏にリニューアルした山小屋だそうで、築6年まだまだピカピカの木材に囲まれた居心地の良い空間でした。

塩見岳と天狗岩をバックに祝杯をあげる。冷えたビールが喉にしみて美味しい。因みに塩見小屋ではキャッシュレス決済が可能。私はつい二本目に手が伸びてしまった。
塩見岳を真っ赤に染める夕日を見た後17:30から座った順で夕食をとる。その後星空観賞会がはじまった。標高2760mの眼下には、伊那路に沿うように無数の明かりがまるで光の川のように横たわっていた。よく目を凝らしてみると、麓では4か所で打ち上げ花火がぽんぽんと上がっていた。花火のあまりの小ささにまるで線香花火のよう、こんな光景初めてだねと話す。また夜空には昨日よりすこし膨らんだ三日月(るみさんの素敵な表現)うっすら白く帯状の天の川、大きな北斗七星、カシオペア座、北極星、結ぶと星座だろうけど名前がわからない無数の星たち。ダウンジャケットを羽織ったがさすがにここは高所。寒くなってきたので小屋へ入る。地図を広げる浅田さんと樋口君に混ぜてもらい山談義。周りが静かになってきたので19時半には就寝。

翌朝5:00起床。5:30朝食を済ませ、身支度を整え必要ない荷物はデポし身軽で山頂を目指す。

森林限界を超えたハイマツ帯を少し歩くと、岩稜帯があらわれ急登となりこれまでとはまったく違う登山道に。天狗岩への登りは厳しい岩場。それでも今まさに山頂に向かっていると思うと気持ちが上向きになる。
ライチョウみれるといいなーでもこのお天気だと現れないかな…なんて話していると、突然目の前にまるまるしたライチョウが2羽。ハイマツの中にちょこんと座りなんとなくカメラ目線。とっても運がいい♪
数か所の鎖場やガレ場を超えるといよいよ山頂までの最後の登り。

小一時間ほどで塩見岳(3047m)山頂に到着。皆、浅田さんと固く握手を交わす。目の前にそびえ立つ富士山はとても大きく、左右に角が生えたように見える。何層にも見えるブルーのコントラストが絶妙。深田久弥が絶賛したという塩見岳から眺める富士山は実に美しく本当に感動しました。次のパーティが来たこともあり、豊川山岳会は山頂10分ルールに則りもう一つのピーク東峰へと進む。

塩見岳・東峰(3052m)
山頂から南北に続く稜線を見ていると、間ノ岳、北岳まで歩きたくなる。蝙蝠岳に続く稜線はこれもまたくっきりとわかり、時間があれば往復してみたい魅力を感じる山だった。皆思い思いにこの絶景をカメラに収め、名残惜しいが下山とする。


下山途中で再びライチョウに今度は4羽と出会う。本当に運がいい☆登山道を先に歩く姿は道案内してくれてるかのよう。

塩見小屋にもどり下山準備。デポした荷物をザックに詰め、あれ?来た時と重さが変わらないのは何故?などと雑談。すると私の背後で何やら動く物体あり。振り返り視線を落とすと小屋の入口の土間に、茶色いネズミのようなイタチのような動物が立ち上がってこっちを見ている。それは山の妖精と呼ばれるオコジョ。皆で慌ててカメラを向けるもあまりのすばしっこさに追い付かず。小屋付近の石の隙間に住み着いているんだろうと浅田さん。初めてみたオコジョはクリクリした黒い目の可愛いやつだった。オコジョの姿は各自の心のアルバムに収め、いろんな余韻を残し下山開始。

本谷山までは小さなアップダウンを繰り返すため偽ピークに何度か騙される。
三伏山でここまで大きく見えた塩見岳とお別れし、三伏峠小屋で小休憩をいれ、樹林帯に入り鳥倉登山口に向けて徐々に高度を下げてゆく。
昨日の登りでは足元しか見ていなかったので高山植物を探すが、苔むした緑の中にはお花よりキノコが生えていた。

最後の給水

三伏峠小屋からは2時間ほどで鳥倉登山口へ。樹々の間に林道が見えてほっとする。

鳥倉登山口到着。また1時間ほどかけて林道を歩く。
浅田さん、るみさん、樋口君 大変お疲れさまでした。

記)2日とも見事な晴天に恵まれ快適な山歩きでした。前から「南アルプスのへそ」と呼ばれる塩見岳を登ってみたいと思っていて、今回、今年2度目の塩見岳を登られる浅田さんに同行しないと次はいつ計画してもらえるかわからないかも…と思い参加しました。長丁場でしたが道中は飽きることなく楽しく歩けて怪我なく無事下山出来たこと。皆さんに感謝です。(日浦)

追記

私が塩見岳へ初めて登ったのは1971年の春、南アルプス全山縦走の時である。

以来冬に3回春に1回夏に2回秋に1回と今回が通算9回である。

特に印象に残っている山行は1976年の冬に、転付峠を越えて二軒小屋から蝙蝠尾根をトレースした山行である。

当時蝙蝠尾根は一般登山道ではなくて、夏秋の2回の偵察山行を行い挑んだが、豪雪に苦労して6日目にしてやっと山頂が踏めた。

何回登っても山頂は遠く感じる塩見岳である。

記 浅田

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