涸沢岳ピークハント

【期間】5月3日~4日
【メンバー】L白井、網野
3日 新城市発(6:00)—東海北陸道飛騨清見IC経由—新穂高温泉(12:00~14:00)
—白出出会い(16:00)
4日 白出出会い(5:30)—涸沢岳西尾根—涸沢岳3110m(10:05)—白出出会い(13:10~40)
—新穂高温泉(15:10)—下道で下呂、恵那経由—新城市(21:30)
当初は西穂高岳~奥穂高岳へ縦走予定でしたが、3日に群発地震の為ロープウェーが止まってしまってので急遽、涸沢岳に変更しました。
新城市を6時に出発して豊川ICから東名に乗ったがすでにGWの渋滞は始まっていて音羽や岡崎付近で渋滞に巻き込まれる。
東海北陸道では白鳥IC手前より渋滞する。予定より遅れて新穂高温泉の無料駐車場に到着。
荷造りしていると他の登山者に「ロープウェーは地震の為動いてないよ」と教えられる。
「え~~~!」っと驚いて「さてどうしたものか?」と駐車場に地図を広げ思案していると、兵庫県から1人で上りに来た清原にそっくりな方に声をかけられて一緒になってどうしようかと考える。
西穂高山荘やロープウェー乗り場に電話を掛けてたりして様子を伺うが「いつロープウェーが復旧するかは解らない」という返事であった。
思案している間にも何度か地震があって揺れを感じた。
遠くで地鳴りも聞こえたりする。
かなりテンションが下がるがとりあえず白出沢の出会いまで行って涸沢岳へピークハントすることに決めた。
天気は曇天。
穂高平避難小屋手前で雨が降ってきたので休憩がてら軒下を借りて休憩していると。その間にも比較的大きな揺れを感じる地震が3度ほど有り、もうほんとに帰ろうかと思いました。
しかし、「せっかくテントも新調したし、キャンプするつもりで行こう」と考えて気を取り直して先に進む。
幸いにも雨はすぐ上がりましが、途中の林道にも大きな岩が転げ落ちていたり、地震の地鳴りが聞こえたりで気が重かったです。
白出沢出会いにはトイレがあるのみで自分のエリアマップには小屋の表示がありましがどうもなくなっている様子。
なんとなく小屋あとの平らな敷地にテントを張ってキャンプをする。
お酒をのんで夕食のカレーを食べ19時頃就寝。
寝ている間にも地震が何度もありました。そのせいかは知りませんが久しぶりに金縛りに何度もなって、たくさんの子供が現れたり、変な幻覚、幻聴にあって気分悪かったです。
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白出沢出合いに貼った新しいテント(エアーライズ)

4時に起床し外を伺うと天気は快晴であった。
5時半に出発する。
白出沢を横断すると赤布ががかかっていて、西尾根のは入口だと解る。
途中も比較的新しい目印が付いていて迷うことはない。
ところどころ雪が出てくる尾根をグイグイ登ってゆく。
蒲田富士の手前森林限界付近100m下あたりからテントが貼ってある。
その日だけで合計5張りほど見かける。
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西尾根を先をゆく登山者
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森林限界を超えたところに張ってあった
初日にそこまで登っておいて、翌日奥穂高までピークを狙うのであろうか?
蒲田富士の頂上付近は大きな雪庇が北側にできているので注意。
その後は快晴の中、気持ちよく岩稜を登っていく。
右には縦走予定だったジャンダルムやロバの耳がよく見えてくる。
左は槍平がよく望め、北穂高西面の滝谷のドーム稜がそびえている。
今回は行きも帰りも滝谷を登っているPTは見かけなかった。
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槍平を望む
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馬の背~天狗の頭
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蒲田富士の手前
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蒲田富士と頂上へ向かう岩稜
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滝谷
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岩稜帯を登ってくる網野
涸沢岳頂上手前から風が強くなり、頂上に着いた時は風のためかなり寒かったです。
頂上に10時過ぎに到着。
頂上には涸沢や奥穂高岳山荘からの登山客で賑わってました。
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頂上にて
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前穂高北尾根
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涸沢のテント

風が強かったので早々に登ってきた道を降りる。
天気はまだ良かったのでもう少しのんびりして絶景を楽しみたかったです。
くだりは早く、樹林の中にはいり、下っていくと雪が途絶えて来てアイゼンだと歩きにくいので、途中尾根の北側のブドウ谷の沢を駆け下りる。
13時過ぎにはテント場の白出沢の出合いに到着。
お湯を沸かしコーヒをのんびりと飲みながら休憩したあとテントを回収して林道を下る。
行きは曇天で自身もあって気が重かったが、帰りの今はこれぞ春山という陽気のなか気持ちを朗らかに歩いてゆく。
ほんとうに諦めず登ってきて良かったと感じました。
網野くんとも「きっと一人出来ていたら帰ったよね~」と話しました。
こいう時は一緒に登る仲間の有り難さを痛感しますね。
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蒲田富士で白井
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アタックから降りてきて
今回の山行は予定の縦走は叶いませんでしたが、貴重な体験ができたとして満足したいと思います。
記:白井
  おまけ
お留守番チコタン

今回嫁も実家に帰っていて、自分が山へ行っている間2日間の散歩と餌は隣に住む両親に頼んで行きました。
二日間いないだけでこの様子です。
4日間ぐらいいないとウサギじゃないけどストレスで死んじゃうのではと心配です。

<感想by網野>
 新穂高の駐車場に到着した時は、地面が揺れるは地鳴りが聞こえるは正面の崖からパラパラ石が落ちてくるはで、「もう帰りましょうよ~」モードでした。白出沢出合までの行程でも、どんよりとした空模様のなか、雨がぱらつき、加えて地鳴りと地震で、「やっぱ帰りましょうよ~」モードでした。なので、とりあえず行こう、という白井さんのおかげで登れた山行になりました。
 涸沢岳西尾根は今後何かとお世話になる尾根だと思いますので、行けてよかったです。穂高の概念をつかむのにも有益でした。西穂~奥穂~北穂の稜線は素晴らしかったです。夏は何度か見ていますが、雪が付くと美しいですね。前穂北尾根もボンキュッボンでとてもセクシー。登攀意欲が掻き立てられます。
 今後の夢が広がるピークハントになりました。今回実現しなかった西穂からの主稜線縦走、滝谷の4尾根、大切戸を越えて槍まで、などなど。その前にアイゼン岩登りと雪壁のクライムダウンがうまくなりたいな~。

この記事を書いた人

愛知県豊川市に拠点をおき、奥三河の山々をホームゲレンデに、四季のアルプスのピークハント、縦走、ロッククライミングから沢登りとオールラウンドな山登りをしています。
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