<気象予報士仲間で西穂独標まで空見山行>
日本気象予報士会 山岳気象部会の企画で、西穂山荘支配人で山岳気象部会の部会長でもあるAさんのご招待で12人が集合。前の名古屋地方気象台長のKさんや、プロガイドで予報士のMさんなど、それぞれの分野の専門家の方のお話は
大変興味深く、また悪天に至る雲の変化をじっくりと観察することができた2日間となりました。
2014年7月12日 東海支部のIさん、Sさん、Oさんと尾張一宮駅前に集合し、車で新穂高へ。
第2ロープウェー駅から上がると天気も良く、笠ヶ岳の稜線が屏風のように広がる。
終点駅から西穂方面 左には小さく槍も望めた
終点駅付近のキヌガサソウ
見上げるときれいな巻積雲
西穂山荘に到着。信州大学の気象測器を確認。
一杯会の前に山荘から10分程上の丸山までお散歩に出かける。
巻積雲(うろこ雲)、巻層雲など、悪天に向かう雲の変化を観察
山荘の少し上の丸山から:三角がピラミッドピーク、その右 台形のピークが独標
前穂から明神への稜線
山荘の支配人で山岳気象部会 部会長のAさん、前名古屋地方気象台長のKさんなどを交えた楽しい気象談義
丸山で全員集合
巻積雲、巻層雲など様々な雲が重なり合って美しい
焼岳と遠景左は乗鞍岳
こちらは小屋の南にある国土交通省の気象測器
夕景 高層雲など低い雲が翌日の悪天を告げる:シルエット右は笠ヶ岳
夕食前に生ビールジョッキを片手に、天気図検討
台風8号でいったん東北地方まで押し上げられ消滅した梅雨前線に変わり、中国大陸から新たに梅雨前線が西日本に伸び、翌日は中部山岳でも雲が朝から低く垂れさがり午前中から小雨、昼前からは大気が不安定になり時折強い雨との予想。
下記の図面は7月11日15時初期値の雲断面図(日本気象予報士会オリジナルプログラムによる解析) 縦軸が気圧(高度)、横軸が時刻。濃い灰色が霧か雨の領域。750hPaが山荘の2500m付近。徐々に雲が下がってきて、11時ごろには雨の予報。
7月13日(日) 6:30出発で独標に出発
この時点では乗鞍は見えているが、3000m付近まで雲が垂れこめる。
徐々に雲底(うんてい)がもこもこと垂れこめる
筋のように雲が下に流れる(下降雲) こうなると雨も近い
8:40 乗鞍も雲に隠れる この後、間もなく小雨が降りだす
9:30 雨の中、西穂独標(2701m)に到着。
この後小雨の中、山荘に戻りコーヒーブレイク。山荘のラーメンでからだを温め、再会を約束してお開きとなる。
ではまたみなさん、山で会いましょう!
記:上田歳彦
気象予報士会 山岳気象部会
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