雨の涸沢

夏山合宿
2014年8月13日(夜)~16日
メンバー 上田、浅田、牧、西村、茂津目、井澤
8月13日 雨時々曇り
7:00に豊川市役所集合し、7:41に新城のセブン-イレブンで茂津目さんをピックアップ。
富永新知の交差点を左、つきあたってまた左に行き、長楽の交差点を右。257号線へ入るところで左に行き、下町の交差点左に折れ、10号線へ入り、すぐ左の山道へはいる。すこし近道になるらしい。そして突き当たりを左に折れ、すぐ左へ。また突き当たったら左に折れ、すぐ右に折れる。その後また左に折れ、153号線へ。そして信州平谷に9:10に到着。その後突き当たりを右に折れ、153号線をずっと走る。飯田山本で高速にのり、みどり湖のパーキングエリアに11:14に到着。松本で高速を降り、158号線で上高地方面へ向かう。
0:18に沢渡の駐車場に到着。駐車場にテントを張り、小宴会をして寝る。
8月14日 雨時々曇り
6:03沢渡の駐車場を出発。ジャンボタクシーを利用する。一台7000円であった。
6:22上高地観光センターを出発。
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すでに雨がぱらつき、カッパを着ての登り出しとなる。
6:59かっぱ橋に到着。
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河童橋
このときまだ沢はとてもきれい。
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7:49明神に到着。本格的に雨が降ってくる。
8:53徳沢園につく。観光化されていて、いろんな物が売っていた。西村さんはソフトクリームにつかまる。
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徳沢
9:43奥又白谷の見えるところで一本立てる。少し晴れ間が見える。
10:21横尾山荘に到着。ここまでの道は舗装されていたが、ここからは岩が増え、なだらかな山道となる。
11:56本谷橋に到着。ここまでなだらかであったが、次第に傾斜がでてくる。
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本谷橋
12:57 最後の登り道で南西に道が曲がる直前で休憩。少し道がガレていた。涸沢の全貌はまだ見えない。あともう少し!
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回り込むと涸沢が見えてくる
14:04涸沢のテン場に到着。テン場代は一泊一人千円。
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涸沢
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その後はテントで小宴会と晩ご飯。晩ご飯は茂津目さん特製すき焼き!とてもおいしかったです。テントを張ったときは雨が降っていなかったが、また降ってくる。しかし8時頃テントをでると、星空が見えた。天の川まで見え、つかの間の雲の切れ間を楽しめた。夜中にかけてはやはり風雨。
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我がテント
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夕食のひと時
6月15日 曇り後強雨
4時起床。朝ご飯は、マルタイ棒ラーメン。
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屏風の頭が朝焼けに染まる
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涸沢にも一瞬日が差したが・・・
5:30涸沢のテン場を出発。すでに雨がぱらついている。
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奥穂へアタック
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左上の岩塔がザイテングラードの取り付き
6:35ザイテングラード手前のパノラマコースとの分岐で休憩。この辺りから強雨となり、風も強くなる。ザイテングラードは、ぽっこりと浮き出た岩場の尾根でとてもかっこよかったです。しかし、雨のため岩は滑りやすい。くさりや梯子などもあり、気は抜けないが楽しい登りであった。
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雨の中、ザイテンの途中で休憩
8:15 ザイテングラードを登りきり、穂高山荘に到着。この時には、強雨強風に加え、ガスもでてくる。奥穂高岳へ向かう山道も見えない状態。これから好天へ向かう兆しもないため、ピークへのアタックはとりやめる。
8:50強雨のなか下山開始。
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穂高山荘で断念
10:00ザイテングラードの尾根の終わりで休憩。ザイテングラードは龍の背中を上り下りしているようだった。10:50 涸沢ヒュッテに到着。みんなずぶぬれ。上田さんによると12:30位に雨が小降りになるそうなので一時間ほどここで待機。この間土砂降りだった。
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雨中のザイテングラードを下る
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ザイテンのクサリ場
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ザイテン最後の下り
12;30頃 本当に小降りになったのですかさずテントへ移動。この後は長い宴会。アタック取りやめは残念であったが、みなさんとテントで話せるのはとてもたのしかった。晩ご飯は井澤さん特製のカレー。とてもおいしかった。
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ワンゲルカレーのたっぷり野菜をひたすら切る井澤、茂津目 両食当。指示(?)を出すのぶりん。
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ひたすら鍋持ちの浅田さん
8月16日 雨
4:30起床。朝ご飯は茂津目さん特製の焼きビーフン。これまた野菜たっぷりでおいしかった。
6:36涸沢のテン場を出発
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涸沢を去る
7:14少し急登のところを下りきって休憩。岩が濡れていて滑りやすい。この時まではわりと小雨であった。
8:12道が東に向きを変えるところで休憩。横尾尾根の沢が見えたが、水量が多く滝のようになっていた。
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本谷橋
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水量が増した本谷橋
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本谷橋のしばらく後からは一瞬屏風岩が圧倒的な迫力で現れた。右岩壁からは滝となって流れる。
9:35横尾に到着。少し晴れ間が見える。ここから好天か!?と期待したが・・・ここを出発したあたりで土砂降り。これが下山までずっと続く。
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横尾大橋
10:46徳沢園に到着。ずぶぬれでソフトクリームどころではなくなってしまった。
11:45明神に到着。ここでジャンボタクシーに電話をかける。
12:44上高地観光センターに到着。
タクシーの運転手さんも「これだけ雨の続くお盆はめずらしい」とおっしゃていたように、雨に降られ続けた合宿であった。頂上を踏めなかったのは残念であったが、束間の晴れ間に見えた涸沢の景色や星空は最高であった。そして図らずも長くなったテントでの時間はとても楽しかった。ありがとうございました。
記:牧千夏 
追記
茂津目です。参加させて頂きありがとうございました。
上田天気予報氏さんの予想を上回る雨雨雨の三日間でした。
濡れた服の扱いや、雨の時のテントをどう快適に過ごすかなど
大変勉強になりました。
初の食当でうまく出来るかドキドキでしたが、
なんとかうまく作れた!?ようで安心しました。
テントで過ごす時間もすごく楽しかったです。
西村さんと牧さんの会話が漫才やってるみたいで
笑いっぱなしでした。
20代~60代が揃うメンバーで色々な話が出来て
とても楽しかったです。
牧さん、記録お疲れ様でした。
ありがとうございます。
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追記
フワッと身体が浮いた。慌てて岩にしがみついた。風速20mはあるだろうか。帽子を飛ばされないようにかぶりなおす。あまりの寒さにシャツを見ると細かい水滴が光っていた。
指先がしびれてきた。先輩の目は輝きを増し気合が入る。僕はただ風に飛ばされないように注意しながら一歩一歩慎重に登った。 
この文は山路5号に掲載されたもので、45年前に私が始めて会の夏山合宿で穂高に登った時の感想文の一節である。今回ザイテングラードを登りながら、45年前の状況が蘇って来た。残念ながら今回も奥穂の山頂は踏めなかった。大自然の中の人間なんて小さな、小さな存在である事を、あらためて思った穂高合宿であった。
~♪穂高よさらば、また来る日まで♪~と思いながら涸沢を後にした。
記 浅田
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追記:上田
豊川山岳会にもフレッシュな会員が増え、今年の夏山は60才台から20才台の6名と賑やかなパーティとなった。
台風11号通過後の置き土産と太平洋高気圧が弱まったことで、本州の日本海側に停滞前線が横たわる中の入山となった。天気が西から東へ変わる温帯低気圧と違って梅雨前線や秋雨前線は前線の位置が少し変わるだけで天気が大きく変わる。今回もそのパターン。13日午後の時点でアタック日15日の天気、日中は曇り(20kmメッシュの予想データ)。
しかし実際は15日は朝から時折の雨、11時には強い雨となった。前線上の低気圧が日本海で発達し、南から暖かく湿った空気が吹き込んで岐阜県を中心に北アルプスでは断続的な雨となった。
15日09時の地上天気図  日本海に前線上の低気圧
1509 soku
15日08時50分の衛星画像とレーダー画像(富山、岐阜、長野の3県境の少し南が穂高の稜線)
150850 EI
150850 RAD
強い雨雲では無いが、この時間10mm/1時間のやや強い雨。ザイテングラードの登りでは5~10m/秒の風、稜線まで来ると10~15m/秒のやや強い風となった。気温は12℃。体感温度は氷点下となる。長時間の稜線歩きは体温を奪い、夏でも低体温症でふらついて転落・滑落したり、凍死という事故も発生している。今回は登頂は断念しましたが、3000m稜線では無理は禁物であることを実感できたのではないかと思う。
またの機会にアルプス登山、穂高連峰の登山を楽しみたい。
参考までに15日11時30分 涸沢小屋で大雨待機中のレーダー画像(穂高付近は30~50mm/1時間の激しい雨)、16日10時20分(横尾から徳沢に向かう時間)のレーダー画像(50mm/1時間以上の非常に激しい雨)を添付します。
151130 RAD
161020 RAD
記:上田

この記事を書いた人

愛知県豊川市に拠点をおき、奥三河の山々をホームゲレンデに、四季のアルプスのピークハント、縦走、ロッククライミングから沢登りとオールラウンドな山登りをしています。
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