4月の「小同心クラック」と「阿弥陀北西稜」

【山行名等】18.4.21(白井)
【2018年4月20日~21日】
【メンバー】L.白井、山形、夏目誠

20日(金)美濃戸口6:40—9:10赤岳鉱泉10:15—12:00小同心クラック12:30—14:10小同心頂上14:30—16:00赤岳鉱泉
20時に新城市を出発、いつもの茅野市運動公園の駐車場を目指したが、着いてみると翌日のイベントがあるみたいで駐車禁止となっていた。
しょうがないので別の公園を探すと「岳麓公園」と言う良さそうな公園を見つける。行ってみると近くに民家もなく綺麗で比較的新しい公園のようだ。
ここにテントを張らしてもらい泊まる。
21日(土) 美濃戸口に車を停める。今回は阿弥陀北西稜を登ったあと御小屋尾根を下山してここまで歩いてくる予定なので、スタートもここから歩く。
4月としては暖かい朝だ。天気はピカピカ暑くなりそうだ。
気持ちよく順調に北沢経由で赤岳鉱泉に到着。テントを樹林内に張る。雪が無いと意外と平らな場所が無く結局、樹林内の雪がある場所を平らにして設営した。
準備をすませ大同心稜を登り大同心の基部をトラバースして小同心の基部へ。
一応まだアイスキャンデーは残ってますが登れないみたいです

テントの設営完了、小同心へ出発
樹林内は雪が残っているところもあったが、小同心の基部や日の当たるところは雪は無くなっていた。
風もほとんどなく日差しがあると暑い。とうぜん登攀も手袋要らずで、アンダーシャツ一枚で寒くなく登れる。
しかし、せっかく冬靴で着たのでアイゼン装着で登ることにする。ここはオール山形君にリードしてもらい自分と夏目君は気楽にフォロー。
実質2ピッチだ。ところどころ貰い所もあるがホールドも比較的安定している。終了点もハンガーだし、安心だ。4級程度なので初心者の夏目君も無難に登る。
あまりにも快適にのぼれてちょっと拍子抜けだが、登った後のタバコは格別だ。小同心の頂上で休憩し、横岳はパスして大同心ルンゼ源頭をクライムダウンして降る。
とにかく今日は暑いので早く降りてビールが飲みたい!

大同心稜を登る

大同心の基部をトラバース
大同心ルンゼは過去に2回ほど降りていて、ロープを出した記憶が無いのでクライムダウンで降りた。何か所か懸垂下降用のハンガーや懸垂点はあったが、無事ロープ出さずに大同心基部まで下り、赤岳鉱泉まで降った。
春山は陽が長く7時近くまで明るいのでいろいろ助かる。いつもの様に宴会し20時前には就寝。

小同心クラックの1ピッチ目

2ピッチ目終了点

22日(日)赤岳鉱泉6:00—6:35行者小屋—8:30ジャンクションピーク—12:15摩利支天12:45—15:00御小屋山—16:30美濃戸口駐車場
4時に起床して6時ごろ出発。朝からいい天気だ。中山乗越を越えて行者小屋へ。行者小屋はまだ営業してないのか、小屋のドアは閉まっていた。周辺ではいくつかテントは張ってある。
20年前ほどに阿弥陀北西稜は登っているはほとんど忘れている。核心のピッチでアブミを使った記憶が薄っすらと残っている程度だ。
取り付きはよく解らないので適当に登山道は外れて尾根を目指す。登山道を離れるといきなり股下まで踏み抜き先が思いやられたが、幾度となく踏み抜きながらも尾根にあがることができた。尾根にあがると踏み抜く事はほとんどなくなる。ジャンクションピーク手前で樹林帯を抜け雪面を登ると、途端に日差しと雪の照り返しで暑い、眩しい!
そして目の前に岩稜帯が大きく立ちはだかる。
行者小屋と阿弥陀岳 右のラインが北西稜
岩稜帯を望む

基部手前のリッジライン
岩稜基部までⅡ~Ⅲ級程度のリッジを進む。基部でロープを出す。今回は白井がオールリードの予定。全装備を背負っての登攀となるのでちょっと厳しくなることが予想される。
トラバース後のⅢ~Ⅳ級の岩場を登るのだが、とにかくモロイ。持つホールドが浮いていたり、崩れてしまう。厳冬期なら凍てもう少しましなのか?
しかしながらそこら辺の不安定な岩登りはまあ慣れっこなので慎重に登って行く。途中ハンガーもあるが、アルパインのハンガーも100%信用するのは危険だ。
あまりいい終了点が無いのでどんどん登って行くと「ロープ一杯!」のコールが。クライムダウンも嫌だしもう少し行くと安定した場所があるので、2mほど移動してもらって残置ハーケンのある場所まで登る。
残置ハーケン一本では不安なので、自前のハーケン2枚を打ち足して補強。フォローを引きあげる。5mほど上にハンガーの終了点が見えているのでそこまで登って貰う。
そこから、20mほどトラバースのピッチ。ここも浮いたホールドが多くあまりいい気分ではない。
次は右上して核心の凹角のピッチ。最初は垂壁だがガバがあるので何とか登る。アイゼンを履いているとハイステップがキツイ。4mほどトラバースして凹角へGO。
見た瞬間登れると思った。思っていたより最初は傾斜が緩くアイゼン跡のスタンスもいくつかある。ランニングが残置ハーケンなのが不安だ。A0交じりで登りきる。途中小さめのカムとナッツを使って中間支点を補強した。

終了点でビレーをする夏目と山形

核心のピッチを登る白井

摩利支天で記念撮影
今回は全装備を背負っていたとは言え暖かい気候だったので思っていたほどの難しさは感じなかった。
摩利支天のピークでのんびり休憩して御小屋尾根を下る。
途中樹林内の氷結した部分があるのが面倒だったが、アイゼンなして降りる事が出来た。
長い御小屋尾根を美濃戸口まで下りるが、最後の別荘地のアスファルトの道は、足形があい変わらず合わない靴は痛くて辛かった。
いつもは船山十字路に降りるのだが初めて御小屋山から美濃戸口まで歩いた。唐松林主体だが気持ちのいい登山道で、いつかこちらから登ってみたいと思いました。
今回の山行はゴールデンウイークのトレーニング山行として計画したが、まずまず思い通りの山行で満足。新しくアルパインに挑戦した夏目君もいい経験が出来たと思います。

この記事を書いた人

クライミング全般大好きです。
仲間と楽しいクライミングを重ねて行きたいです。
一応現在チーフリーダーをやらせてもらっています。
愛犬、愛妻、愛娘と新城市で暮らしてますが、私が愛されているかは、解りません...

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