奥美濃の赤い沢!?揖斐川尾西谷

【奥美濃 揖斐川水系粕川尾西谷左俣遡行右俣下降】17.6.17(高橋)
【2017年6月17日】
【メンバー】高橋、井澤、原田、岩井

見て見て生まれたての小鹿がいるよ。可愛いねぇ。脚がプルプル震えているよ。
でもなんだかあの小鹿たち変だよ。ヘルメット被ってるし沢靴履いてる。
なーんだ、よく見たら沢登りに来た人たちがコケだらけの滑滝でまともに立つことすら出来ないだけじゃんかー。
奥美濃の赤木沢とも言われる揖斐川尾西(おさい)谷。素晴らしい滑滝を快適に登れると聞いていたのだが。

名神大垣IC(または東海環状大垣西IC)よりR417で北上、県道32号で西進し尾西白山神社脇の広場に駐車する。4台程の駐車スペースがある。
ここで沢仕度をし少し左岸の林道を歩く。尾西谷を渡る橋で林道は終点となる。ここから入渓しようとしたが奥には巨大堰堤が見える。左岸の踏み跡より巻く。堰堤はすっかり埋まり泥沼のようになっている。


ここより入渓する。谷は想像していたより細くまた藪っぽい。暫くは堆積した土砂で埋まった谷を歩く。歩き難い谷を30分程歩いてようやく最初の小滝。冷たい水を全身に浴び楽しいシャワークライム。ここは手も足もホールドが豊富にあるので楽しく登れる。続いてお餅を2つ重ねたみたいな滝。下段はホールドが細かく且つ赤コケでヌメヌメで滑り易い。上段は胸の辺りまでフットホールドは無い。後続はショルダーで担ぎ上げ最後は空荷でジャンプし跳びつく。




程なくして二俣。左俣に入ると傾斜も増しようやくそれらしくなってきた。一個一個は小規模ながらも滑滝が続く。しかし相変わらずコケで滑り易い。花崗岩の極小ホールドに沢靴で確実にエッジング、少し窪んだ所やご飯粒みたいなホールドにスメアリング、クラックにフットジャム、薄いカチをアーケ持ち、なんとなーくパーミング。たまにエイヤッっとデッドポイント。体重移動を上手くやらないとコケで滑ってスルっと抜ける。(個人的には緊張感のある楽しいクライミングでしたが)
滑滝を避けて巻こうと思っても、小さく巻けば岩盤の上に少し土砂が堆積しているだけなので足元が崩れ登りにくい。大きく巻くのも時間が掛かりメンドクサイ。お助け紐で確保すればおっかなびっくり登ることはなんとか出来るのでほとんどの滝は直登した。




なんだかんだでやり過ごし巨岩帯。短いながらも巨岩帯が経験出来るのはいいのではないだろうか。


巨岩帯を過ぎると再び滑滝ゾーン。そして本日のハイライト、左俣の大滝。下部は細かいホールドを拾って登り、中ほどはクラック沿いに、上部で流芯に戻り直登する。Ⅱ級程度であるが滑り易いので後続はザイルで確保する。支点はクラックにカムでとることも出来そうだ。



奥の二俣は右俣。やがて水流は無くなるが忠実に詰め最後の10mは尾根に上がる。クマザサをかき分けると稜線のはっきりとした広い登山道に出る。
思いの外時間が掛かったのですっかり遅くなってしまった。国見岳山頂はあきらめさっさと下山することにする。登山道を国見峠に向け少し下り小さなコルから右俣に降りる。

右俣も左俣同様に滑滝の大滝、巨岩帯、滑滝という構成。大滝は左岸から巻き降りれる。あとは泥だらけになったり、水浴びしたり、コケでツルツル滑ったりしながら2俣へ。
そしてお腹すいたなー、喉がカラカラだよーっと文句言いつつ堰堤を目指しさらに下る。更に休憩も取らずに一気に駐車場へ。
お気楽山行のつもりが休憩2回(10分休憩1回、昼食の25分休憩1回)行動時間8時間超というなかなかハードな山行になってしまった。最後に駐車場で集合写真をパチリ。作り笑顔が眩しいぜ。

【コースタイム】尾西白山神社9:05~9:25堰堤~10:15お餅~10:35 2俣~左俣~11:55巨岩帯~12:40左俣大滝~14:15稜線14:40~右俣~16:45 2俣~17:50白山神社

<おまけ>
帰路は春日モリモリ村で薬草湯に浸かり温まる。
沢中に天然のワサビ有り。
奥美濃の「赤木沢」ならぬ「赤い(コケがビッシリでツルツル滑る)沢」といった感じ。コケが洗い流されておれば楽しかっただろうね。
これだけの為に25000図を買うのはもったいないなと思いweb国土地理院地図を印刷して山行計画及び山行時に使用した。普段見慣れた縮尺と違うので地図と現実がなかなか一致しなかった。縮尺の違いは理解しているつもりでもダメだった。この程度の投資をケチっちゃいけないな。

<スペシャルサンクス>
私のデジカメは水には強いが暗いところは弱い。沢の写真はいつもボケボケ。肝心なところの写真は大抵無残なもの。千華ちゃん、大量の写真ありがとう。

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