【山行名等】21.10.16(河合)
【2021年10月16日~17日】
【メンバー】古賀、遠山、二橋、坂本、河合
(登山道整備の経緯)
昨年の10月30日~11月1日で聖岳に登った。(古希で登った聖岳 | 豊川山岳会 (toyokawa-ac.jp)
その時に、登山道が荒れていて、100名山でこれは寂しいと思い、登山道の整備をしたいと思った。
勝手にはできないと思い、まずは、環境省へメールをしたら、OK。林野庁にメールを入れることをアドバイスしていただき、林野庁にメール。回答は、「管理者不在」であった。
それから、地元の飯田市と林野庁の協定を結び整備まで、一年を費やすことになった。また、飯田市の方のアドバイスで、地元の「(一社)南信州山岳文化伝統の会」の方からも登山道整備について打診があることを伝えられ、連絡を取り合い、今回、地元の方と一緒に登山道整備を行うこととなった。
(概要)
10月15日(金)
20時30分、河合家集合、遠山郷道の駅に向かう。途中、天龍村へ抜ける418号線で通行止めでUターンして151号線で遠山郷道の駅に到着。12時に就寝。
10月16日(土)
7時、芝沢ゲート集合。「(一社)南信州山岳文化伝統の会」のHさん、Sさん、Yさんと合流。ゲートをオープンし、車で便が島へ向かう。途中、弁天岩の橋から約30m行ったところで高さ1mぐらいの岩が道を塞いでいたため、ここから歩くことになった。(この崩落はつい最近のことらしい。)さらに、易老渡の駐車場から約200m行ったところで、巨木のブナが道を塞いでいた。(ここの崩落もつい最近のことらしい。)
便が島で少し休憩をして、西沢渡に向かう。平地でもSさんとYさんのペースが速い。西沢渡からの登りも、二人のペースについていくのが大変で、ガチなトレーニングになった。
整備をする倒木は、2,100m~薊畑までが多く、そこまでは必死になって登って行った。本日は雨が少し降る天気予報だったのでなんとか今日中に作業を終わらせたいと思って皆必死である。
倒木が出てくると、Sさんと私でチエンソーで倒木を切る。私は、巨木を切る腕がないのでSさんにお任せする。切った木は皆で片づけをする。何とか全員で力を合わせ、薊畑までの作業を16時に終わることができた。薊畑で集合写真を撮り、雨も降らず作業ができ、皆笑顔である。
聖平小屋の冬期避難小屋は私たちの貸し切り状態で、他の方は誰もいなかった。早速、水汲みチームと食事チームに分かれて、宴会が始まる。少し落ち着いたところで、交流会が始まり、お互いの会の親交をした。
10月17日(日)
夜は、雨が降ったものの朝は止んでいた。7時50分、避難小屋を出発し、下山を開始。下山は、赤テープを付けながら進む。途中の倒木が整備され綺麗になった場所を通過すると、達成感が湧いてくる。
見逃していた倒木があると、Sさんがチエンソーで整備。私たちは倒木の片づけをした。
下山途中で、「(一社)南信州山岳文化伝統の会」のHさんとOさんと合流し一緒に下山。途中、道迷いをしそうな場所に緑色のロープを張ったり、赤テープを付けたりした。
西沢渡~薊畑には途中に顕著な平が現れる。Sさんに教えていただいた話によると、江戸時代の1718年に直下型の遠山地震が発生し、その時の地震で地滑りがあった。その土(岩)が止まった場所が平らになっている。約300年前の地震だからその時は植物は生えていないので、巨木は約300年ぐらいだろう。という話であった。植物にも地形にも詳しい方でした。
西沢渡に着くと、昔、営林署の宿舎が河の近くにあったという平らな場所を案内していただいた。この場所で、すでに「面平」で実施している、登山レンタルキャンプ場を設置するとのこと。すでに簀の子の上にテントが数張り設置されていた。話を聞くと、ここの場所は、聖岳に登る起点にされ、初心者の方は2日目は聖平小屋で宿泊されることも計画、ガイドもつくらしい。活動的な内容であった。
西沢渡から便が島への途中でクマがいた。すぐに逃げて行ったが、大人の熊ではないかとSさん。ちょっとびっくりしたが、昨日の夜の親交会では、Sさんはクマを100回以上みているらしい、1回は、こちらに向かってきて、すれ違い遠くに逃げて行ったらしい。その時は、「もう駄目だと思った」らしい。
易老渡の駐車場からは、Hさんが弁天岩の橋の車を停めた場所まで、送っていただき、私は易老渡の駐車場で待っている豊川山岳会の会員を迎えに行った。
帰りは、「(一社)南信州山岳文化伝統の会」の事務所がある、旧木沢小学校へ寄りコーヒーをご馳走になる。その後は、かぐらの湯で汗を流し、平岡駅の龍泉閣で晩御飯を食べて帰った。
(詳細)
10月16日(土)
芝沢ゲートを通過する許可証
弁天岩付近の橋に車を駐車
歩いて目的地へ
雨は今のところ降りそうではないが?
西沢渡先の道を塞いでいる巨木
便が島からの登り、すでに暑い
1ピッチ目の休憩。SさんYさんについていくのがやっと
途中で倒木がでてきたので整備開始。
Yさん伐採中
目の前の木をとにかく整備
道の全体を倒木が邪魔をしている
笑顔の二橋さん
全員で整備
とにかく、切る
皆で整備しているので意外と早く片付けることができた
整備後の風景
整備をしながら進む
邪魔な木は切る!
ジェイソン坂本
すみません。巨木はSさんにお任せです。
薊畑へ到着。とっても幻想的
達成感、満載
やれ、やれ、到着
皆で、記念撮影。ブロッケン現象も現れました
少しだけ見せた、聖岳
いざ、聖平小屋へ
小屋へ最後の木道
二橋さんの絶品の鍋
調理助手の遠山さん
皆で親交。色々な話を聞かせてもらいました。
10月17日(日)
下山しながら昨日の成果を満喫
途中赤テープや看板の位置を移動したり整備
下山で目立った気を伐採するSさん
伐採後、豊川山岳会全員で木を移動
せーの!
こんぐらいの木なんか
おーーーーー!
なんぼのもんじゃい!
Sさんに樹木について説明していただいた。
右側の「トウヒ」は、裏が白く扁平なので、一本の小さな枝を取って、指先で転がしても転がりにくく、左側の「イラモミ」は裏も緑で転がるそうです。どちらも「トウヒ属」だそうです。山と高原地図では、この尾根上に「トウヒの大木の根元」と記載されているものは実は、「トウヒ」ではなく「イラモミ」ではないだろうか?と言われていました。
川の近くの元営林署宿泊施設の跡地で、登山レンタルキャンプ場を予定されている
テントの中の状況
木を切ってテーブルを作るため、ペットボトルで水平を出している
ヒキガエルとお戯れの古賀さん
駐車場で河合車を待つ3人
「(一社)南信州山岳文化伝統の会」の事務室におじゃましました。
「(一社)南信州山岳文化伝統の会」の皆様ありがとうございました。
-記・河合-