日本一 マニアックな検定を受験!

 

【ナビゲーションインストラクター受験】19.10.19(河合)
【2019年10月19日~20日】
【メンバー】河合

 

日本一マニアックな検定。それが「ナヴィゲーションインストラクター養成講座(検定)」です。

10月19-20日(土・日)に埼玉県で日高市で開催されました。講師の先生は、その名も知られた、

村越 真(むらこし しん)JOA認定ナヴィゲーション・マイスター

Murakoshi Shin (公社)日本オリエンテーリング協会副会長、国立登山研修所専門調査委員、同講師、日本山岳ガイド協会特別委員。
研究と実践に基づくナヴィゲーション理論と講習は登山界をはじめ広くアウトドア界から注目され、各地の講習会で講師を務める。「山岳読図・ナヴィゲーション」(山と渓谷社)など、アウトドアの読図に関する本、雑誌記事を多数執筆。

田島 利佳(たじま りか)JOA認定ナヴィゲーション・マイスター

TAJIMA Rika オリエンテーリングの世界選手権日本代表、全日本チャンピオンを経て、現在は初心者から経験者、年配者まで幅広く読図講習の講師を務める。その傍ら山登りを楽しんでいる。アウトドアでの安全を考えながら読図を楽しく学べるよう日々模索中。埼玉県在住。

 

 

小泉 成行(こいずみ しげゆき)JOA認定ナヴィゲーション・マイスター

Koizumi Shigeyuki 2010年オリエンテーリング・アジアチャンピオンで現在も日本代表として活躍するアスリート。競技生活の傍ら、読図講習会講師やナヴィゲーションスポーツのコースディレクターとして全国で活動。愛媛県出身、静岡県在住。

 

の皆さんです。(詳細HPは こちら )

 

何が、「日本一マニアックな検定」なのか?
だって、このブログを読んだ皆さんは、

「初めて聞いた!」
「何それ!」
「何やるの?」

と連呼されたのではないでしょうか?そうです。認知度が低いのです。今回の検定開催でやっと3回目。1回約20名なので日本には数えるほどしか資格を持っている方がいないのです。

では、どんな検定か?

【ナヴィゲーション・インストラクター(NI)とは】
アウトドアスポーツの活動者に対して、安全な活動のために必要な読図やナヴィゲーションスキルについて一定の基準に沿った講習を提供できる方をNIとして認定します。  NIに認定・登録された方は自身が講師を務める読図講習会でナヴィゲーションスキル検定を実施し、受講者のナヴィゲーションスキルを判定することができます。また共有教材の利用や開催する講習へ損害賠償請求保険の適用を受けることができます。

と上記、詳細HPに説明があります。
では、なぜ「ナヴィゲーション・インストラクター」を養成するのか?

(公社)日本オリエンテーリング協会(JOA)では道迷いを防ぐスキルをスタンダード化し、スキルを確認する検定をスタートします。そのための指導者・検定者、を養成します。それがナヴィゲーションインストラクター(NI)です。NIは、スキルの講習を通して、ナヴィゲーションスキルと地図読みの楽しさを伝え、アウトドアの安全に貢献します。

と上記、詳細HPに説明があります。
スキルのスタンダード化?何それ?

以下の3段階で講習及び検定を実施することで、道迷いを防ぐナヴィゲーションスキルを無理なく習得する仕組みです。

ブロンズレベル

地図に描かれた登山道を、道標がなくてもおおむね不安なくたどることができるレベルです。山のグレーディングで難易度Bレベル対応したナヴィゲーションスキルです。

  1. 地形図の最低限の約束事の理解
  2. 大きな地形や方向感覚でルートを維持できる
  3. 道の形や建物などの人工的な特徴物が地図と現地で分かり、それにより現在地の把握をすること

を学びます。
検定はなく、時講習受講後に申請により認定されます。

シルバーレベル

分岐点の現在地把握が難しいため、道の選択に迷う、道自体をたどることが時に難しい場所(岩場、渡渉、雪渓等)があるルートで、適切な判断ができるレベルです。山のグレーディングで難易度Cレベルに対応したナヴィゲーションスキルです。

  1. 細かい地形の確認
  2. 地形とコンパスを活用した方向確認ができる
  3. 細かな地形上の特徴を利用した現在地の把握をすること

を学びます。
講習後、検定で合格し、申請により認定されます。

ゴールドレベル

地図に道が描かれていないルートで適切な判断ができるレベルです。山のグレーディングで難易度Dレベルに対応したナヴィゲーションスキルです。

  1. 細かな地形の特徴やコンパスワークをルートファインディングに活用できる
  2. 間違えを地図から想定したり、対応を考えることができる
  3. 現在地把握における履歴の活用、複数の可能性を考慮しながらのナヴィゲーション

などの高度な対応を学びます。
講習後、検定で合格し、申請により認定されます。

 

とHPで解説されています。
私の感覚で言うと、

沢登りや藪漕ぎが好きな方は、「ゴールド」レベル。
登山道からは外れず、道の分岐で正しいルートを判断でき、コンパスも使える方は、「シルバー」レベル。
初心者で地形図が読めるようになりたいという方は「ブロンズ」レベル。

と、ざっくり分けることができるでしょう。

 

少し、前置きが長くなりましたが、受験報告をします。

10月19日(土)

朝5時48分、新城発の電車に乗り、埼玉県日高市の「高麗公民館」へ向かう。到着は10時を過ぎ研修開始に少し遅刻。午前中は、講義(制度の概要とナヴィゲーション指導の要点について)があった。

講義風景

午後からは、近くの日和田山周辺で模擬屋外講習を行った。今後の受講に差支えがあるといけないので地図はあえて掲載をしないが、公民館から近く、とてもメジャーで登山者の多い里山。

前半は村越講師がメイン講師をされた。講習内容は、「講師が受講生に対して行う安全管理、話をする時の立ち位置、受講生からの質問や解答する場合の方法、説明時の地形の表現方法(ジェスチャー等)」色々と細かく教えていただく。

山の中での講習

田島講師は初心者の質問役に徹し、村越講師ー田島講師の寸劇が所々で繰り広げられる。おもしろい。

前半の行動が3割進んだところで、3つの班行動になり、1班は3~4人に分かれた。

ここからは、班内の一人が講師役、他の人は受講生となりあらかじめ決められたポイント(特徴物)まで進む。私も講師役を務めたが、見ていただいた小泉講師からの指摘が的確で、大変勉強になった。

夕食後、19:30~模擬屋外講習の振り返りを行った。オリエンテーリングの講習会では夕食後に振り返りを行うことが多い。この振り返りが1日の研修を充実させている。

夕食後の振り返り

21:00からは「情報交換会」という飲み会。思ったのは、マニアックな受験は、「マニアックな人」がそろうということ。

「オリエンテーリングはポストまでの課題解決とか社会に通じるものがある」とか

「コロ(道路で使用するメジャー)を使って、看板とかベンチとかを地図に書き込み、丹沢とか詳細図を作ってます。」・・・

話題は尽きない。

 

10月20日(日)
いよいよ、スキル検定(シルバーレベル、一部ゴールドレベル)。内容は8問だされ、8割以上の正解で合格。私は、最後の問題を不正解し、他は正解だと思う。(今後の検定に支障があるといけないので地図の掲載なし。)

道の分岐を出される問題(シルバーレベル)が多いが、山の中に講師が先導し、「ここはどこでしょう?」という問題(ゴールドレベル)も1問あった。

私が不正解だったのは最終問題で、距離感からはおかしいと思ったが、小径があったので「ここかな」と思ったら違っていた。検定なのであまりウロチョロしてはいけないかと思ったがそうではなかったらしい。やはり、不安なときはウロチョロして全体像から判断しないといけない。(反省)

合否の判定は、後日連絡があるが、久しぶりに地図に関する受講生になり、色々勉強になった。

帰りは、たまたま受講で一緒になった東三河山歩会のMさんの車にご一緒させていただき帰宅した。

-記・河合-

この記事を書いた人

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