錫杖岳左方カンテ、1 ルンゼ

【錫杖岳左方カンテ、1 ルンゼ】08.7.25(浅田)
年月日【2008年7月25日~27日】
メンバー【白井、田中、浅田】
昨年の夏山合宿で、チンネ左稜線を10 数年
ぶりに登攀した後、白井君に何処か快適に登れ
るルートはと尋ねると、錫杖岳左方カンテなんか
良いと思いますと推薦された。では秋に行こうと計
画していたが、諸般の事情で延び延びとなったが、
今回やっと左方カンテと1 ルンゼを登攀する事が
出来た。
7/25
豊川を夜8 時に出発し、新城で白井君を乗せ
稲武から恵那、下呂、高山と進み奥飛騨温泉郷
の槍見温泉の駐車場へ着く。テントを張り仮眠す
る。
【コースタイム】
豊川(PM8:00)→槍見温泉(AM1:10)
7/26 曇り後晴れ
朝5 時に起きて軽い朝食を食べ、6 時に出発
する。
取り付きから急な、笠ヶ岳への登山道を登攀
具の重荷にあえぎながら50 分程行くと、錫杖沢を
横断する。ここで一本立てる。
汗ダクになりながら進むと、雲間に錫杖岳前衛
フェースが見えてきた。程なくテント場に着き、早
速テントを張り、登攀具をザックに入れ取り付きへ
と向かう。
左方カンテの取り付きには既に先行パーテー
が6人いて、最初の2人が1P 目を登っていた。
取り付きで約1時間の時間待ちの後、1P 目浅
田がトップで登り出す。
1P 目はルンゼ状の中半分木登りの感じで、立
ち木や根っこにビレーを取りながら40m 登る。
続く2P 目も浅田がトップで行く。前半はルンゼ
状、後半から側面のフェースを登る。
1 回目の核心部の3P 目も浅田トップで行かせ
てもらう。
2m の垂壁を登りピナクルへ立つ。ここから右へ
回り込むが、ホールドが小さく高度感があり緊張
する。
1m 間隔でボルトが連打されており、それにビれ
ーを取って上部のガバを掴む。空身であったの
で快適に登れた。
4P~6P までは田中君がトップで行く。
4P 目はチムニー状の中を登り、途中より左側
のフェースを登りビレーポイントへ。
ここで先行パーテーに追いつき、また1 時間の
時間待ちとなる。太陽が照りつけて暑くなって来
た。
5P 目はルンゼの中の側壁を登る。快適なフェ
ースクライミングである。
続く6P 目が2 回目の核心部である。
出だし3mの凹角が核心で、チョックストン手前
のホールドで中継して、チョックストンに手が届け
ばOK である。
田中くんは長いリーチを生かしフリーで越えて、
左側のフェースからカンテへと快適のザイルを伸
ばす。
私はどうやってもホールドに手が届かず、やむ
なくA0 で越える。
最終7P 目は白井君トップで、傾斜はやや緩い
がホールドの細かいフェースを15m 程登り、草付
きを終了点へ登る。
終了点から4P の懸垂下降で、注文の多い料
理店の取り付きへ降り立つ。
満足感に浸りなから、テント場へと帰りビールで
乾杯する。
【コースタイム】
槍見温泉駐車場( 6:00 ) →テント場( 7:40 ~
8:10)→左方カンテ取り付き( 9:00~10:00)→3P
終了点(11:25~12:30)→終了点(14:00~14:20)
→取り付き(16:00)→テント場(16:45)
12

10
7/27 晴れ後曇り後雷雨
1 ルンゼの取り付きへ向けて5 時10 分に出発
する。30 分で取り付きに着く。
先行パーテーはいない様で我々がトップであ
る。
1P 目田中君がトップで取り付く。
ルンゼの左のフェースを25m 程登り、ハーケン
に導かれて垂直な凹角からホールドの乏しい凹
角を登りビレーポイントへ着く。
この凹角がV 級はあり、後で振り返ると1P 目が
核心であった。
さすがの田中君もかなり緊張していた。私はフ
リーはあきらめてA0 で登った。
2P 目も田中君トップで出だしⅣ+のフェースを、
左右のクラックを使いながら登って行く。ここを越
せば後は難しくなくビレーポイントへ。
3P 目も田中君トップでルンゼから左の壁を登り
ビレーポイントへ。ここから5P 目の核心部がよく見
える。右側のルンゼの上部にアブミが残置されて
いた。
4P 目白井君トップで、本流より左のカンテライ
ンへ登りビレーポイントへ。
5P 目も白井君トップで左へ5m 程トラバースし
て、草つきのルンゼを登る。核心の小ハングの乗
越しは、カムでビレーを取り一気に越える。
私もなんとかフリーで越えられたが緊張した。こ
こで後続パーテーが登って来ている事を知る。
6P 目も白井君トップでやや傾斜の落ちたスラ
ブ状の壁を30m 直上しビレーポイントへ。
7P 目も白井君トップで、ルンゼの中から草つき
を経て40m で終了点へ。13
後続パーテーに気をつけながら、懸垂下降5P
で取り付きへ降り立つ。途中雷が鳴りです。空模
様が怪しくなって来たので、急いでテント場へ降り
る。
テントを撤収し、駐車場へ駆け下るが、駐車場
手前5 分の所で雨が降り出す。
まだ小降りのうちに駐車場横の、西穂屋の温
泉で汗を流す。
温泉に入っていると、寒冷前線の通過のような
風雨と雷で嵐模様となった。そんな中豊川へと向
かった。
【コースタイム】
テント場(5:10)→1 ルンゼ取り付き(5:40~6:20)
→終了点(10:25~10:50)→取り付き(12:20)→テ
ント場(12:40~13:20)駐車場(14:20~15:00)→
豊川(21:00)
-記・浅田-

この記事を書いた人

愛知県豊川市に拠点をおき、奥三河の山々をホームゲレンデに、四季のアルプスのピークハント、縦走、ロッククライミングから沢登りとオールラウンドな山登りをしています。
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