中千丈沢のアイスクライミング

【中千丈沢のアイスクライミング】22.12.29(白井良岳)
【2022年12月29日~30日】
【メンバー】L.白井、中田

会へ入会したばかりの新人の中田君を誘って年末に上高地周辺の中千丈沢の氷瀑群へアイスクライミングへ行ってきました。
中田君はアイスクライミングは初めてであったが、やる気満々で、すでにアイスクライミングのバイルもアイゼンもすでに揃えていた。
中千丈沢の氷瀑をネットで記録を見てみるとすべて3月に入ってからの記録ばかりでした。
やはりアプローチが積雪でたいへんなんだろうなぁと予想はしていましたが、行ってみないと解らないと思い行ってみる事とする。

29日 
本日は上高地の小梨平までに行けばいいので新城市を7時頃出発。
いつもの足湯のある沢渡駐車場へ車を停めタクシーで釜トンネルまで行く。
時折小雪が舞い強い風が吹き、雪山らしい天候。
タクシーを待たせ沢渡の駐車場でパッキングするが、ちょっと慌てていた為ワカンを自家用車に忘れて来てしまった。
釜トンネルの詰め所で山岳警備隊の人に入山状況を聞く。どうやら自分達が31日に登る予定の霞沢岳西尾根は27日に単独で入山した人以外にまだ誰も登られていないようだ。
釜トンネルをトコトコと快適に歩く。トンネルの中は風雪に煩わされないから快適だ。トンネルの中にテントを張りたい。
トンネルを抜けると雪山の上高地。大正池ホテルを過ぎると間もなくお目当ての中千丈沢の出合に着く。時間もあるので明日の為にトレースをつけておくとする。
予想どうり誰も入っていないらしくトレースは皆無。
左岸より堰堤を越えながら沢沿いの進む。ワカンをちゃんと忘れずに持ってきた中田君にラッセルしてもらって進むが、ツボ足の自分は膝近くまで潜ってしまう。
先頭の中田君に置いてかれないように頑張って歩く。空身なのが救いだ。
大岩手前まで行くが、15時ぐらいになってしまったので本日はここまでとして戻る。
また思いザックを背負い小梨平まで目指すが遠く感じた。
釜トンネルの抜け口 天気が悪い

30日
本日は中千丈沢の氷瀑を目指し、昨日つけておいたトレースを辿り沢を詰めてゆく。
大岩の難所に小さく氷瀑がかかっていたので登れると思い取り付く。
しかし、登って雪を落とすと最後の上部で氷が無くなっており、抜け口も下から見ると岩が露出している。
ココを登る事を諦め、ついでにここでアイスクライミングが初めての中田君に練習してもらう。
沢どうしに行くのを諦めて右岸を巻く。しかしこの巻も傾斜が強く思うように進まない。
そうにか中田君の頑張りで巻をお経て沢に戻る。そんなこんなで進むと左岸に「ミルキーウェイ」らしき氷瀑を発見。シャンデリア状で上部が黒くまだ登れそうもない。
さらに進むと「Z」の滝がいい具合に氷結しているが見えた。この時点で12時だってので「Z」を登る事にする。
自分がリードで登る。誰も登られていないⅤ級の氷瀑はなかなか手強い。アックステンションを掛けながらなんとか登りきる。
その時に不慣れな左手でスクリューを決めようしていたら落としてしまった。このスクリューは残念ながら発見できず、「z」の滝に上納することになった。涙
上部の滝は大きな氷柱が2本が重なった感じで細く難しそうなので割愛する。
下部の滝でトップロープを掛け中田君にも登って貰う。さすがに初めてのアイスクライミングでⅤ級を厳しく苦労している。まあそりゃそうだよねーと思う。
15時前に撤収してテント場へ帰る。
とりあえずラッセルだけの偵察に終わらず登れたので良しとする。もう少し行けば「一角獣」とか見えそうだったが、もうラッセルにうんざりだったので足が向きませんでした。
上高地は携帯電話の電波がバッチリ入るのでテントの中でも音楽やラヂコのアプリでラヂオが聴こえて嬉しい。
ラッセルご苦労中田君


大岩の関所を越えようとトライ


「Z」の滝を登る

上部の様子

氷柱を使って支点を作成

頑張って登る中田君

31日
ラッセルはもう嫌だったので(じゃあ雪山なんか来るなよ!って言われそう)霞沢岳西尾根は諦めて下山する。
しかし、雪山あるあるで本日はばっちり晴れている。大正池では穂高連峰や焼岳のモルゲンロートを拝む。
ゴメンナサイこんな軟弱なおじさんでゴメンナサイ。と心の中で誰かに謝りながら下山。
勿体ないのでダメもとで乗鞍の善五郎の滝でアイスクライミング出来るかなと思って寄ってみる。
まったく氷結状態は進んでないが右端のルートが登れそう。
滝下まで行くと登られた後もあり、しかもぅライマーは皆無だったので、ここで思う存分貸し切りで登り満足できました。

焼岳が綺麗

穂高連峰も美しい

大正池ホテル前で
氷結が甘かった善五郎の滝

右隅を登る白井

スクリューを打つ練習の中田君

今回の山行は中田君のラッセルの頑張りが無かったらたどり着けなかったと思う。若いっていいなぁと実感。
結果「Z」の滝も「善五郎の滝」も貸し切りで登れたし、アイスクライミング初心者の中田君はいい経験になったと思う。今シーズンはまだ始まったばかりなので次の山行につなげて行けたらと思います。

 

この記事を書いた人

クライミング全般大好きです。
仲間と楽しいクライミングを重ねて行きたいです。
一応現在チーフリーダーをやらせてもらっています。
愛犬、愛妻、愛娘と新城市で暮らしてますが、私が愛されているかは、解りません...

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