春合宿転進で北八・天狗岳へ
【北八ヶ岳・天狗岳】(上田)
【2025年 5月4日~5日】
【メンバー:河合、遠山、岩瀬さん、W君、上田】
春山合宿を雪の北アルプス・鹿島槍ヶ岳に5/3~5/5に赤岩尾根から往復で予定していました。蒲郡の岩瀬さんに加え、上田の学生時代からの友人でこの夏のヨーロッパアルプスパートナーのW君も参加させてもらいました。
5/1朝の時点で5/4の北アルプスが日本海の低気圧と上空寒気で大荒れになりそうとのことで、天気の検討を共有したところ、やはり日本海に近い山ほど荒れ模様という予想で、場所と登頂日を変えましょうとのことで、北八ヶ岳・天狗岳(その他の候補は5/3~5/5で中央アルプス空木岳~桧尾岳周回、南アルプス地蔵尾根より仙丈ヶ岳往復)で5/4昼頃から唐沢鉱泉~黒百合平(テント泊で宴会)、5/5天狗岳(往復⇒東天狗~西天狗~唐沢鉱泉周回に変更)となりました。
5月4日 曇りのち晴れ
豊川組は新城の河合宅に朝7:30集合で治部坂峠経由で中央道を諏訪ICで降りて唐沢鉱泉を目指します。まだ雲が垂れ込めて冷たい風が吹きます。舗装路から未舗装路と高度を上げますが、既に雪はありません。鉱泉のすぐ手前の右側一列の駐車場に何とか停めると、千葉から来たW君が昨晩到着したとのことで、無事合流しました。
雪の無い登山道を黒百合平(黒百合ヒュッテのテント場)を目指します。(12:20発)
少し歩くと古い雪が凍った場所が増えてきます。氷を避けてざらめ雪・圧雪の道をツボ足で登っていきます。林の中はザワザワ、稜線は強い風であることを知らせてくれます。チェーンスパイクをつけた軽装の登山者とすれ違います。
青空も広がってきた15時前に黒百合平に到着。
テント場には20張り近く張られており、既にパレットの板敷きはなく、ぬかるみを避けて樹林の際の雪面を整地して6人用テントを張りました。(一張 \500+一人あたり\1000 /1日)
16時前からはテントでお待ちかねの宴会、持ち寄りのお酒(ビール、焼酎、日本酒、ワイン)と食当の遠山さんの美味のおつまみでスタート。18時頃からは遠山さんが準備してくれたお鍋とその後の雑炊。他のメンバーではインスタントになってしまうところ、調味料や具材の工夫がすごい。いつもながら絶妙の味で頂きます。それぞれ飲み食いが進み、山の話、昔話、家族の話から、話題はW君の専門の原子核工学に。核分裂/核融合から量子力学まで、かつて山のテント内では出たことのない話題に広がり、いつもの大笑いで酔っ払いができあがりました。20時半に打ち止めとして、満点の星空の下でぐっすり眠りました(^o^)
5月5日 快晴時々曇り後晴れ
朝4時に起床。棒ラーメン(ネギやゴマ、乾燥野菜などちょっとした具材が心憎い(^o^))でお腹をいっぱいにして、快晴の中撤収し、アイゼンを着け風が強そうなので冬装備で全ての荷物を持って6時に出発。いつもの中山峠経由で一時間ほどで東天狗岳に到着。南八ヶ岳(硫黄岳~赤岳~中岳~阿弥陀岳)とその右側にはまだ雪がたっぷりの南アルプス北部(仙丈、甲斐駒、北岳、鳳凰三山)、西に目を転じると中央アルプス、御嶽、乗鞍、北アルプスが徐々に霞みながら望めます。
北を見るとほとんど雪の消えた蓼科山など北八の山々が望めます。出発したときよりは風は弱まりましたが、8~10m/秒位の冷たい風がありました。
コルへ少し下って西天狗への登りは雪面で歩きやすく。風も収まり暖かくなります。再び展望を楽しみます。
遠山さん以外はここから唐沢鉱泉までの道は初めて。歩き難い大岩ゴロゴロに夏道をアイゼンをつけて(また雪が出てきそうなので)下ります。
西天狗岳からゴーロ帯を下った展望台
下り終えると樹林の小ピークでまた雪が出ます。展望台でアイゼンを外しますが、まだ斜面は雪や氷が続きました。(ちょっと外すの早かったかな)
唐沢鉱泉からは日帰りの登山者が続々と登ってきます。この時期人気の日帰りルートなんだ。ほとんどのみなさんがチェーンスパイク着用。この時期、アイゼンに加えてチェーンスパイクがベストでした。(唯一持参した岩瀬さん、偉い!!) 雪が少なくて中途半端で、西天狗からの下りの岩とアイゼン外してからの氷に苦労しました。
11時半に唐沢鉱泉に到着。黒百合平からの下山者も続々と着きます。やれやれでこちらでお風呂とお昼ご飯を頂き、ほっと一息。ここで13時前にW君とは解散してそれぞれ4時間ほどの帰路につきました。お疲れ様でした(^o^)
河合君、行き帰りの運転ありがとう! 遠山さん、いつも食当ありがとう!
当日の天気図
4/30夕方の予報でヤマテンさんから主な山域の連休後半の概況が配信されました。(ありがとうございます)この後、各山域の山の天気予報を確認し、転進に至りました。
ヤマテンさんの連休後半の予報(4/30 夕方配信 北アルプス北部)
5/3,5/4,5/5 各午前9時の地上天気図(実況)を添付します。
5/3 黄海で温帯低気圧が発生
5/4 低気圧は日本海を東進し、北アルプスや北日本(沿海州にある上空に強い寒気をともなった低気圧の影響もあり)は一時的な冬型で荒れ模様の天気です。
5/5 中国大陸から移動した高気圧に覆われ好天になりました。北アルプスでも天気が回復しました。
(感想:上田)
連休中は、低気圧発生⇒接近⇒一時的な冬型⇒高気圧に覆われ好天と短い周期で天気が変わりました。若い時と違って、行動体力も(寒さや風に対する)防衛体力も低下しているので、天気をよくみて計画を見直すことも必要と感じています。今回はメンバーからのアラームで、適切に計画変更できて楽しい雪山テント泊山行となりました(^o^)