5月12日 快晴
場所:昭和の森
メンバー:河合、白木
愛知県山岳連盟の読図講習会に参加しました。河合さんは講師としての参加です。まず始めに歩側をはかります。100mが何歩かをはかり、それを参考に25m、50m、などを算出します。そして、次はさっそく森の中に入り実際に設置されているポストを探します。コンパスの使い方を何も分かっていない自分にとって最初のポスト1、2、3はとても見つけられず・・・蒲郡山の会の岩瀬さんや名古屋山岳会の吉村さんにご教授頂きながら、なんとか辿ることができました。そこから先も18まであるポストを地図や印と磁北線のみの地図を便りに探していき、お昼となりました。
DSC00712.jpg
5000分の1の地図
DSC00711.jpg
印と磁北線のみの地図
DSC00708.jpg
昼食
午後からは精神的にプレッシャーのある状況下での研修と言うことで一人ずつ違ったポストに向かう練習をしました。16人と少人数な分、密度の高い研修でした。自分はコンパスの使い方、読図のコツなどまだまだ未熟ですが、コンパスと地図を持って山を歩くことが面白いと感じさせてくれた研修でした。たくさんのアドバイスをしてくれた河合さん、ありがとうございます。
DSC00709.jpg
追記
5月12日
 愛知岳連の読図講習会を昭和の森で行った。講師をするのは2回目で、今年は人数も私を含め15名と私が直接話をすることができる丁度よい人数であった。
 昨年と講習内容は、同じだが、開催場所が違うので、昨年よりも難しい内容となった。
 有志は朝7時に集合し、ポスト設定を行っていただいたが、昨日の雨と朝露で靴とズボンがぐちゃぐちゃに濡れた。ポスト設定をしているとポスト位置が難しいので、大丈夫かと思ったが、他の方のポスト設置も間違えず設置されていたのでホッとする。その後、集合時間までに地図の縮尺が違うのではと質問を受け、実測してみると違っていることに気づく。ありがたい質問であった。
 今回の参加の方は、殆どの方が昨年参加されていないため新鮮な内容となった。
 まず、100mの歩測を行い、コンパス123(ワン・ツー・スリー)の使い方に移る。
最初は、コンパスの使い方に時間がかかっていたが、皆さんのみこみが早く、精度よくポストまで進んでいる。当然、最初の練習場所は、視界もよく直進しやすい場所を選んでいる。次にコンパスを使い、道の分岐まで移動し、ここから山の中に入り、本格的な内容へ進んでいく。
 地図とコンパスの両方を使い、今回のテーマの「ルートプランニング」を行う。午前中は全員が一緒に移動することにより、講習を受ける方の不安は少なく、道に迷っても修正が早くできる。
 ポストとポストの間隔は比較的短くし、コンパスの方向が少しぶれてもポストの近くまで行けるように考えて配置している。途中で、ポスト間隔が短いところでは、地図が描いていない、○のポスト位置だけの用紙を使い、コンパスだけを利用した(地図の情報を頭に入れない。)の直進を学ぶ。この練習は、コンパスだけしか信用できるものが無いので、コンパス技術の向上に役立つ。
 途中で、道に出て休憩を取るが、地図読みは頭を使うので、休憩を取らないと気が散漫になるので休憩も重要だ。この休憩以外は、殆ど道の無い山の中をコンパス頼りに進んでいる内容になっているので、講習を受ける方も大変だと思う。
昼からは、個人で4~5個のポストを回る。バラバラになるように、その場でランダムにポストを回る順番を私が決めていく。個人で山の中を歩くのは、心理的に不安もあるので、午前中の技術力が身についているか本人が一番気付いたと思う。
 ここで気付いたことだが、この応用編で道を間違えた方は、地図の情報をいろいろ読み、頭に入れたが為に、「この辺にポストがあるはずだ。」とか、「もっと沢にあるはずだ」とか仮想ポスト位置をイメージしてしまったようだ。もし、午前中の練習のように「地図が描いていない、○のポスト位置だけの用紙」を使ったならば、逆にコンパスを信じてポスト位置の近くまで行けただろう。ここが、道間違いの妙であり、道間違いの心理的要因だと考えている。
道間違いによる遭難の多くは、「地図を見ない」「コンパスを使わない」の2つである。せっかく多くの情報(地図)があり、技術(コンパスワーク)がありながら、単純に使わない事が最大の原因なのだ。
では、どうするか。講習会では、いつもこの遭難の要因を考えている。地図に興味の無い方をいかに山行で地図を見る習慣をつけるか・・・。コンパスを使わない方を、道の分岐になったら必ずコンパスを使うようにするか・・・。遭難要因の答えは簡単だが遭難防止の実行は難しい。
 今まで経験したことのない講習内容を体験してもらいたい。地図を見てもらいたい。少しでも地図に興味を持ってもらいたい。コンパスを使ってもらいたい。
 今回の講習内容は、迷った時に信じることができる技術(コンパスワーク)を徹底的に身につけてもらい、いざという時に自信を持って対応できるようになればありがたい。
-記・河合-

この記事を書いた人

愛知県豊川市に拠点をおき、奥三河の山々をホームゲレンデに、四季のアルプスのピークハント、縦走、ロッククライミングから沢登りとオールラウンドな山登りをしています。
インスタ、フェースブック フォローしてください!

目次