第5回 OB合宿 :北アルプス 槍ヶ岳
大学のOBで槍ヶ岳に行ってきました
2013年8月23日~25日
メンバー:上田、H氏(北海道)、D氏(宮城)、K氏(埼玉)、N氏(東京)
昨年の蝶ヶ岳~常念岳からの槍穂の大展望から今年は槍ヶ岳3日間コースとし、はるばる北海道、宮城からの参加者含め5名の参加となった。上高地が初めてという方もみえるので今回は上高地からのU字谷の遊歩道を行くルートとする。
8月22日
近県組のK君、N君、上田は前夜泊とし、沢渡温泉のペンション・しるふれいに集合。明朝は早いので夕食のみ(7600円)とし、ポークステーキ、パスタ、ポテト、スープなどを頂きながらおいしいビールで再会に乾杯する。給仕をしてくれた女性がなんと妙高にある登山ガイド養成専門学校の1回生とのこと。登山談義に花が咲く。
8月23日
5時起床、5:40のバス(上高地往復2000円)に乗車し、新宿からの夜行バス組(5:30上高地着)のHさん、D君と合流する。Hさん、N君は3回連続出場、D君は第3回の燕岳以来、K君は第2回の白馬岳以来となりそれぞれ再会を喜び合う。
河童橋では雲が低く垂れこめ、稜線は雲に隠れているが岳沢は望めた。
今回は秋雨前線が活発化しながら日本海側から本州を南下中で、雨が降りだすので時間の問題で、午後からは激しく降ることが予想されるため当初の目論見の徳沢か横尾でのお昼寝は無しで、それなりの速度で歩みを進めることとする。(河童橋 6:40発)
早朝で観光客はまばらな遊歩道を梓川の清流と木々の緑を愛でながら進む。明神では明神池を柵の外から見学(7:40)していると早くもポツポツときた。
徳沢園(8:45)横尾(10:10)、一ノ俣出合と順調に進め、傘をさしながら小雨の内に槍沢ヒュッテに12時に到着。手続きを済ませたところでザーっと降ってきた。朝方まで断続的に20~30mm/H程度の強い雨、時間によっては雷を伴ってそれ以上の激しい雨が続く。小屋にあるネットの情報では松本市は大雨・洪水警報、雷注意報が発令されていた。小屋は天国で午後から一杯会とお昼寝で英気を養う。
夕食後はたまたまフルートとピアノのミニコンサートで演奏に聞き入ったり、皆で歌ったり山の宿の夕べを楽しむ。フルート奏者の桂さんは23年間この夏のコンサートを続けられているとのこと。
8月24日
天気の回復が遅れる見込みのため、朝食を遅めの5:45、出発を7:15とした。
ほぼ雨も上がってきた中、槍沢をババ平(7:55)、大曲(8:30)と上がっていく。
赤沢山や東鎌尾根の半分は見えるが、槍や稜線は相変わらずガスの中で、時折パラパラと落ちてくる。
殺生ヒュッテで大休止(10:40) 風も強くなってきたので下に長そでを1枚着る。
見上げるとガスが時折切れて待望の槍の穂先が望め、歓声が上がる。
昨年登った常念山脈も間近に望める。
小屋には11時55分に到着。槍はガスの中で小屋で待機とする。14時まで待ってガスなら出発しようとのことで13:55に気合を入れ直して出発。人も少なく先週登った具合では落石の危険はそれほどでもないのでヘルメットのレンタル(2時間までで500円)は無しとする。気温7.5度、平均風速9m/s(最大風速13m/s)、ガスとなかなか厳しい中の登高となる。
みなさん、これだけの岩場は初めての経験で這いつくばってゆっくり進むが次第に傾斜や梯子にも慣れてくる。
周囲の山は望めないが周りの視界はあり登るのに支障は無い。最後の垂壁にかかる長い梯子を登り、14:22全員無事登頂。頂上の風はさほどでも無いので、10分程いると一瞬周りのガスが晴れる。西側の小槍だけが霧の中に姿を現してくれる。なかなかの高度感である。
鎖と浮石に気を着け慎重に下降すると穂先の全景が見えてきて、肩まで降りると西側の硫黄尾根なども望め、まずまずの穂先往復となる。
15:10に小屋に戻り祝杯を挙げる。槍ヶ岳山荘は初めての宿泊だが寝床もゆったりで快適な一夜を過ごす。
8月25日
晴れなら再度穂先へと思って4時に外へ出たが、ガスガスで取りやめ。5時の朝食を頂き、6時に小屋を後にする。前日のヤマテン(株)の槍ヶ岳周辺の予報どおり小雨である。坊主岩小屋に6:45、途中槍沢の最後の眺望に別れを告げ、大曲に8:20、横尾に11:10に到着。
横尾からの屏風岩と横尾尾根
明神の峰々
徳沢園でコーヒーを楽しみ、河童橋に14:20に到着。
D君はここから新宿までの16:15初の直行バスでお別れ、残り4名はバスで沢渡へ移動し、ペンションの外湯(350円)で汗を流す。新島々(松本行き16:44)まで車で送り届け、解散とする。降雨のため松本平でも25℃と過ごしやすい日となりました。
来年またぜひ会いましょう!次回は南アルプス北部というのはどうでしょう?
<感想:上田>
入山前から秋雨前線の天候悪化が心配だったが、3日間の行程だったので初日、2日目と雨がひどい雨の時間帯を外して、余裕を持って行動できた。雨の隙間を縫って何とか登頂でき、みなさんにも槍の穂先往復のスリルを楽しんでもらえたのではと思う。
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