チームDW(ダブルホワイト)旭岳東陵制服

【日程】 3月14日(土)~15日(日) 【メンバー】 L.白井、白木 年末に敗退を食らって、リベンジものびのびになっていたこの尾根にようやく再挑戦できた。 13日の金曜日の晩に出発し、午前0時半ごろに清里の美し森の駐車場に到着する。 しかし、登山者の車は私達の車だけであった。 DSC04749_R.jpg 美し森駐車場をでて直ぐの林道 14日(土) 7:15美し森出発—10:40地獄谷出合の小屋—15:20旭岳東陵五段の宮の手前 朝起きると天気はまずまず、気温も-4度ほどでした。気持ちも軽く美し森から出発し歩き出す。 美し森の周辺はガチガチに雪は締まっており、「このぶんだったら、前回と同じく五段の宮までは楽に登れるかな?」と期待する。 DSC04753_R.jpg 天気が悪く立ってくる 2時間も歩くと徐々に天気は悪くなり、普通に雪模様となる。積雪も林道を離れるとぐっと増える。トレースは全くなく、新雪の膝下ほどのラッセルとなり、苦労する。それでも出合の小屋にまずまずの時間に到着できた。 しかし、出合の小屋は年末からかなりの雪が積もったと見え写真を見ての通りである。 P3140334_R.jpg 小屋前でヒロ君 出合の小屋からはまた更に行きが深く深いところで股下ちかくになる。輪環をあえて持ってこなかったが、ここに来て大いにそれが悔やまれた。尾根の取り付きまで1時間近くもかかってしまう。そこから尾根上までルンゼを上がるがたかだか100mほどの距離に30分もかかってしまいこの次点で時刻は12時半。こんな調子で今日のうちに五段の宮手前まで行けるのか、赤信号である。 DSC04758_R.jpg 取り付きのルンゼを登る DSC04759_R.jpg 五段の宮をバックに そんな折に下から3人パーティーが登ってくる。「茅ヶ崎山岳会」とのことで「ここまでラッセルありがとうございました。」と礼を頂きその先を譲りラッセルを交代してもらう。 天気はずっと雪が降り続いているが、上田さんの天気予報では午後から良くなるとあったので信じて登っていく。 14時頃には雪も止んで陽が差してくる。蟻の刃渡りみたいなところで一度ロープをだす。 15:20頃前回より下のテント場に到着しテントを設営する。「茅ヶ崎山岳会」さんは更に上にいってしまった。 その夜は晴れていて静かな夜であった。 P3150339_R.jpg 15日(日) 6:30五段の宮手前出発—8:30五段の宮取り付き—13:30旭岳頂上—2:50ツルネ東陵のジャンクション—17:00出合の小屋—19:10美し森駐車場 今日は先頭を「茅ヶ崎山岳会」さんに先に行ってもらおうと思ってのんびり5時に起きようと思っていたら二度寝してしまい5時40分に起床。 朝食の餅入りそばを食べて出発する。 出発するために荷造りしていたらなんと下から別パーティーが登ってきてしまった。「トマの風」という東京の山岳会の人達であった。3番手となっていしまい、取り付きで順番待ちが予想される。 前回最初にロープを出したところは、積雪のお陰で尾根よりにルートをとってノーロープで登ることが出来た。 その後も先頭の「茅ヶ崎山岳会」の方のラッセルが偲ばれるルートを登ってゆく。五段の宮に近づくにつれ風が強く吹くようになる。 P3150346_R.jpg 取り付手前の急登 P3150349_R.jpg 天気良く富士山もバッチリ 五段の宮の取り付きに着くとまだ「茅ヶ崎山岳会」さんが登りだしていて「トマの風」は待っている状態であった。じっと待っていても寒いので風よけのシェルターを深さ1mほど掘って休憩する。 よく見ると2パーティー共に正規ルートの稜線どうしに登るようで、左斜面の草付きルンゼには行かないみたいだ。となれば待っている必要はないと思い。そそくさと登る準備をして取り付く。 P3150347_R.jpg 五段の宮取り付き 白井リードで最初に左へ8mほどトラバースして草付きのルンゼをダブルアックスで30mほど登る。久々の垂直バリエーションで心が踊る。灌木で支点を作りフォローのヒロ君んを向かえる。ヒロ君は初めて重いザックを背負ってダブルアックス。手が冷えて痛いと嘆き、「テンションお願いします」と懇願しながら登ってくる。このように書くと散々な感じであるが、自分にはヒロ君の成長が感じられた。確実に立岩でのアイゼントレーニングの成果は出ていると感じる。2年前のヒロ君ならとてもここまで登ってこれないであろう。 もう1ピッチ30mほど草付きをよじ登ると五段の宮を抜けれた。きのこ雪が発達していて何処を越えて行くと安全か解りにくい。 P3150353_R.jpg 草付きルンゼをフォローするヒロ君 P3150357_R.jpg 五段の宮を登った所 P3150354_R.jpg 右が赤岳、左が阿弥陀岳で手前下にツルネ東陵ジャンクション P3150359_R.jpg 登ってくる後続のパーティー どん尻3番手であったが、いつのまにやらトップに躍り出てしまい新雪の稜線にトップでトレースを付けていく栄誉を与えられた。その後もロープをつないで5ピッチで頂上に到着。雪が多く雪庇やきのこ雪が発達していて非常に楽しい雪稜であった。 旭岳頂上は稜線上で風が強かったので下山路であるツルネ東陵まで急ぐ。 DSC04783_R.jpg 頂上で白井 P3150360_R.jpg 同じく頂上で白木 P3150361_R.jpg 頂上から見下ろす 下山路のツルネ東陵は輪環を着けて下山した跡が残っていて、ルートを探して降りなくて済んだ。しかし深い雪だけに下りも思ったほど楽では無かった。 下山して早くラーメンを食べたいと思う一心で頑張って下山する。途中暗くなってしまって、久しぶりにヘッドランプを着けて林道を駐車場まで帰る。 P3150362_R.jpg 横からみる旭岳東陵 駐車場の車に着いて携帯電は見ると下山を心配して浅田さんやゆかりちゃんから着信が入っていた。自分のカミさんからは慣れたものなのか着信もなく電話もしてもいつもの通りであった。 今回のルートは久々のバリエーションルートとなり完登で来て大満足である。ひろ君にとっても大きな一歩となって成長する糧となったと思う。 さあチームDW次は何処のぼろうか? 記:白井

この記事を書いた人

愛知県豊川市に拠点をおき、奥三河の山々をホームゲレンデに、四季のアルプスのピークハント、縦走、ロッククライミングから沢登りとオールラウンドな山登りをしています。
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