梅雨入り前の小川山

【山行の場所】小川山
【2015年 6月 6~7日】
【メンバー】L.白井(記録)、山形、白木(ゆ)、後藤、森、他1名

以前より計画していた小川山でのクライミングを梅雨入り前にギリギリ楽しむことが出来た。
自分自身は1年ぶりの小川山であった。

5日の金曜日の晩より雨が降り土曜日の朝まで降るということで、早朝4時半に白井家に集合して出発した。
10時前に廻り目平キャンプ場に到着。
昨晩が雨だったせいか、こんなに人の少ない廻り目平キャンプ場は久しぶりであった。どこでも好きなサイトにテントを張れる。
適当に樹林内にダンロップのV6とV3のテントを張って、早速父岩へ向かった。
雨が上がったばかりであるが高い位置にある父岩なら風当たりもいいはずなので乾いているだろうと思い決めた。
あとは何と言っても「小川山物語」5,9の三ツ星ルートがあるので皆に登ってもらおうという思いもあった。
「オンサイトしたい人?」と聞くとカヨちゃんがするというので送り出す。

「小川山物語」にオンサイトトライのカヨちゃん

隣で「小川山ストリート」を狙う山形くん

このルートはムーブ自体は難しくないのだけれども25M以上もあり、とにかくルートが長く集中力のいるルートだ。
ましてや初心者のカヨちゃんがはたしてオンサイト出来るかどうかは半々だろうと予想した。
しかしお見事カヨちゃんオンサイトに成功!
きっと記憶に残るクライミングとなるでしょう。でもきっと登っているときは夢中であまり覚えてないかな…
隣の「小川山ストリート」5.9に同じく山形くんもオンサイトを狙って取り付くが惜しくもゴール前でフォール。
ちょっと足を捻ったようだがその痛みよりもオンサイト出来なくて悔しそうだ。
この二人は良いライバルとなりその後左端にある「モラリスト」10.aをオンサイトする。
次はどちらが先に10.bをオンサイトできるか楽しみである。

「タジヤンⅡ」10.aはみんな下部スラブの核心で撃墜される。上部はフレークを辿る快適なクライミングが楽しめる。
「弱点主義」10.dはUI君がトライして自分がピンクポイント。核心は水壁を抜けた後でした。久しぶりの自身10.dをピンクポイント。
得意な花崗岩でもあるが登り込んでない割にはムーブを見つけられて満足でした。

「タジヤンⅡ」をトライするゆかりちゃん

夕方からはテントサイトに戻り遅れてきた森君も合流して夕食?宴会?
廻り目平キャンプ場の標高が1300m以上もあるので夜になる寒くなる。
森君の挽いてくれた温かいコーヒーが美味しかった。
焼肉用のタレを忘れてごめんねみんな。塩コショウがあって助かった…
しかし、お酒の弱いゆかりちゃんが飲みだして早々撃沈。ろくに夕飯も食べずにテントに収容。
ほんと漫画みたいでしたね。
夜中に夜鷹、ジュウイチ、トラツクミの鳴き声を聞く。

翌日の日曜日は2パーティーに別れる。
山形、UI組は屋根岩Ⅱ峰の「セレクション」へ。白井、後藤、ゆかり、森組は左岸スラブの「春のもどり雪」と各パーティーはマルチピッチへ挑戦。

このルートはグレードが低く初心者のマルチを楽しみなが登るルートとして人気だ。
自分も始めたばかりの頃は先輩に連れられ登った昔が懐かしい。
白井パーティーは最初取り付きを間違え「ビスタの夏休み」5.9に取り付く。
このルート名のビスタは自分の師匠が飼っていた犬の名前がビスタで、それに因んで開拓した小暮さんが付けたルート名である。
ビスタも小暮さんも、もういない。きっと天国で楽しんでいるかな^^

「ビスタの夏休み」の登り始め部分の森君

仕切りなおして「春のもどり雪」を登る。全4ピッチで5.7であるが、簡単すぎてランニングのハンガーボルトは最初の1Pにあるだけで、それ以降は残置支点はほとんどありませんでした。

1Pを登る山岳ゲリラ

「春のもどり雪」頂上の下降点で

ナチュプロを持っていれば途中で支点とれます。
白井ーゆかり、後藤ー森のパーティーで登る。3ピッチ目をゆかりちゃんにリードを任せる。マルチの初リードで本日は相当緊張したみたいだが、色々経験出来てよかったと思う。
もう一方はすべてカヨちゃんがリードする。カヨちゃんはこのぐらいのグレードなら無難にリードしてくる。
無事に全員登り切る。やはりマルチはどんどん高度が上がっていって楽しい。自分はバカなので高くなれば高いほど眺めが良くなり楽しくなる。
下りは懸垂下降の練習しなが2回ほどで「ロリータJUNKO」5,12aの取り付きへ降り立つ。
ハングの12aは頑張れば登れる気がするが、スラブの12aは頑張っても登れるきが全くしない。
その後は「トムといっしょ」10.a(「関東の岩場」ではルート名が「カンテ」となったいた)で遊ぶ。
このルートはグレーディングもルートのムーブもお絶妙で面白い。スラブではなくカンテ沿いのフェイスのるーとである。
これはカヨちゃんは惜しくもオンサイトを逃す。

「トムと一緒」を登るゆかりちゃん。これがムーブだ!

ここでは森君とゆかりちゃんのバトルが面白かった。森君が登れなかったところをゆかりちゃんが超えた時の発言。「これがムーブだ!(`Д´)エヘン」を頂きました。これ流行るかも?
今回ゆかりちゃんの迷言にロープダウンした時に落下したロープにゆかりちゃんが打たれた時の発言。「慣れてますから(^_^;)」。そうか~慣れているのか~。
あとは、カヨちゃんの「スラブ、滅べばいいのに(`Д´)」。カヨちゃんスラブクライマーに怒らるるよ。

この後は「セレクション」PTの記録を山形くんに書いてもらいました。

小川山セレクション(6P)

前日の焼肉パーティーの席で宇井君とセレクションに行こうという話になった。星が付いてるし6Pもあるし申し分なしのルートだ。
いざ!行かん!と意気込んだが屋根岩2峰の場所が分からず取り付きまで行くのに思わぬタイムロスをしてしまい先行パーティーの順番を待つことになった。
その間にクラックに備えてテーピング。
1、2ピッチ
1ピッチ目は短いクラックだが慣れていない事もあり、息が上がった…。更に後続がつっかえていることもあり休憩なしで息が上がったまま山形がそのままスラブをリード。
これがいけなかった。焦りもあり、情けなくフォールし手の皮がペロっと剥けてスラブ壁に皮を残置してしまった…。やっちまった。後続に先行してもらい気を取り直して再トライで宇井君を引き揚げた。
3、4ピッチ

3ピッチ目はチムニーだったが三つ峠で経験していた事もあり、難なく抜けた。

4ピッチ目はクラック後のスラブがいやらしかったが楽しむ気持ちを忘れずに抜ける事が出来た。渋滞気味だったのでこまめにピッチを切って進んだ。
待ちの間に山形はカムの使い方などを教わった。
5、6ピッチ
ナチュラルプロテクションを使うルートは基本的に宇井君にリードを任せました。

個人的に一番面白かったのは5ピッチ目の高所トラバース。高度感抜群で脳汁プシャー!!だ。アンダーが良く効いたのでビクビクしながらも無事に最後のクラックの取り付きまで行けた。
最後のクラックで力を全て使い切り見事セレクションを踏破!!ひゃっふー!!

アンダートラバースのUI君

いつもパラダイスな山形くん

 

外岩が楽し過ぎて中毒気味です。
小川山は初めてですがキャンプも出来てクライミングも出来て、ここは天国かと勘違いしてしまいます。
これからも一つ一つ地道に経験を積んでいきたいです!!
山形
今回一緒に行ったメンバーのほとんどが初めての小川山と言うことなので、これで小川山の素晴らしさを感じてもらえたと思う。
フリークライミングは本チャンと違って目の前のクライミングだけに没頭できることがいいです。しかもオンサイトを狙うトライとなれば集中力が半端ないですね。
各自クライミングを楽しみながら今後に繋げる何かを感じ、経験したと思います。
まだまだ小川山には登り尽くせないほどルートが点在してます、こんな小川山に感謝しつつまた訪れたいなと思い小川山をあとにしました。
白井

この記事を書いた人

クライミング全般大好きです。
仲間と楽しいクライミングを重ねて行きたいです。
一応現在チーフリーダーをやらせてもらっています。
愛犬、愛妻、愛娘と新城市で暮らしてますが、私が愛されているかは、解りません...

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