ナヴィゲーション・インストラクター養成講座

【NI養成講座】23.7.8(河合)
【2023年7月8日~9日】
【メンバー】河合

日本オリエンテーリング協会主催のナヴィゲーション・インストラクター養成講座(表記が長いので通常はNI講座)が静岡県立朝霧野外活動センター周辺で開催され、講師として参加してきました。

7月8日(土)
NI講師になるため14名の方が集まりました。私の受け持ちはNI講習の方が3名ナヴィゲーション・インストラクター更新講習の方1名の合計4名を受け持ちました。

講習会はどんなことをするかというと、あらかじめ決められたルートについて学校の先生でいうと「学習指導案」のような指導計画を事前に課題として作成してきてもらい、その指導計画に基づいてロールプレイングをして講習の方法を学ぶ内容になっています。

今回は、田貫湖周辺の一般道を歩き、特徴物を説明したり地図について話をしてもらいました。どんな感じで講習するのか最初に村越さんと利佳さんが2つのグループに分かれて30分ぐらい模擬講習をして見本をみせてくれます。私は利桂さんチームの見学をしましたが、さすがに上手で勉強になりました。

次に、4グループに分かれて、さっそく講習生の方が先生になり講習開始。それぞれが指導案どおりに講習を行っていきますが、地図をみて読図ができるのと読図を教えるのとは訳が違います。どうしても説明的になる傾向があるようです。私もいつも思うのですが、人にものを教えるのってとても難しいと思います。

私が講習会をするときのテーマは「気づき」です。気づいたことは忘れませんが、教えてもらって覚えたことは忘れてしまいます。なので、「気づいてもらうにはどうしたらよいか?」を考えて発問をします。そのためには、答えを持っていて、その答えを言わずに講習生の方に言わせるのです。でも、これが難しいので困っています。

登山研修所で北村さんから教えてもらったことは「研修所にきて、教えているのではなく、学んでいるんだ!」と先輩の講師の方が言っていた。ということです。「教えるのではなく、学んでいる」この気持ちを持っていると謙虚にもなれるし、間違ったことを言た場合、すぐに「ごめんなさい。さっき言ったこと違ってました(あんまり違っとこと言っちゃだめだけど・・・。現在位置難しいときってありますよね・・)」って修正することも楽になります。

夜は、浦川先生から「教えるということ」について講義がありました。先生の話の中で生徒が「考える」ことが大切という内容をおっしゃってました。私は「教える講習は覚える講習。考える講習は気づく講習」だと思っていて、「気づくためには、答えを教えるのではなく、考える発問をすることが重要!」だと思っていたので、先生の講義がストンと自分の中に落ちたのと、私の考えを後押しされたようでうれしくなりました。

浦川先生の講義

7月9日(日)
朝の天気は、曇りで今にも降りそう。朝霧野外活動センターの名前の通り朝霧が凄く別世界のよう。

朝7時から朝食ということで、食堂へ集合。実は、朝食は7時30分~の誤りであったため時間を持て余すも、村越さんと利桂さんのコンビプレーで講義が始まる。地図の作成には昔は飛行機の写真撮影で・・・。
実際は7時20分から食べることができたので20分間ではあったが、参加者みんな笑顔で講義を受けていた。この辺もやはりプロだなぁ・・。と感心しました。

さて、今日の研修内容は、ナヴィゲーション・ゴールド(シルバー)の資格がない方の検定を行い、資格がある方は、現在位置の説明をするアシスタントをします。私は、村越さんのアシスタントで検定方法や検定の進行方法を学びますが、本当に勉強になります。

実技検定の説明

検定中で村越検定員に受講生が現在位置を説明中

アシスタントの方が現在位置を説明中

私もアシスタントで、指定場所まで行って止まり現在位置の説明をしたりしました。初めての場所で現在位置を確認し説明するのはいつも緊張します。

実技の検定が終わり一日を振り返ります。また、検定場所についてどのようなコースを設定するのかグループワークを行いました。

講習内容の振り返りと講習をするための講義(小泉さん)

グループワークで講習するにはどんなルートを計画するのか検討中

2日間、地図マニアが集まり、地図やどんな講習がいいのか?を語れる研修は自分にとってとても勉強になります。

「教えるのではなく、学んでいる」

本当にそのとおりです。

-記・河合-

この記事を書いた人

 読図コーナーを担当し「初心者からの読図,過去の遭難事例」では、ナビゲーション技術や知識、道迷いの心理、道迷い遭難事例を解説しています。ぜひ、読図コーナーのご一読を・・・。

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