夏山合宿
2014年8月11日~15日
メンバー 小野、塩川君
8月11日
塩川君と0600富山駅で待ち合わせ、直行バスで立山室堂を目指す。
天気の心配をしていたが、富山駅では雲も切れて、青空も見えており、天気も好転したものと喜ぶ。
しかし、立山についてみると雲は多くなり、室堂に着くころには完全にガスの中であった。
晴れていればとても綺麗なら景色を見ながら、散策する感じなのだろうが、ガスで全然見えない中、五色ヶ原に向かう。
せめて雷鳥でもと思ったが、それすらもかなわず五色ヶ原山荘に到着。
風も強くテン泊するか迷っていたが、初日でいきなりテントを破壊されると困るので小屋で素泊まりとした。
小屋は人も少なく、一部屋三人で悠々と泊まることができた。
飯を作る前に荷物を片づけていると、館内放送で
「お風呂の用意ができました」
「!?」
まさかの山でのお風呂に驚きながら汗を流させていただきました。
夜はほぼ同じ時間帯に到着したM崎さん夫婦、Mさん、Sさんと炊事室で小一時間ほどの宴会。
M崎さん夫婦はフライパンを取り出し、おもむろに肉を焼きだす。あたりは一瞬で肉のいい香りが立ち込める。
初の小屋泊はまさかの入浴と焼肉で楽しい時間を過ごすことができた。
8月12日
この日は薬師岳越えということで距離も長いので、陽が昇りだすころ出発。
目的地も同じということで昨晩の宴会仲間とともに出発する。
歩きだして、ほどなく日の出を迎える。
五色ヶ原にさす太陽や朝焼けにみんなが目を奪われていた。
幕営地である薬師峠は薬師岳を越えたところにあり、途中スゴ乗越を越えていくきつい行程だった。
同じルートを縦走した人たちと後に話したところ、みんなこの日が一番きつかったと口を揃えて言っていた。
越中沢岳からはスゴの頭と、そこからがっつりと下がった後にある薬師峠が見え、その日の厳しさを物語っていた。
スゴ乗越の手前からは景色は見えるものの、雨が降り出し、スゴ乗越小屋で昼飯を食べながら雨宿りをする。
小降りになったところで出発、わりとすぐに雨はやんでくれた。
北薬師岳から薬師岳予想外に岩稜でミニキレット気分だった。
そして薬師岳についた15時過ぎには天気は好転し、雲も晴れて槍ヶ岳をみることもできた。
そこからは最後のきつい沢沿いの下りをこなして薬師峠へ。
テン場はたくさんの人がいたが、なんとか場所を確保し、前日と同じメンバーで少し乾杯して消灯することとなった。
8月13日
M崎さん夫婦と別れ、まずは黒部五郎岳を目指す。
天気も良く、この日は終始槍ヶ岳も見ることができた。
太郎平から五郎岳はなだらかで歩きやすい道が続いていた。
黒部五郎岳山頂や五郎のカールなど天気と景色を唯一楽しめた日であった。
しかし、この日から靴擦れとの戦いになった私には、その日の幕営予定の双六小屋はおろか、三俣山荘にすら行くことはできず、五郎小屋のテン場で幕営することとなった。
そして道中新たに知り合ったOさん、Eさんを含め宴会をすることになった。
この日はビールはおろかウィスキーも投入してのがっつり宴会となっていた。
8月14日
朝から雲が広がり天候はとても良くはなりそうもない中、出発した。
この日は終始、ガスがかかっており、時折雨がふったり、さらに暴風に見舞われたりと荒れた日になった。
三俣蓮華岳はガスのため何も見えず、早々に双六岳を目指すがここでもガスの中であった。
双六小屋の近くでは一時ガスが晴れそうな時もあったが、再び降りだした雨とガスにやられながらの西鎌尾根となり、千丈乗越では左右両側からの強風で進めないのではと思わされることさえあった。
最後はきつい上りを終えて槍ヶ岳山荘に辿りついた。
槍ヶ岳山荘に着いた時にはすでにテン場はいっぱいで泊まれず、小屋泊まりをすることになった。
自分たちが入った後も、続々と登山者は入ってきてタコ部屋状態の小屋泊まりであった。
そんな状態であったが、Oさん、Eさん、塩川君の4人で談話室で小宴会、今まで通ってきた行程をみんなで振り返り話は盛り上がっていた。
8月15日
暴風の音で目が覚め、外を確認するとガスも濃い。それでも結構な人が槍へのアタックの準備をしだす。
自分はまた天気のいい時にアタックすることにして諦めたが、塩川君はガスと暴風の中しっかり登頂して帰ってきていた。
槍沢からの下山は一時は晴れそうな時もあったものの、後半はひたすら雨であった。
涸沢組に合流しようと思っていたが、ずっと続く雨で服も靴の中もすべて浸水していたので、諦めて下山し、1日早いが電車で帰路につくこととなった。
初めて5日間70キロという長い縦走をしたが、今回は天候に恵まれず、期待していた景色が見れなかったり、靴擦れや体力不足などいろいろと大変な面もあった。
それでも楽しく縦走が続けられたのは塩川君や道中で出会った人たちとの交流があったからだと思う。
機会があればまた長い縦走もしたいと思う。
北アルプス縦走
目次