ありがとうスカイフック先輩  宮崎県祝子川沢登り(撤退)

【宮崎県祝子川】24.5.3(中田)
【2024年5月3日】
【メンバー】白井 武野 中田

「いつの記録を書いているんだい?」と怒られそうですが…ようやく時間的に余裕ができたので、今年のゴールデンウィークに行った宮崎県祝子川(ほうりがわ)の沢登りを書きます。

自分は2回目の祝子川。1回目は昨夏、30cmゴルジュに憧れてソロで挑みましたが、持っていくロープの長さを間違えて高巻きからの懸垂下降ができず撤退。
今回は頼もしいお二人と一緒なので心強かったですー

大崩山上祝子登山口から入山。

喜平谷で装備を整え、祝子川に入渓。ここまで登山口から1時間半ぐらい

入渓してしばらくは巨石帯の隙間を縫うように進みます。

 

歩いたり‥泳いだり‥水流に削られた奇妙な景観を楽しみながらゴルジュ帯の入り口へ

それにしても祝子川はラバーのフリクションがバチ効きで気持ちがいいです

ゴルジュ入り口に到着。二条の滝が歓迎
側壁からの染み出しが雨のように降ってきて、去年はこんなに降ってたっけな?水量が多いのかな?と少し不安になる

二条の滝は右岸から高巻き 武野さんリード
そうだそうだ!最終ピンから左へのトラバースが怖いんだよねー
去年、ソロで登った時を思い出す

二条の滝上部へ懸垂下降。去年はここで撤退したので、降りれたことが感慨深い

チョックストーン3兄弟は武野さんが上手に捌き突破!

チョックストーンを抜けると流木が邪魔していた。

水量が多く、30cmゴルジュ手前の小滝が越えられず左岸をへつる。
足がない箇所で何回も落ち、寒すぎてガクブル
白井さんがフレークのリスにマイクロカムを決め、ブランコ?みたいな感じで抜ける。

いよいよ30cmゴルジュ!ここに来たくて九州まで来たといっても過言じゃないです
水量が多いので、泳がず右岸壁をトラバースし、慎重に進む。
落ちたら寒いので必死

思い切って水流に飛び込んで、憧れの30cmゴルジュ内部へ!
写真見返したら嬉しそうな顔してますね

抜け口にあるチョックストーンからの越流が強すぎて、ゴルジュから抜けれない。
色々な体勢で試しましたが無理なので撤退。この日は水量多かったみたいです。

撤退時も泳ぐので寒い

二条の滝から懸垂で降りるか、懸垂で降りてきた右岸壁を登るか迷いましたが、右岸壁からの撤退を選択。
下部は立ったスラブになっており、ショルダーで越えようとしましたがスラブに乗りきれず失敗。
どうしようか考えていた時にボルト穴を発見!穴にスカイフックをひっかけアブミで下部スラブを突破。横に伸びるリスに打ち込まれたボロボロハーケンを足がかりに進み、いつ落ちるかわからない腐りかけの倒木を掴みながら懸垂下降点に戻ることができました。
過去一緊張したクライミングでした。
(二条の滝は反転流が発生するそう。過去には事故もあったようです)


その後、入渓地点まで戻ることができ一安心。
スカイフックのおかげで全員無事に撤退することができました!スカイフック先輩と呼ばせてください!ありがとう!
普段の山行では軽量化のために、あまり使わない道具を置いていくことが多いですが、不足の事態に備え、色々な装備を持っていき、引き出しを増やしておくことの大切さを学ぶことができました。
祝子川またリベンジしたいですね。

次の日、祝子川に入ったパーティーの1人が滝壺に落ち、亡くなる事故がありました。きっと自分たちと同じように撤退しようとして二条の滝壺への下降を選択し、何らかの原因で転落したのではないかと推察しています。
選択が一つ違うだけで、事故につながることを実感しました。今後も安全第一で沢登りを楽しみたいです。

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