2015年4月31日~5月3日
【メンバー】L.白井 良岳(記録)、山形 岳
昨年の春山は地震のため穂高ロープウェイが止まってしまい、この計画を断念したが、今年は新たなメンバーと挑むことが出来ました。
当初は上田さんと小野くんを含め4人で登る予定であったが、二人共にやむなき理由で今回は参加できなくなり、最終的に山形くんと二人となった。
山形くんは昨年の秋に入会したばかりであるが、この山行に向けてアイゼントレーニングなど積極的に取りくんできました。
そして常に前向きで色んな意味でリアクションが面白い関西人である。
そんな彼と是非ともこの山行を成し遂げようと思いを胸に31日の夜一路新穂高温泉に向かった。
あいにく天気は我らに味方し晴天が続く予報だ。
ついに新ユニット「チームダブルgaku(岳)」初の山行であった。
5月1日
昨晩は栃尾温泉近くにある道の駅にいつもながら勝手にテント張って寝る。
朝目覚めると快晴で清々しい朝である。
遠くに西穂高岳が見え気持ちが昂ってくる。
いつもの無料駐車場に車を止め荷造り開始。
ここで重大な忘れ物に気づく。
当初は小野くんを含め3人で自分の車で行く予定であったのであるが、集合場所で小野くんが参加できなくなったのを聞いてので急遽車を山形くんのCR-Vに変更した。
自分はいつもバイルやアックスをトランク下に閉まっていて、そこから取り出して載せ替えるのを忘れてしまったのである。
しかし、山形くんのピッケルを1本借りることにし、なんとかなるであろうと前向きに考えて予定どうりに出発。
新穂高ロープウェイ乗り場に50分も早く着いてしまう。
8時半にロープウェイの始発が出発し、9時には終着の西穂高口に到着した。
遠くに加賀白山が望めた
西穂高山荘前にて奥に焼岳と乗鞍岳
10時10分に西穂高山荘に到着。
西穂高岳を見ると事前情報どうりに稜線の雪は溶けて夏道が見えている。
なんか夏山って感じ?
大正池が見えた
自分は西穂高方面へ登るのは初めてであり見える景色が新鮮である。
西に笠ヶ岳や抜戸岳が見え、上高地を挟み霞沢岳が見える。
全然逃げないイワヒバリ
登る途中にイワヒバリに群れに出会う。
この後も何度もイワヒバリはいっぱい見れました。
雷鳥も居たのですがいい写真は取れませんでした。
独標にて
西穂高岳の頂上で 奥に槍が見えてますね
アイゼンも活躍する暇もなく岩場を昇り降りして西穂高岳に登頂。
頂上ではみんなここまでで引き返して西穂高山荘へ降りてゆく。
我々は懸垂下降も有りそうなので、ハーネスを着けて先へ進みます。
これから本番です。
幾つものピークを越えて西穂高岳に着きました。
西穂高岳から奥穂高岳を望む
一度懸垂下降しましたが、本日はこの一回だけで済みました。
間ノ岳より天狗の頭を望む
午後の3時45分やっと間ノ岳に到着。
やはり西穂高岳を越えてからはペースが落ちた感じである。
当初の予定では天狗の頭を越えて天狗のコルで幕営する予定であったが、すでにこの時間であるので、この先天狗の頭を越えてゆくと小1時間かかるそうだった。
この間ノ岳を降りたところにいいテン場があることを期待して下ってゆく。
コルに降りる最後の雪壁がちょっと大変であったが無事通称、間天のコルに到着する。
ここにちゃんとテントがちょうど張れるスペースがあったので、これ幸いと幕営決定であった。
間天のコルで何かを見つめる関西人
今回ロープウェイに乗る前に荷物を図る重量計があったのでザックを測ってみたところ。
山形くんは25kgで自分が20kgであった。
山形くんにテント一式を持ってもらって自分がロープとホワイトガソリン0.9Lを持ったので同じぐらいだと思ったのであったが…
今回山形くんに初日の食当を頼んでみた結果が今回の重量の違いとなったようである。
本日の夕食は「赤から鍋」であった。
なにかと我会は「赤から」と縁がある。
山形くんは夕食に液体のスープ「赤から鍋」の素を用意し、それにソーセージ二袋と白菜やらしいたけやらを用意してくれた。
3辛の赤から鍋はからかったですが美味しかったよ 😳
因みに翌日の朝食も赤から鍋のもとに春雨をいれた物でした。
朝食は赤から鍋に春雨
これが赤から鍋with春雨である。
関西人は三河人の予想を遥かに超える。
しかし、春雨はダイエットには良さそうである。
夜の間天のコルから明神岳
その夜は月が明るかったです。
夜中は風がそこそこ吹いていました。
2日
4時40分:起床—6時20分:出発—6時50分:天狗の頭—9時:ジャンダルム—11時奥穂高岳山頂—12時半:穂高岳山荘—13時05分:涸沢岳—15時半:蒲田富士のテント場
4時に起きるつもりが二度寝してしまう。
でも…二度寝最高!君も「二度寝友の会」に入らないか?
今日も朝から晴天で最高である。
相変わらず積雪が少なく、アイゼンを着けず進む。
天狗のコルからの登り返し
天狗の頭から望むコルからの登り返しは少々大変そうである。
天気はいいので焦らずコツコツとジャンダルムを目指し登る。
途中コブの頭を通過。
奥穂高南陵を登るパーティーが見える。
この時間でもうルートを抜ける手前である。
かなり早い時間から取り付いたのだろう。
ジャンの手前でテンション上がる関西人
ジャンの頂上で
ジャンより奥穂高岳、前穂高岳、明神岳
ジャンより笠ヶ岳、槍ヶ岳、北穂高岳、奥穂高岳
ロバの耳より下る
ジャンダルムより懸垂下降で降り、奥穂高岳に向かう。
しかしここから通称ロバの耳と呼ばれるところからの下降がちょっとしょっぱかった。
アイゼンをここで着けて急な雪壁や岩稜をクライムダウンしてゆく。
懸垂下降点の残置スリングがいたるところに見えはしたが、立岩でトレーニングした我々には死角はなくノーロープで降りた。
ここで唯一西穂高岳へ向けて縦走するパーティーとすれ違った。
今年はこんなに良い天気なのにこのパーティーしか西穂、奥穂間ですれ違うことはなかったです。
ジャンダルムとロバの耳をバックに
奥穂高岳の山頂で
そして遂に11時頃奥穂高岳に登頂しました。
奥穂高岳の頂上には多くの登山者がいました。
ゆっくり頂上を楽しんで穂高岳山荘に向かって下る。
天気が良いので、よく遭難する間違尾根には迷うことなく下降する。
穂高岳山荘で休憩して涸沢岳へ向かって登り返す。
しかし、今日も暑い。
またまたアンダーシャツ1枚になる、山形くんはTシャツである。
涸沢岳より望む涸沢と前穂北尾根
午後1時頃に涸沢岳に到着。
西尾根の途中より見えた滝谷
蒲田富士のテント場
これより西尾根を下ってゆく。
西尾根も昨年と比べると積雪が全くなく、蒲田富士に降りるまでまったく雪面がなかった。
蒲田富士でちょうど3時頃となったので、ここで幕営する。
この場所も最高のロケーションで槍ヶ岳パーティーのベースとする槍平もよく見える。
天気が良いのでテントの中は暑いくらいでした。
のんびりお雪を溶かしながらウィスキーをチビチビとやる。
幸せである。
今日の晩御飯は小野隊長が用意してくれたボルシチである。
ボルシチって何処の料理だっけ?と山形くんと話しながら作る。
雪氷のオンザロック?
ロシア料理ですか?
満腹となり、自分は食後のコーヒー。
これがまた最高ですね。
20時半過ぎに就寝。
小野くんのボルシチ
3日
5時20分:起床—7時:出発—白出沢の出合:10時15分—13時:新穂高の駐車場—帰宅
今日も適当に起きる。
と言っても先に起きるは自分であるが。
いつもながらテントで寝るとよく眠れます。
またしても申し訳ないほどの晴天のな尾根を下ってゆく。
だいぶ下りにうんざりした頃、槍平へと続く登山道に出る。
ショウジョウバカマ
下の方は春真っ盛りと言った感じで新緑が目に染みる。
夏鳥のキビタキ、センダイムシクイ、などのさえずりもきかれる。
心地よい風がふくなかカミさんにおみやげと、フキノトウを摘みながら林道を新穂高温泉へ下って行きました。
本当に気持ち良い天候で気持ちがいい。
採ってきたフキノトウでカミさんがパスタを作ってくれました。
残りはフキミソかな。
今回の山行を振り返ってみて。
完遂出来たので何もいうことないですが、雪が少なくて物足りない感じでした。
という贅沢な不満です。
関西人の感想