八ヶ岳

 八ヶ岳=美しい森 小鳥たちのさえずり
そんなイメージから、いつか八ヶ岳の山を登ってみたいと思っていた。
 29日8時に豊川市役所に待ち合わせをし、いざ出発。
しかし途中駒ヶ根あたりで事故渋滞・・・。 2回ほど止まることはあったが、思ったよりロスなく
行くことができた。
 車は、美濃戸山荘まで入れることができが、RV車でないと底をすりそうなでこぼこ道である。
(駐車料金は、一日1000円)
 準備をして、13時20分頃出発した。お天気もよく、青空に白い雲。白樺の美しい森を歩く。
しかし、すぐに氷の道となり、浅田さんからお借りしたストックをうまく利用して、滑りそうな
道を慎重に歩いていく。
 木道の橋を渡り、遠くに八ヶ岳が見え、景色は最高。そして途中可愛い鹿がこちらを眺めていた。
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春山合宿八ヶ岳 004
 16時頃に赤岳鉱泉に到着した。カラフルなテントがたくさんあり、にぎやかである。
小屋で手続きをする。(一泊一人1000円で、一泊ごとにお金を払うシステム)
 夕方の空は曇り空で、風も吹いていたが、20時頃トイレへ行くため、テントを出ると、
空は満点の星。ヤッター!! 赤岳鉱泉に泊まっている方たちも何人かベンチに寝そべって
空も見上げていた。明日がとってもとっても楽しみでした。
 明日に備えて20時にはシュラフにもぐる。暖かな夜である。
 朝5時に起床。空は東は明るいが、西は曇り空。ん~~。よく分からない天気。
朝食を食べてパワーをつけて、6時40分頃に赤岳鉱泉を出発した。
 行者小屋を通り、文三郎尾根を登っていく。
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途中7時14分頃赤岳山頂付近から朝日が
登ってきた。ヤッター!! 
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このままピーカンの中八ヶ岳の稜線歩きをルンルンと
楽しめるかと思っていたが、すぐに太陽は雲の中へ。 風もビュービューとふきだし、
カッパを着る。
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 稜線へ出ると、体が風で吹き飛ばされそう。氷の粒が風で飛んできて、顔がとても
痛かった。一歩一歩慎重に前へ進んでいき、浅田さんの「もうすぐ頂上だぞ!」
の声でイッキにテンションもあがり、最後のはしごを登って9時23分、ついに頂上へ
たどり着いた。
春山合宿八ヶ岳 012
春山合宿八ヶ岳 014
 風が恐ろしいほど吹いていて、記念撮影を撮るとすぐに下山を始める。
 横岳までいき、ぐるりと歩いてくる予定だったが、この風の中、難しい。という
判断の元、地蔵尾根を下山することにした。赤岳頂上小屋でトイレをお借りする。
トイレは靴を脱いで、小屋の地下にあるということでトイレを借りてまた戻ってくると、
なにやらザワザワと小屋の方が動かれていて、浅田さんが「何かあったんですか?」と
聞くと、地蔵尾根で滑落があったようだ。ということだった。
 私も急に怖くなってしまった。
 浅田さんから、「アイゼンをひっかけないように、ゆっくり慎重に。」という言葉を
忠実に守ってゆっくりゆっくりと下山する。雪の急斜面に、風がビューと吹き、その度に
体を丸くする。すでに出来上がっている足の歩幅が大きくて、怖い怖い。
 皆さんからバランスのいいピッケルのつき方や、上手な下山方法のアドバイスをいただき
ながら頑張って下山した。
春山合宿八ヶ岳 016
 樹林が出てきてようやく一安心。 浅田さんから最後の5メートルまで気を抜いてはいけない。
という言葉をいただき、最後まで慎重に下山した。行者小屋にたどり着き、ようやくホッと
安心をした。
 地蔵尾根を見上げると、先ほどの遭難者を救出している場面が見えた。
 行者小屋を出発し、12時20分には赤岳鉱泉に到着した。
 この時間ならば9時頃には豊川へ帰ることができるよね。ということで、一日早いが下山する
ことにした。途中から雨が降り出してきて、白井さんの早めの判断のおかげで今日下山してよかった
と改めて思った。
 14時50分ごろに美濃戸山荘に到着。 一日早く下山したので。ということで、駐車料金も
一日分快く返金していただけた。
 
 もみの湯(一人500円)へ寄り、汗を流す。体が芯まであたたまり、いい気持ち。
 今回はお天気の影響で、私にとっては厳しい山行であったが、いい経験で勉強になった山行であった。
今度は是非ピーカンの中、ルンルンと八ヶ岳を歩きたいな。
記 ドナ
追記
春山合宿 八ヶ岳
2011年4/29~4/30
メンバー 白井、高橋夫妻、浅田
40数年の登山人生の中で、始めて春の八ヶ岳へ行って来た。
過去に幾度となく春の八ヶ岳へ行く計画はあったが、何故か行けなくて遠い存在であった。
赤岳鉱泉をベースにして赤岳、横岳、硫黄岳と巡る予定であったが、天候と我々の技量を考えて、文三郎尾根から赤岳へ登り地蔵尾根を下って来た。
赤岳山頂小屋で休憩していると、県警のヘリが飛んで来て地蔵尾根の上空を旋回していた。
小屋のスタッフに尋ねると、地蔵尾根で遭難者が出て捜索に来ているそうである。
我々も地蔵尾根を下るので、気を引き締めて下りだす。
地蔵尾根上部の樺の木の下に、遭難者らしい2名が救助隊を待っていた。
風が強くヘリでのピックアップが出来なかったようで、下から救助隊が登って来ていた。
樹林帯まで下れば一安心で程なく行者小屋へ着く。
小屋で一息入れてベース向かう。
明日の天気は崩れそうなので、メンバーで協議しテントを撤収し今日下る事にした。
残雪とアイスバーンの道を林道まではアイゼンを着けて下った。
林道まで来ると雨が降り出しカッパを着けて美濃戸へ下った。
記 浅田
 

この記事を書いた人

愛知県豊川市に拠点をおき、奥三河の山々をホームゲレンデに、四季のアルプスのピークハント、縦走、ロッククライミングから沢登りとオールラウンドな山登りをしています。
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