私はやっぱり頂上ですね@ヨセミテ/ハーフドーム/レギュラー

 

【2019年8月10日ー19日】アメリカ合衆国ヨセミテ国立公園
【メンバー】山形、内田、戸田(YCC)
【山域】ハーフドーム レギュラー ノースウェストフェイス RNWF
ご無沙汰しております。豊川山岳会に在籍しながら東京に駐在しております内田です。
元々田舎者なので電車通勤が辛いです。
一昨年敗退し、戦略を練り直しましてヨセミテのハーフドームに再チャレンジしましたのでその報告をさせていただきます。

前回を踏まえて、懸念される課題がいくつかありました。
①パートナー⇒直前で頼もしいパートナーが不参加
②装備⇒ホールバック重い
③ナイトメア⇒毎晩悪夢に魘されるあのピッチ

①パートナーについては直前まで悩まされましたが、犍陀多に舞い降りる蜘蛛の糸の如く
当会の山形君が参戦してくれました。
ビックウォール初めてとの事でしたがなんとかたぶらかせる事ができました。
これも日ごろの営業マンとしての胡散臭いノウハウの賜物です。
②装備については、前回の反省を活かし極力軽量化しました。
具体的には
ホールバック×⇒フォローのザック
マウンテンハウス/要お湯⇒尾西/お湯不要
甲装備×⇒乙装備
です。
③ナイトメアについては、こればかりはどうしようもなかったですが、
「日頃から想定できる課題や問題にアンテナを広げ試行錯誤する事」が重要でした。
それでは、今回の行程を紹介させていただきます。
※今回、無理行って同行をお願いした山形くんの心理状態も勝手な想像で一部記載しています。

8月10日  内田、戸田さん成田発、同じく山形くんセントレア発。
今回はみんなエバ航空、3人とも機内でフリーソロを見て、モチベーションを上げる。
8月10日(現地時間) ロサンゼルス着⇒ベーカーズフィールドモーテル
もう何回目になるのかな、アメリカ。という感じでした。まったく英語は上達してないのが悲しい。
今回は現地の通訳は山形君がいるので一安心。
※当の山形くん(心理予想)/こっちは寝不足と先週、内田にうつされた風邪でグロッキー。内田は人に移して治ってるし。
8月11日 モーテル⇒ヨセミテ着:取り付偵察(今回はスラブアプローチ)。
マウンテンショップでカムフックを買い足し、しれっとBPKに泊まろうとしたが、NG。
面倒なので、バレー外にでてキャンプ。思えば、ヨセミテでバレー以外で泊まったのは初めて。
※山形くん(心理予想)/まだ寝不足(時差ぼけ)がぬけない&初ヨセミテで醜悪なとこに泊まらされる。。。クレイジー。
8月12日 アプローチ&6P目迄+7P目/FIX
前回の反省を活かし、スラブアプローチ。意外と明瞭だが、急傾斜のため後続が遅れる。
個人的には早く登ってFIXしたかったため、先について取りつきで準備して、後続がついたらすぐに登れる用意。
でも登るスピード遅くてすいません。
1-2P内田、3-5P戸田、6-7P山形
※山形くん(心理予想)/朝2時に起こされて行動開始か。2日前から全然ねてない。。。しかもいきなり荷物を背負ったユマールを強要されるし。つ、つらいよー。
8月13日 7P目~17P目(ビックサンデーレッジ)
8-10P 山形、11P-12P 戸田?、13P-16P内田、17P戸田
個人的にはチムニーが楽しかった(キャメ4番しかもたなかったのでノープロでちょっと怖かったけど)
17P目でトラブル発生!山形くんが冷静に対応!さすがです。
※山形くん(心理予想)/肩にくいこむザック、指にくいこむユマール、足にくいこむ鐙、延々と続く広大な花崗岩、そしてそこに垂れる一本の糸(ロープ)。ユマールって漢字で苦痛って書くんですね。にしても、夜が寒い、だれだよシュラカバで十分っていったの。
8月14日 18P目~24P目(TOP)
18P山形、19P内田、20P戸田、21P山形、22P内田、23P戸田、24P山形
ジグザグは3人で分担。自分の担当ピッチはトポでC2がつけられていたけど、「簡単だ」だった。
その後、一番の見せ所のサンクスゴッドレッジは山形君にお任せ。
良い絵が撮れました。その後のチムニーは自分がリードしましたが、大型カムが無くワイドに慣れていないクライマーはここで敗退する人も?という感じのピッチでした。(グレード的には不動沢の5.8くらい)
その後のスラブの人工の後のフリーは自分では絶対処理できないピッチでした。名言:アムロいきまーす×⇒フリーでいきまーす。もここで生まれる。
そして念願のトップアウト。いやー感動しました。
※山形くん(心理予想)/朝一からナッツ連続の人工。。。んでもってサンクスゴッドレッジはいいけど、その後のチムニーノープロ。。。誰だ、キャメ4番までで十分だっていったの。しかも、無理やりおしつけられた最終ピッチはカムもナッツも決まらない、フリーのスラブ。。。そしてトップアウトした後の寒さ、、、。遠くに雪渓が残ってる。ああ、寒い、ひもじい。
8月15日下山~乾杯
ハーフドームの頂上でビバーク後、下山。帰りはスラブアプローチではなく、トレイルで下山しました。
観光客やすれ違う人が、「おめでとう」「クレイジー」「君はマウンテンウォーリアー」といってくれるのがちょっぴりうれしかったです。
ヘロヘロになりながら下山。シャワー。そして宴会。。。。まさか自分がビールを半分くらい飲んだだけで撃沈したくらい、憔悴してました。
※山形くん(心理予想)/やっと下山。。。下山したあと取りつきで急に水分摂取したら、手がむくみすぎて拳が握れない。これも今まで採ってなかった水分を急に採った影響かな。内田をぶん殴ろーと思ったのに、拳がにぎれない。内田の奴、命拾いしたな。
8月16日 レスト
朝からレスト。酒をあおる。至福の瞬間。だらだらしながら見たハーフドームは登まえよりなんだか小さくみえました。
8月17日 移動日
ロサンゼルスの空港まで移動。途中ハンバーガーショップやら、REIによって観光を楽しむ。
※山形くん(心理予想)/アメリカについて今回の遠征で初めての観光。ってもう今日の夜のフライトなんですけど。
8月18日(日本19日)帰国
ロサンゼルス⇒台北⇒成田/セントレア経由で帰国。

以上になります。
個人的には念願のハーフドームが登れて、大満足の海外遠征でした。
無理いって、つきあってくれた山形くん、2年越しにトライしてくれた戸田さん。
大変ありがとうございました。今後も性懲り無く付き合ってくれると嬉しいです!

うちだ

 核心のジグザグ 下山時のトレイル、すがすがしい。 いきまーす 超絶 サンクスゴッドレッジ

TOPアウトしたよーハーフドームとビール

この記事を書いた人

愛知県豊川市に拠点をおき、奥三河の山々をホームゲレンデに、四季のアルプスのピークハント、縦走、ロッククライミングから沢登りとオールラウンドな山登りをしています。
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