春の恒例山行「小川山クライミング」
2021/05/16
【分類・山域】クライミング 小川山 【記】中川
【日時】2021年4月24日(土)~4月25日(日)
【メンバー】白井、小野、S、中川
【天気】24晴、25曇
4/23(金)
豊川-美し森
4/24(土)~4/25(日)
廻り目平キャンプ場ベース・クライミング
【クライミング成果】
烏帽子岩左稜線(5.4~5.8):白井・小野、S・中川
笠間のピンキー(10c):S
ガマスラブ周辺のスラブ(5.8~5.10)くらいのルート:白井、中川
ごめんねエッちゃん(10b):白井、中川
ガマルートの1ピッチ目(5.8):白井、中川
クレイジージャム(10d):白井、小野、S
小川山レイバック(5.9+):小野、S、中川
【登攀装備】
烏帽子岩左稜線:カム#0.3~#4、シングルロープ60m
【序】
会で毎年恒例となっているGW前の小川山クライミングに参加してきました。
個人的には有名どころのショートルートとマルチを一本登れたらいいなと思っての参加でした。
【本文】
来週から始まるGWはキャンプ場がクローズとなるようなので激混みになるのではないかと心配していましたが、以外にも閑散としていました。
クライミングをするには最高の状況なので充実の二日間にすべく岩場へ向かいました。
初日は烏帽子岩左稜線。トポでは18ピッチの長いマルチルートです。最後のチムニーというかワイドクラックが核心のようです。
ザイルオーダーは白井・小野組、S・中川組となりました。
Sさんとは初めて一緒に登るのでお互い様子を見ながらといった感じで登り始めました。
Sさんはきっと心配していただろうなぁ。このおっさんに命預けて大丈夫か?と。
↓烏帽子岩左稜線 取付き4月なので寒さが心配されましたが、ほどよく暖かく(陽が当たらない場所で風に吹かれると寒い)、カラッと乾燥しており快適なコンディションでした。
稜線に出るまではウォーミングアップという感じで順調に高度を上げていく。ところどころ歩きのピッチもあり景色を楽しみながらのクライミング。
中盤にはハンドサイズクラックのピッチがあり、下が切れ落ちていて高度感が堪らない。
その後は両側が切れ落ちているリッジがあったり、懸垂下降があったりバリエーションに富んだ楽しいルートである。
↓最終ピッチのワイドクラック
そして最後のチムニーというかワイドクラックの取付きに辿り着くと先行の白井・小野組は登り終わるところだった。
↓水を得た魚のようにワイドを登る小野隊長↓華麗にワイドを登るSさん
↓ワイドに挟まり藻掻く中川
最後のピッチは予定通りSさんにリードをして頂き、私はフォローでついて行く。
序盤はそこそこ登れたのだが中盤でテンション掛かり一向に上がれない。
上からSさん達が応援してくれる。アドバイスとしてはチキンウイングを極めて、腰をあげて、足か腰を極めて、チキンウイング・・・の繰り返し。ということらしい。
なるほどなるほど、まずはチキンウイングっと。肘が下がっているらしく極まらず、ズルズルと下がる。何度やっても一向に上がる気配が無い。
もがけばもがくほど体力を奪われていく。まずい、まずいぞ。
(略)
ハーフマラソンくらいの体力を使ったくらいでようやくトップアウト出来た。みなさんお待たせしました。すみませんでした。
Sさん、パートナーありがとうございました。
テント場までの下山路で小野さんからワイドクラックの登り方のコツを教えて頂いた。
なるほどなるほど。あとはおっさんの体がその通りに動けばヨイだけだ(笑)がんばれオレ。
最後のワイドは泣けてきたが、全体的には長く、景色も良く、バリエーションに富んだ素晴らしいルートだと思いました。
終了点も整備されておりオススメです。(最後のワイドは登らずにエスケープするルートもあります)
ほどよい時間となったのでテント場に戻って夕飯です。
今夜のメインは小野シェフの作るボルシチ、俗に言う「オノシチ」という有名料理です。
以前作った時とはボルシチの素が違うらしく味が決まらなかったみたいですが、ウインナーを入れたら美味しい「オノシチ」に仕上がりました。
寒い夜にはピッタリの温かい「オノシチ」は冷えた体に染みこみました。ごちそうさまでした。
↓小野隊長の作るボルシチ。通称「オノシチ」。
小川山といえば焚き火。現地で合流した杉原さん達が準備してくれていた焚き火の窯に白井さんが火を入れて綺麗な炎を作っていく。
寒い夜に焚き火の熱が心地良い。最高だ。
オノシチで満腹になり、焚き火で気持ちよくなって眠りにつきました。
二日目の午前は二手に分かれてショートルート。午後からはクレイジージャムと小川山レイバックのある親指岩で合流することとなった。
小野・S組は笠間のピンキーへ、白井・中川組はガマスラブエリアへと向かった。
↓ガマスラブエリア
Sさんは笠間のピンキーをMOS。さすがです。
私は白井さんとガマスラブ周辺で何本か登りました。私の持っているトポには記載のないルート(5.8くらい?)をリードで登りました。
その隣の5.10aくらいのルートを白井さんがOSし、続く私もリードで取付いたものの核心でテンション。残念でした。
その後は少し上に移動して「ごめんねエッちゃん10b」へ。白井さん曰くお買い得の10bということでOSトライ。
結果的には一ピン目にかける前にフォール(笑)。2ピン目あたりでももたつきテンション。そのあとはノーテンでトップアウトしましたが、せっかくのお買い得10bが・・・残念でした。
もちろん白井さんはサラっと登ってしまいました。
親指岩へ行く前にもう一本やる時間がありそうなので、マルチのガマルートの1ピッチ目をやることに。
カムを差しながらレイバックで登り始めるも2本目のカムを差した後にフォール。一度落ちると腰が引けて連続フォール(笑)。
グダグダになりつつ1ピッチ目の終了点へ。
せっかくなのでレイバックの練習したらと白井さんに時間を頂けたのでトップロープでカムを差しつつ疑似リードで練習。トップロープではフォールせずに登ることができました。
リードで落ち着いて登れるメンタルを鍛えねば。
ちょうど良い時間となったので親指岩へ移動。
私自身小川山は4回目ですが親指岩は初めてでした。
クレイジージャム10dは長く美しいクラックラインです。その裏の小川山レイバック5.9+も美しいクラックラインです。
クレジャムには杉原さんと渡辺さんのパーティーが。その裏の小川山レイバックでは小野さん、Sさん、平野さんが登っていた。
↓美しいクラックラインのクレージージャム
私にはクレジャムはとてもじゃないが登れそうにない。小川山レイバックに移動し小野さん達が登るのを見ていた。ただクラックを無視してステミング祭りをしていた(笑)
そうこうしていたら上の方から白井さんの声がした。クレイジージャムを登ったようだ。
↓小川山レイバックをステミングで登る小野隊長
小川山レイバックのステミング祭りが終わり、私はトップロープで取りつかせてもらった。幸運にもクラックを使った登り方を見ることなく取り付けたので実力が試される。といってもトップロープだが。
「出だしはシンハンドでその後は快適なハンドサイズ、棚で休憩してその後もハンドサイズ。体の右側は壁に擦り付けるのでガチャ類は左側に移した方がイイよ」とSさんにアドバイスをもらってから離陸。
私の経験したクラックルートの中では間違いなく一番長かった。Sさんにアドバイス付でビレイをしてもらった。
棚まで順調にいけた。と思ったら棚に手が掛かったところで両足が切れて危うくフォールか?と思ったら、ハンドジャムが効いていたので何とか落ちずに済んだ。
後半もハンドジャムとフットジャムをコツコツと極めて無事トップアウトSさんビレイとアドバイスありがとうございました。
次に来たときはリードで登りたいと思いました。
ほどよい時間となったので小川山を後にしてカラファテナナーズ店に立ち寄って帰路に就きました。
個人的にはマルチも登れ、有名な小川山レイバックもトップロープでしたがノーテンで登れたのでとても満足のいく二日間でした。
次はセレクションを登りたいなあと。どなたかいかがですか?
追記: 白井
小川山へクライミングに訪れたのは1年以上振りとなった。
GW直前は寒さもなんとかしのげるほどで、日中は日差しがあればそこそこ暖かく、乾燥していて快適なクライミングができます。
今年は3月の暖かさもあってか例年よりだいぶ早くキャンプ場はオープンしてました。
そして、3年前に塩川君と登った烏帽子岩左稜線に再び登りました。改めて変化に富んたラインと稜線を行くことで展望も最高で三ツ星ルートであると再認しました。
2日目に登った「クレイジージャム」7~8年ぶりに触った様な気がします。
コロナ渦のせいもあって体重も増えてトップロープであっても核心である最初のシンハンドには苦労させられました。
しかし、これほどの綺麗なクラックのラインはなかなかありませんね日本には。
いつかまたリードできると言い思いました。
改めて小川山の良さを再認識した二日間でした。
今年はまた訪れてクライミングを楽しめたらいいです。
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