天竜川ハンガレ沢

【北遠 天竜川ハンガレ沢】17.8.19(高橋)
【2017年8月19日】
【メンバー】高橋、森

いつものように佐久間周りで旧龍山村を目指すが先日の雨の性か佐久間ダム放流により原田橋仮設道路は全面通行止め。仕方なく東栄まで戻り県道9号線からガードレールの無いガタガタ舗装のスレ違い不可の道経由で白倉峡へ。白倉峡から県道361も一部通行止めで再び山道に迂回。予定より1時間遅れでハンガレ沢出合いに着いた。これからは出掛ける前に佐久間ダムの情報を調べておいたほうがよいかもしれない。
橋の横の駐車スペースは広く10台近くは駐車出来そうである。沢支度を済ませ橋より入渓する。
入渓すると直ぐに堰堤。左岸より巻く。続けざまにも一つ堰堤。これも左岸を巻く。
最近の雨と昨日の大雨の性か沢は川幅いっぱいに流れている。どこかしこで白い飛沫をあげこうこうと流れている。岩もコケで滑り易く傾斜も強い。なかなか難儀である。



15m程の滝は左岸の草付きより巻いた。その後も相変わらず。天竜川の沢は何処も岩がデカイので骨が折れる。



釜を持つ10m程の滝は左岸を巻いた。釜を泳いで奥のルンゼも登れそうだが水流に押し流されるので近づくのは困難であろう。



車道の橋を潜り相変わらず白濁した沢を登る。時間が経った性かこの辺りから水量は大分落ち着いてきたような気がする。
さていよいよ本日のメインイベント。ゴルジュ登場。ゴルジュ入口は右岸をヘツリ残地ハーケンを頼りに登るがツルツルで手も足も出ない。変なところにリングボルトもあったので人工登攀かと思うが頼りないハーケンに全体重は掛けられず。木の根を頼りにモンキークライムで脱出。ここは左岸のバンド上を行けば容易に滝上に出られるのでそちらから行った方が良さそうだ。


奥の水路は意外と浅く歩いて行ける。奥の滝は左岸を登る。


続く釜を持つ滝は左岸をヘツリ最後はダイブ。足がつかないので水中から岩にへばりつくまでが一苦労。ホールドは肩幅程度の狭い範囲にしかないので窮屈なクライミングになる。残地ハーケン2ケあり。
続く水路は左岸を行く。滑り易いので注意が必要。落ちれば激流に流される。リングボルト2つあり。



釜を持つ滝は左岸のクラックに残地ハーケンがあったが傾斜も強くしかもヌメリそう。ちょっとこれは厳しそうなので釜にダイブして右岸に渡る。右岸は意外と浅く腰まで浸かってヘツル。最初の一歩が少し悪いが快適なルンゼクライミング。ここにも残地ハーケンあり。
滝上に出るとちょっと明るい感じになる。ここでゴルジュも終わりかと思い滝上からダイブして遊ぶ。

さーて後は降りるだけかなって思いながら進むと流れの強い釜を持つ滝。取り敢えずザイルを付けて右岸のクラックを手掛かりに胸まで浸かってヘツル。核心の急流ポイントでクラックも無くなり更に水中の足掛かりも皆無。ジタバタしているうちに足が浮いてきて流されてしまう。2度トライして敗退。長い間水中にいた為すっかり体が冷えてしまった。きっと浮いてしまうのはザックを背負っているからだ。ザックを置いて再びトライ。おかげで足が浮かず急流ポイントを通過。しかし先の2度のトライで体が冷え切っていた為水中から岩壁に上がる時に右足をツル。痛いけど早く水中より出たいのでお構いなしに右足に体重を掛け脱出。その後小滝の登りで左足もツル。
標高550mで右岸の支流を少し登り立派な登山道に出る。ここから駐車地まで山道を1時間。苦労して6時間掛けて沢を登ってきたのにたったの1時間で下山。6時間も掛けたのに水平移動距離はたったの2km。
帰路は南下して天竜、浜北から三ケ日を目指すもそこかしこで祭りの山車による交通規制。渋滞&迂回で大変でした。

天竜川の旧龍山村地区にこんな楽しいゴルジュが存在するなんて知らなかった。泳いで、へつって、ダイブして登攀。存分に遊べます。

【使用ギア】
スモールサイズカム、(ハーケン、)ザイル8mmx30m、ゴープロ(?)

【コースタイム】
ハンガレ沢出合9:00~橋11:20~12:25ゴルジュ入口~15:15登山道~16:15ハンガレ沢出合

【感想】
約一年ぶり位に外岩&沢に行ってきました!
道中のムーブ的に体が落ちていないって思う所、沢の難しさを両方感じることが出来てめっちゃ満足でした!
特に今回は水量がものすごく、天竜の沢のいい所がこれでもかってくらい強調されていました。
ただし、今回のレベルが初中級とのことだったのでもう少し継続的にトレーニングしてレベルの高い沢にチャレンジしていきたいと思います。
あと今回の沢はゴープロデビュー戦でもあります。感想としてこれは面白いギアであることを再認識しました。特に沢との親和性が抜群です。もうちょい装備を整えたら沢の楽しみをもっと伝えることができそうです。
(森)

【追記】
グーグルアースで原田橋仮設道路を見ると佐久間ダム放流により冠水している様子が見れます。(2017.08.21現在)

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