春の1日、残雪の三ノ沢岳を楽しむ

【中央アルプス 三ノ沢岳】(上田)
【2024年4月28日】
【メンバー】上田、遠山

春の連休の前半で日帰りの雪山を楽しもうと静かな三ノ沢岳に行くことにした。あと何人かの参加でとも思ったが、遠山さんとのゆったり山行となった。

3連休初日の27日(土)20時に市役所に集合、遠山号でいつもの下道で飯田山本から駒ヶ根、いつもの菅の台バス停の駐車場に22:50に到着。まだ1~2割の停車で混雑はしていない。遠山さんの蒲郡みかんリキュールを頂いて、明日のバス始発(7:15)に早めに並べるよう5時半起きとし、12時前には就寝。

28日(日)快晴
5時半に起床し、支度をして6時過ぎにバス停に向かうと既に50m程の列。3便目7時30分の発となる。バスからロープウェーと順調に乗り継いで8:30に千畳敷に到着。

  

移動性高気圧にどっかりと覆われて絶好の登山日和で、千畳敷でも12℃。真っ青な空にお日様も高く上がり、暑くなりそう(*_*)

  
木曽駒方面は点々と登山者、スキーヤーの列。

極楽平方面はほとんどいない。
千畳敷駅を振り返る

レンジャーさん1人と空木方面縦走らしき2人が先行する。雪の亀裂や雪庇はなく、まずまず安定した雪面を電光型に稜線をめざす。

先行したレンジャーさんは、雷鳥の保護・生息調査とのこと。先年、中央アルプスでは絶滅した雷鳥を立山から移殖して今は数十羽にはなっているとのこと。三ノ沢岳でも先週見かけたとの連絡があったとのこと。
稜線上の極楽平からのめざす三ノ沢岳。ピラミッド型でなかなかかっこいい(^o^)
雪が消えた稜線を北へ向かい、サギダルの頭から三ノ沢岳分岐へ

岩の夏道を少し右にトラバースした後に、緩やかな雪の下りをストックで下る かすかに先週のものと思われるトレース跡が見られるくらいだった。

2676mの小ピークへはナイフリッジでピッケルに持ち替えて、慎重に進む。既に雪の表面は腐っているが、しっかりステップを踏むと下は締まった雪で問題ない。
   

1段、2段と最低鞍部を過ぎて緩やかな斜面を登っていく。所々ブッシュを分けたり、軟雪に踏み込んだりで足を取られ、以外と消耗する。トレーニング不足と雪慣れが不十分なのを実感する。

   

 

  

雷鳥の糞かな?

偽ピークを越えると緩やかな雪の斜面で、三ノ沢岳の頂上。我々だけの貸し切りで、微風快晴で大休止とする。  

東側は、南アルプスの全山や富士山が望めた。

荒川三山から南部は徐々に積雲が出てきた

手前は昔歩いた檜尾岳~熊沢岳~空木岳~南駒ヶ岳の稜線。雪は例年より少ない感じ。

木曽駒ヶ岳と宝剣岳の西面

北西側は左から御嶽、乗鞍、笠ヶ岳(~抜戸)、穂高、槍が遠くはっきりと望めた。
  

後から単独のスキーヤーが登ってきて言葉を交わす。伊奈川本谷を滑り込んで、三ノ沢岳まで登り返してきたとのこと。

木曽駒~宝剣の西面の急峻な崖と稜線を望みながら来た道を戻る。  

最低鞍部に慎重に下り、上り返しでは風がなくなって気温も上がり、更に雪も腐って消耗してスローダウン。極楽平まで戻り、最後の景色を楽しんで、千畳敷までざっと下る。

稜線への最後の登り

乗り継ぎよく、混雑も前の臨時便14:09のロープウェー、バスと乗り継ぎ15時過ぎには駐車場に到着。
さほどの暑さではないが、近所のこまくさの湯で汗を流し、帰路についた。

◇当日の行動履歴

◇登山日の天気図
文句なしの快晴
午後からは強い日射で地面が暖められ、積雲があちこちに現れて、車を走らせる頃には稜線が少し雲に覆われていた。日射でヒートロー(熱的低気圧)が発生いたかも知れない。

(記録:上田)

この記事を書いた人

愛知県山岳連盟 豊川山岳会事務局
山岳上級指導員 気象予報士
NPO法人 ウェザーフロンティア東海会員

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