豊川山岳会

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屋久島 宮之浦川遡行

   

【屋久島 宮之浦川】21.4.29(山形)
【2021年4月29日~5月2日】
【メンバー】山形、木村、鈴木(豊橋山岳会)

今年のゴールデンウィークは屋久島に行ってきました。その記録を書きます。

メンバーはいわゆる沢をやる時のいつメンです。
東三河が誇る宴会酒豪大魔王;木村さんとヘビーフェイス猪突猛進;大知、魔王には及ばないが酒好き;山形の3名です。

屋久島案は以前から私が提案していたが大知の仕事の休みが分かるのが25日のため、行くことが確定したのがギリギリのタイミングでした。メンバーとタイミングが合えば勢いに任せて行くべきと大慌てで用意をしました。時勢的な事もあり航空券は直前でも確保することが出来ました。
私は5年ぶり2度目の屋久島でセントレアから鹿児島空港までは飛行機、そこからフェリーで29日に屋久島入りしました。
素泊まり民宿も行き当たりばったりで下船後に電話しまくり確保しました。
宿を確保した後はガス缶や行動食を買い出ししました。ちなみに飛行機、フェリー含め飲みっぱなしです。

フェリーでもひたすら飲む

当初は最初に本富岳の屋久島フリーウェイを考えていたが天候の兼ね合いもあり話し合いのすえ、30日から入渓することにしました。ところがどっこい、早朝発のタクシーの予約が取れません。ならばと到着初日の29日から入山することにする。せっかく暖かい布団で寝れると思ったのに…。景気づけに行く予定だった居酒屋、若大将にも行けず。
タクシーに乗車して宮之浦林道入り口近くに降ろしてもらう。酒も入ったままなのでこの日はヘッデンを付けて潜水橋まで。クソ長い林道歩きで疲れながら23時頃に入渓点の潜水橋に到着する。テントを立ててウィスキーを少しだけ飲みすぐに就寝した。

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翌30日は6時過ぎより入渓した。
この日は天気が良いので出来る限り長く行動したい。
花崗岩のためラバーシューズが良く効く。

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屋久島の沢は相変わらず水の透明度が素晴らしく、そして美味い。しかし今年のゴールデンウィークは寒い。入渓してしばらくは巨岩帯のアップダウンで体が暖まった。ナベカケ谷の出合いを過ぎて8:30に突如としてズドーンと現れたのがマンベー渕。素晴らしい景観である。

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程なくして第一巨岩を迎える。第三巨石は左を人工を使い突破する。残置ハーケンのみでは心許ないのでカムを使った。

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第三巨石を越えると左から白糸の滝が流れる。宮之浦川は全体を通して色々なタイプの滝を見ることが出来る。

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F13はトポ通りに左岸巻きでスムーズに進み11時頃にハイライトのボス、竜王滝と対面する。こんな滝はなかなか見ることが出来ない。素晴らしい、美しい、カッコいい。一本とりながら記念撮影タイムとする。

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問題はここからでした。必死だったので残念ながら登攀中の写真はありません…。
最近の記録では竜王の滝は右岸チムニー巻きがポピュラーなので我々も右岸巻きとする。取り付きのルンゼは間違い無さそう。
前方にCSが見え、そのままどりゃ〜とロープを出して突っ込んでしまいました。

ここを真っ直ぐに突っ込むと間違い

まずは大知リードで1ピッチ目だが明らかに悪そう。試行錯誤しながらロープを伸ばしていた。懸垂用スリングの残置もあり、このルートではないかもと思い始めるが中間支点を回収するために山形がフォローで登る。
この先さらにロープを伸ばすか懸垂するか迷ったがとりあえず上部を見てみることとした。2ピッチ目は山形のリード、上部に出るとルンゼが広がっており何とか行けそうな感じに見えた。いったん懸垂して降りて下で待機していた木村さんとあーだこーだと議論、結果先に進むこととした。文章にすると短くなってしまうが先のルートの状況やどのケースで撤退判断するか実に濃い協議をした。ルンゼから右側の尾根に乗り、クソ悪い草付きでロープを出しながら高度を稼ぐ。まだまだ竜王滝の最上段の高さには届かないうちに岩壁にぶち当たってしまった。ここでジ・エンド。ここも無理矢理突っ込んでも良かったがリスキーだったため撤退判断とした。5時間ぐらい格闘したが残念ながら今日は竜王滝手前まで。竜王滝手前に幕営適地を見つけていたのでそこまで戻ることとする。懸垂で降りながら改めて取り付きを確認したがこれは事前情報がないと明らかに見過ごす。日程に余裕をもたせていたこともありさらに突っ込まずに撤退判断で正解だったと思う。
おかげで竜王滝を見ながら酒が飲める素晴らしいロケーションで幕営することが出来た。

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気を取り直し翌日の5/1は竜王の滝の大巻きから仕切り直し。昨日、最後に場所を確認していたところからスタート。1,2ピッチともに山形がリード、あぁ体感グレード的にも絶対こっちだわーって感じでした。

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3ピッチ目は大知のリード、抜け口は人がやっと1人通れるような穴なので荷揚げしながら高度を稼いだ。ロープを外して尾根に出てみるとまぁ歩きやすい。昨日とは全然違う。この巻きを通じて改めてルーファイの難しさを再認識させられました。良い勉強になりました。

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結果、3時間程度で巻くことが出来て懸垂なしで沢床に復帰することが出来ました。

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程なくして漏斗の滝へ。これまた抜群に美しい。
この滝も登れないので支流より巻く。こちらの巻きは簡単です。

漏斗の滝

今日は午後から天気が崩れる予報、本来なら昨日のうちに上部ゴルジュ手前までは行っておきたかったが仕方ない。予報通りに雨に降られながら進む。寒気も降りてきているため寒かった。

雨に降られながらの遡行

そして最後の核心の上部ゴルジュへの高巻きに入った。雨も上がり良い感じである。巻きを終え、沢床に復帰してから幕営する予定だったがこの寒さで沢に戻るのは嫌だということと沢に戻ると乾いた薪が無さそう、巻きの道中で幕営適地を見つけた事もあり少し早いが幕営とする。

無事に火をつけることが出来た

翌朝5/2の気温は平年より5℃は低下していたはずでかなり寒い。ここで泊まる判断は正しかったと思う。泣きながら濡れた沢装備に着替え、遡行を再開する。上部ゴルジュの巻きも懸垂なしに上手く処理することが出来た。降りた先は美しい源頭の雰囲気が漂っている。

源頭部

最後は猛烈な藪漕ぎとなるが無事に安全地帯へと抜けることが出来た。カラッと快晴ではなかったのが悔やまれるがこればかりはお天道様次第なので仕方ない。三人で喜びを分かち合い沢装備を解除する。

イラっとくる藪漕ぎ

最後に未踏であった宮之浦岳のピークを踏み爆速で下山した。

百名山ゲット

力量の揃ったパーティーだったからこそあーだこーだ言いながら遡行できた。宮之浦川は百名谷の一つでもあり場面場面での的確な判断を要求される等、スケールの大きさ含めて一級の沢であった。屋久島は飯美味い、人が優しい、自然が豊か等良いところを挙げればキリがない。今度は岩登りメインで再訪したい。非常に充実したゴールデンウィークにすることが出来た。

飛魚の唐揚げが絶品

この記事を書いた人

yamagata
こいつノリで生きてるだろと思われがちな関西人ですが山に対しては真剣です。厳しいルートを登った後に絶景を見ながらテント泊にて赤ワインを嗜む、そんな登山が大好きです。

 - 沢登

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