ウォータースライダーとお金明神の下谷尻谷

【鈴鹿 神崎川支流下谷尻谷】2016.9.25(高橋)
【年月日】2016年9月25日
【メンバー】高橋、吉中、藤田

今回の目的はウォータースライダーとお金明神。まさかこんなこととなるとは…。
朝明渓谷駐車場より猫谷沿いの登山道でハト峰峠に向かう。途中の林道はそこら中から水がコンコンと流れておりあからさまに水量は多い。
ハト峰峠よりヒロ沢沿いの登山道を下る。峠付近は湿原になっており道が不明瞭であった。ヒロ沢の流れを眺めながら下ったが基本的にはヒロ沢は単調な沢。だたし1箇所絶望的に悪い滝がある。ヒロ沢出合までしっかりとした登山道であった。

ヒロ沢出合で沢支度を整える。あからさまに神崎川本流の水量は多い。神崎川沿いの登山道を白滝谷出合方面に下ることも考えたが先ずは沢下りをしてみてどうしようもなければ登山道を下ろうと考えた。
やはり水量が多い為前回に比べて泳ぎのポイントは増えていた。また泳ぎ中に流されてしまうこともあったが危険なところでなければ流されるのも快適だ。暫くして今回の目的の一つウォータスライダーポイントへ。
…。
こりゃあかん。あからさまに危険な水量。登山道より巻き下る。(カメラ不調により写真なし)
天狗滝も前回同様に登山道から巻き下る。

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前回よりも渡渉時に流されそうになったり水量の多い本流下りに苦労しながら下谷尻谷出合へ。出合の滝は前回下見した時より水量は多く簡単には登らせてくれそうもない。

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流れのある釜を泳ぎ滝下に出る。右岸寄りは階段状になっているが落ち口へ渡るところが少し悪そう。しかも今回の水量ではシャワーになる為あまり登攀意欲が沸かない。
左岸寄りを高橋リードで取り付く。3条の滝の真ん中の滝が落ちている岩を流れをうまくかわし体を上げる。向かって右にガバがあり右手を掛けると左手はフェースのガバに手が届く。足をじわじわと体を上げフェースのカバに右手も掛ける。なんとかさっきまで右手で持っていたガバに右足を上げれば右手を左岸よりの流れの落ち口に持っていける。後はフェースを登れば抜けれるが全体的にホールドが遠い為身体能力が必要である。吉中はアブミの2本掛けで抜ける。藤田はバツグンの身体能力を活かしてフリーで。

第二のポイントCS2条の滝。左岸にトラロープが張ってあるがあんなところをトラロープを頼りに登りたくはない。藤田リードで右岸のクラックの走るフェースを登る。下部はガバガバで快適にレイバック気味に登れる。ただしクラックの抜け口が激悪。何処を触ってもツルツルヌメヌメ。ここを抜ければバンドを快適に落ち口まで行ける。吉中はアブミを使ったり、下から足を支えたりしながら大分苦労をしながら抜けた。
直ぐに釜を持つ2条2mの滝があり泳いで取り付くが予想以上に取り付きが悪かった。

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第三のお楽しみポイント。空中落下の滝。激流を抜け滝の飛沫を受け滝裏を抜ける。

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最後のお楽しみポイントは穴くぐりの滝。釜を泳ぎ、激流を渡り、穴をくぐって滝裏に出る。

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上谷尻・北谷尻の2俣(コリカキ場)で遡行終了とする。

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下谷尻谷は地形図を見れば解ることだが上記2俣までは両岸尾根が迫っており極端に谷が狭く支流はない。だから遡行中ほとんど水量が減らない。一転して2俣からは上谷尻谷も北谷尻谷も放射状に広がり広大な流域を持つ。神崎川の他の支流で言えば水量が多くて楽しめ人気のあるツメカリ谷と以上の流域面積がある。神崎川を遡るにしろ、朝明よりひと山越えるにしろアプローチが遠く訪れる人は少ないがここはお勧め。
またそれ程悪くないが小難しい滝が多く楽しめる。前述したように水量も多く谷も狭い為ツメカリ谷同様に楽しく泳げる。
沢はアルパインで有り且つ水流に磨かれてツルツルの所も多い。自分は登れるがパーティー全体が登れなければ意味がない。アブミを使用したり膝を足場に使って貰ったりすることを藤田に体感させることが出来たのは有意義であったと思う。フリークライミング・ボルダリングから始めて山岳会に入って来た人達にパーティーとしての沢登りの術を伝授し、ゆくゆくは沢でリーダーが出来るようになっていって貰いたい。ってか沢登り組の最年長者がいつまでもザイル・ハーケン・アブミ・ナッツ・カムを背負って先頭きって遡行しているっている状態をなんとかしてくれ。

コリカキ場より沢沿いに稜線を目指す。適当に登り稜線に出た時には「ここは何処?」状態。お金明神を目指すも本当はお金峠から降りなければならなかったがキツネ峠より降りてしまった。第二の目的であるお金明神にも会えなかった。
キツネ峠から愛知川本流へ下る道は途中で廃道になっており途中から沢下りになる。滝場はないがスリップし易いので注意が必要。本流へ下り少し不明瞭な登山道で大トロへ。大トロの下流で本流を渡渉する。
下水晶谷沿いの登山道で中峠に上がり、中峠から朝明に下る。駐車場は既に閑散としていた。

ウォータースライダーは前回経験しているのでいいがお金明神様には是非とも会いたい。また来年下谷尻に行く理由が出来たな。

<コースタイム>朝明渓谷駐車場7:50~8:35ハト峰峠~9:05ヒロ沢出合~9:55天狗滝~10:05下谷尻谷出合~11:35 2条滝落ち口~12:05裏くぐり滝~12:20穴くぐり滝~12:30コリカキ場13:00~14:00キツネ峠~14:30愛知川本流~15:10大トロ15:25~15:55中峠~16:55朝明渓谷駐車場

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