雨の甲斐駒、晴の仙丈!

【南アルプス 甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳】2016.8.25(岩井)
【年月日】2016年8月20日~8月21日
【メンバー】浅田、西村、遠山、吉中、岩井

今回は、日本百名山2座をGETする贅沢山行でした!
一日目は甲斐駒ヶ岳、二日目は仙丈ヶ岳を目指しました。

8/19 20:00 同日出発の北岳パーティー、鳳凰三山パーティーも同じ頃、豊川某所に集合し互いに「いってらっしゃい、気を付けて!」と挨拶を交わし出発!
明日には南アルプスの各山に同じ会の3パーティーがいて登っているのかと思うと、いつ手を降ろうかな~、ヤッホーしようかしらなんて無償にワクワクしてしまった♪
戸台に23時半前に着き、24:00まで宴会して就寝。

《1日目》
4:30起床。5:00過ぎにバスの列に並ぶも既に行列。
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始発は6:08発だったが、30分ほど前倒しで臨時バスが出たためそれに乗ることが出来た。
北沢峠には6:30頃到着。そこから10分程歩くとそこはもう長衛小屋テント場!なんて好立地!
早速テントを設営し、朝食タイムとした。
浅田さんが別ルートにて来る西村さんを迎えに行ってくださり、無事合流。
さぁ甲斐駒さん待っていておくれ!とみんな揃っていざ出陣!

■甲斐駒ヶ岳コースタイム(だいたいですが…)
7:30 テント場– 9:10 仙水峠 9:15– 10:45 駒津峰 11:00 — 11:25 六方石– 12:25 甲斐駒ヶ岳山頂 12:50 — 13:30 六方石 –16:00過ぎ テント場

テント場を出発し、シシウドやヤマゼリ、ミヤマアキノキリンソウ、キオン、サラシナショウマ、トリカブト等が咲いている山道を進む。少しすると苔むしたシラビソ林となり、二週前に行った蓼科山を彷彿とさせた。キノコもたくさん生えている。
なだらかでとても歩きやすい道だった。
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更に歩くと一気に雰囲気が代わり、ゴロゴロとした岩が目立つようになる。
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少し高度を上げると仙水峠だ。
シラビソ林を抜けた辺りから小雨が降りだし、仙水峠に着く頃にはカッパを上下着る程になった。
がくーーーーーん。白い。白い世界。
本来であればここから甲斐駒ヶ岳の姿が拝められるはずだが、辛うじて右側に少し見える摩利支天。
残念だ~。
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ここから少し急登となる。
途中にあるイブキコゴメグサやセリバシオガマ、イワシャジン?、ヤマハハコ等に癒されつつ登る。
途中、吉中さんがオコジョを発見するも、最後尾を歩く岩井のみ見れず。がびちょーん。悲しかった~。
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ゴーロ地帯を進むと開けた駒津峰に着く。
雨はポツポツと降ったり霧雨になったりで、風は比較的なく穏やかだ。
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六方石に着くと分岐があり、今回は雨で岩が濡れているため滑りやすいであろうと左手の直登ルートではなく、右手のルートを選択。
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そちらは砂礫の斜面で滑りやすい。南アルプス主峰の中で花崗岩の地質なのは甲斐駒ヶ岳と鳳凰三山だけのようだ。徐々に花崗岩特有の白い景色に変わり、風化して出来る不思議なかたちの道や岩に溢れる。
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山頂に着くやいなや、雷鳥さんがお出迎えしてくれた♪しあわせっ!ありがとう!
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お天気はというとありがたいことに霧雨程度で風もそこまで強くはなく、みんなで写真を撮りしばしゆったりと過ごした。
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私は甲斐駒ヶ岳山頂の神社に50円玉を入れて、翌日の天候回復(長衛小屋で翌日の伊奈の天気が朝9:00まで傘マークが混じっていた…)とみんな怪我なく帰れますようにと祈願した。

下山も同ルートをちゃっちゃか下る。タカネヒゴタイやトウヤクリンドウも見られた。
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なかなか降りやまなそうな雨に明日の天候を危惧しつつ黙々と下山しテント場着。

夕食にはまだ少し早い、とつまみとビール、焼酎、梅酒で宴会開始!西村さんの面白いネタ話を聞いたり、食当の話などで盛り上がる◎
その間もかなりの強い雨でテントの下を川のように水が流れ、床を触るとふ~わふわ。浸水もちょっとあったので堀を作ろうかと思ったが、西村さんの助言通り少し待ったら雨が止んだ!よかった!
夕飯はキムチ鍋+〆に卵も入れてうどん!美味しかったです♪
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20:00の就寝する頃には雨も止み、星空も見えた♪

《2日目》
3:30起床、朝食を取る。朝はラーメン◎
昨日濡れたザックカバーを乾かすためにザックの上に装着し、登山開始!

■仙丈ヶ岳コースタイム
5:00 テント場– 5:10登山口– 6:55 五合目・大滝ノ頭 — 7:20 六合目 — 7:55 小仙丈ヶ岳 — 8:25 八合目 — 9:10 仙丈ヶ岳山頂 9:20 — 9:35 仙丈小屋 — 10:25 馬の背ヒュッテ — 10:45 藪沢小屋 — 12:10 登山口 –12:20 テント場

テント場を出て、北沢峠と長衛小屋間に二つある仙丈ヶ岳行きの登山口のうち、長衛小屋寄りの登山口から登りだす。少し雲はあるものの晴れている!やった♪
二合目までは苔むした登山道で、花もちらほら◎途中、朝日が上がりだす!わーい♪
そして見える!KITADAKE!!!!
これは北岳パーティーはきっと素敵な御来光が見えてるぞ~っと喜ぶ♪それにしてもかっこいいお姿~!
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二合目の尾根に上がると風が心地よく吹く。昨日と異なり気持ちのよい山行だ!「南アルプスの香りがするな~。」と浅田さん。
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三合目でもかっこいい北岳が見れた。
そこから少し進むと今度は鳳凰三山も見えた!オベリスクがかっこよく見える♪
鳳凰三山パーティーも御来光は見えたかな♪今日はみんな最高の山行日和になりそうと心踊る♪
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五合目・大滝ノ頭に到着。
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行きは左手の小仙丈へ繋がるルート、帰りは藪沢沿いの馬の背ルートを通って右手の登山道からここに合流する予定だ。

本日は、昨日登頂した甲斐駒ヶ岳も澄み渡る青空の中だ。本当に昨日登ったのかいまいち実感がわかないのはやはり天気のせいだろう(笑)
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深田久弥は「日本アルプスで一番奇麗な頂上は、ときかれても、やはり私は甲斐駒ケ岳をあげよう」 と言い、日本の十指に入る秀峰と賛辞している山。その賛辞を実感するためには、また晴れた日に登る必要があるな…と思いつつ見つめる。

ぐんぐん歩き高度を上げていくと、眼下に雲海が広がってくる。六合目に着く頃には鋸岳、甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山、北岳と見える…最っ高だっ!!
ナナカマドの赤く色づいた実も青空に映える。
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太陽が高くなり徐々にガスも増える。
そんな中、少しガスに隠れているけど富士山が顔を出してくれた♪
でもすぐにガスの中。間ノ岳が見える頃には隠れてしまい、日本の1,2,3を同時には撮れなかった。
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六合目に至る頃には森林限界となり這い松とキバナシャクナゲが周りを覆う。トウヤクリンドウも仙丈ヶ岳には多く、目立った。
所々誰かさんのお食事の跡が…。
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六合目から小仙丈ヶ岳に至る間では、ホシガラスが気持ち良さそうに飛び交っていた。今回の山行ではじめてホシガラスをしっかり見たが、黒と白でキレイ。

この日は団体客がものすごく多く、小仙丈ヶ岳は団体客だらけだったため、小仙丈を少し越えた所の開けたところで休憩を入れる。絶景に皆で見とれる~。
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あとは気持ちの良い稜線歩き◎
幸せだ!笑顔満開、俄然やる気!パワーが溢れる!シャッターを押す手も止まらない!
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砂礫の稜線を歩くと徐々に見えてくる仙丈ヶ岳。
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雄大でゆったりとしている。おおらかでいて、すごい存在感!さすが南アルプスの女王!!
歩いてきた道、歩く道が見えるのがまた楽しくて、駆け出したい気持ちになった!
無事山頂に到着!
ガスに追われながらの登頂!昨日の雨とは異なる快晴の山行にみんな笑顔♪
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帰りのバスの時刻が気になることもあり、山頂をしばし堪能すると足早に下山開始!
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途中にはチシマギキョウ。イワヒバリ(またしても最後尾の岩井のみ確認できず…残念。)もいた。
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仙丈小屋へと下るその間に山頂はガスの中。山頂での青空はほんとラッキーだった!昨日の祈願のお陰だろうか、山の神様ありがとう◎
仙丈小屋のトイレ(100円)はとてもキレイ!
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馬の背ヒュッテまでの間では、高山植物等へのニホンジカ食害対策として、侵入防止柵が立てられているエリアがたくさんあった。
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馬の背ヒュッテを越えると藪沢に合流。徒渉し進む。
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避難小屋の仙丈藪沢小屋を越えるとそこはトリカブトのお花畑!緑の中に紫はとても映えキレイだった♪
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ガスガスの中何度か徒渉する。
岩が滑りやすいので注意しながら進み、大滝ノ頭・五合目に合流。
二合目でも軽く休憩をし、なんとか13:00(逃すと16:00)のバスに乗りたいと足早に下山。
登山口に到着後、浅田さんが北沢峠のバス乗り場に臨時バスの有無を確認しに行って下さり、他のメンバーでテント場に戻り先に荷物整理・片付けをした。

個人だけでなく団体での登山者もかなり多く、臨時バスは人数が集まり次第どんどん出ているということだったので、そこまで焦らず片付けをしバス停へと向かった。ここで西村さんとはお別れし、無事帰豊した。

今回は登山時の荷物が軽量ではあったものの長い山行時間であった。
お花は全体的に例年より咲く時期が少し早い印象だったが、雨の甲斐駒ヶ岳登山時には足元の小さな花たちに癒された◎
対照的に快適晴天の仙丈ヶ岳では、南アルプスの山の雄大さを感じて、改めて山好きや~と山を抱き締めたい気持ちになった(笑)
どちらも山仲間たちとの山行は楽しかったです!ありがとうございました!

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