意外と泥臭い中御所本谷

【太田切川 中御所本谷】2025.8.24(中田)
【2025年8月24日】
【メンバー】白井、河合、米倉、中田

木曽駒ロープウェイに乗ると滝の連続する中御所谷を眼下に見ることができる。花崗岩が白く輝く渓谷に沢登りをする人なら気になっている人も多いのではないかと思う。私も沢登りを始めてから気になっていたが、バス・ロープウェイの利用者が多く、混み合うことから敬遠していた。
先日行った米子沢の下山が暑くてしんどく「次は下山が楽な沢に行きたい!」と思い、人が多いのは嫌だがロープウェイで楽々下山できる中御所本谷へ行ってきた。

始発1時間前にはバス乗り場に行列ができていた。並んでいるのは軽装備のハイカーばかり。木曽駒へ登るだけなのに始発に乗る必要はあるのだろうか?

しらび平駅で装備を整えていたら、ハンマーとガチャを忘れていることに気がついた。
ガチャを分けてもらいなんとか装備を整え出発。
先週の赤坂谷では寝坊し、今回は忘れものと我ながら最近たるんでいるなぁと感じる。
暑いから頭が働かないのだ!と連日の猛暑のせいにしておこう。

駅から遊歩道を歩き入渓。(7:40)
日暮の滝から登攀が始まる。
中田リードで滝右壁のカンテを登る。残地ハーケンがあるのでラインはわかりやすい。岩にスリングをかけて終了点を作る。壁は硬く、難しい箇所はないため快適に楽しめた。

遊歩道の梯子を超えたら入渓


日暮の滝下部

日暮の滝上部は右から細く流れる水流沿いを登り、灌木で終了。

日暮の滝中間より見た上部の滝

凹角から右へ

日暮の滝を越えるとCS滝が現れる。記録通りに左岸壁を米倉さんリードで登る。
ホールドは細かく、灌木は頼りないので嫌な感じであった。今回の遡行ではここが核心かな?
記録だとカンテを登っている記録もある。どちらが登りやすいのだろう?
C S滝 草つきを上がりきったらトラバースして滝右上の大岩を越える。

その後は直登可能な小滝が連続する。
釜は綺麗で飛び込みたくなるが、水温が低いのでやめておいた。
水線際はヌメるが水流内と乾いている岩はフリクションばっちり。
ラバーシューズで気持ちよく進む。
この滝は右から進めなくて左から越えた

ロープウェイのケーブルが頭上に見えるところにある大きめな滝は右壁から登れる。
最後の乗越が少し嫌な感じだった。
滝上部の灌木にロープをFIXする。

滝上でロープウェイに手を振ったら振り返してくれた。嬉しい。

その後も滝が連続する。2回巻きがあったかな?
巻き道は草つきで、登っているとくしゃみと鼻水が止まらない。イネ科雑草の花粉だろうか?段々巻きが嫌になってくる。

この滝は左岸から巻いた。

くしゃみが止まらない草つき

登れる滝も一応ある。

段々と両岸が立ってきて川幅が狭くなってくる。
この沢の最狭部に入っていく。

6+15m滝は右岸から大きく高巻きをした。
巻き途中に現れるリングボルトの打たれた苔苔ワイドが嫌だった。
6+15mの滝 見るからに登れない。

右岸から巻く。草つきに嫌気がしてくる。

立派な15m滝

巻きが終わると20mはあろう迫力のある滝が現れる。
左岸より流れる枝沢を登ることもできそうだがシャワークライミングになること間違いなし。寒いのは嫌なので右岸の枝沢から巻く。
枝沢は簡単な滝のようになっているがロープを出す必要はない。
ネオプレンの手袋をしているが水が冷たすぎて指が痺れる。

右岸の枝沢 上部まで登り切ると踏み跡がある。

大きな滝はこれで終了。あとは千畳敷カールまで小滝をこなしていく。
上流に行くほどヌメりが強くなる。

フリクションが良くて楽しく登れる

水量が徐々に少なくなり、見慣れた千畳敷カールにでる。お花畑を踏まないように注意しながら登山道へ。遡行終了(13:10)

 

お疲れ様でしたー

案の定、駅は人が多く混雑緩和のため整理券を配布していた。
1時間ほど待つようなので、のんびりと過ごしていたら案内を聞き逃してしまい結局2時間弱待ってロープウェイに乗車。
ゴンドラ内は混在しており、登ってきた中御所谷を落ち着いて見ることができなかったのは残念だが、下山が楽なのでまぁ良しでしょう!

中御所本谷は下部は登攀要素が強く楽しいが、進むにつれて巻きが多くなりダレてくる。もう少し巻きが少なければスッキリして良いなと感じる。それでも荒々しい渓谷美からお花畑の広がる千畳敷へと詰めることができるので遡行中は終始景色に飽きることはなかった。

 

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