表銀座土砂降り山行〜苦楽を共にした仲間との別れ

【山行名等】表銀座縦走
【日時】2020年7月23日〜25日
【メンバー】河合L、遠山、近藤、二橋

2年前の残雪期、初めて登った北アルプス、快晴の燕岳。目の前に広がる槍へと続く伸びやかな稜線、この景色の中を歩いてみたい…とても単純な動機。去年は計画するも梅雨明けずの3日間雨予報で断念。今年は入梅頃から天気予報を睨み、梅雨明けを祈り続けたが、梅雨明は明けない。しかし、春からの自粛と二転三転する天気予報に翻弄され続けたせいか、周囲の空気も読めなくなり、何故か雨でも行く気満々。

エスケープルートを入念に確認(河合リーダーが)したうえで、入山。雨の中ご一緒いただける頼もしくありがたい皆様と、記憶に残る楽しい山行をすることができた。ひとつの事件を除いては・・・。

7月22日(水)

夜豊川出発、豊科前泊

7月23日(木)
5:00 タクシー会社
6:38 中房登山口
9:59 合戦小屋
11:36 燕山荘
15:11 大天井岳
15:20大天荘  幕営地

せめて登山口までは雨が降らないでほしいと願うも、叶わず予報より早く夜明け前に降り出す。

車を沢渡へ回送するために、タクシー会社、その後中房温泉登山口へ

雨の中、意外と登山客は多い。中房温泉の駐車場も満車

長い道中も全く雨のやむ気配はありません


合戦小屋は満席状態
さほど暑くはないが、せっかくなのでお約束のスイカを食べる

これもお約束、河合講師の読図講習(三角点の説明)。
今回が初北アルプス、初縦走、初テント泊で学ぶことが満載の若者。
がんばって!!あとでテストがあるよ!!

燕山荘直下、夏道と冬道の分岐で夏道にロープが。大雨の影響か?崩れているのか?
そして急登を登り燕山荘へ

燕山荘でしばし休憩、雷鳥の親子が現れる。
動物好きの若者の目が輝き、カメラを取りにダッシュ!物静かな彼が走っているのを初めてみた!!

燕山荘にて休憩
風が強い。汗と雨で濡れた身体に風は吹き付け、体感気温が下がり寒い。
稜線へ出る前にレイヤリングを整える。
土砂降りの雨とガスで視界は悪いが、行動中は稜線歩きは快適。
途中コマクサが群生しているが、写真も撮らず、黙々と歩き続ける。←後悔
喜作新道を切り開いた喜作さんのレリーフ
ここまで来たら、あとは山荘までのトラバース
テン場まであと少し!!
お天井手前、500メートルの看板が現れた。
その後も、100M毎に距離を刻む案内板が現れるが、100Mがいやに長く感じる。まさかの標高表示?
ありがたいはずの表示に若干キレ気味に・・・。修業が足りないらしい。
テントを張って、大天井岳登頂。
その後、夕飯(絶品キーマカレー)をありがたく頂く。
*写真を撮り忘れました、ごめんなさい。
そして、上田さんから明日の天気予報を教えて頂き、計画を確認。
明日は朝は小康状態のあと本降りに
雨の降り始めの時間によって、槍ヶ岳までいくか水俣乗越でエスケープルートに入るか決めることに
7月24日
3:00起床
4:45 大天荘
8:04 ヒュッテ西岳
9:36 水俣乗越
10:27 槍沢大曲
11:14 槍沢ロッジ
12:44 横尾
13:50 徳沢園
14:54 明神館
15:30 小梨平 幕営地
出発前は風は強いが、雨は上がっていた
今回の山行行動中で、唯一ガスが晴れた約2時間。
悪天候でしか見られない?朝焼け。
その時は気付かなかったが、帽子が海賊風に!!
そして初めて見る丸い虹
大きすぎて写真には写りませんでした。
ここでもリーダーの知識が
丸い虹とは・・・ごめんなさい、内容忘れました。
そして、この後はいよいよ雨本降りへ。
ビックリ平を過ぎ、
西岳までの稜線は高山植物を楽しむ。
雨のおかげか、緑はとても生き生きしている。
西岳ヒュッテ到着、しばしの休息。
そして、雨は本降りMAX。
そんな中、激下りへ
雨ピークで西岳ヒュッテからの激下り。
リーダーの指導にも熱が入ります
(こんな熱いリーダー初めて見た)
足場も崩れやすくなっており、慎重にくだります!!
すると、足が震える若者の姿が・・・
疲れた?膝が笑ってる?怖いの?寒いの?
レインウェアの中まで水がしみ込み、
前の休憩で一枚脱いで、Tシャツ一枚に・・・寒いらしい・・・
急遽、ツエルトでポンチョを作ることに!!
さすがの危急時?対応力!!
水俣乗越分岐
雨本降りのため残念ながらエスケープルートで槍沢大曲へ向かう
一度も槍の顔を拝むことなく・・・
槍沢大曲~槍沢ロッジ~横尾~徳沢園~明神を颯爽と下る
小梨平キャンプ場へ
※ルート変更のため、急遽幕営地に
キャンプ場の施設が整っていて、お風呂もある
お風呂を楽しみその後宴会
明日は上高地バスターミナルまで15分ほどなので
のんびりと過ごす
7月25日
8:05 小梨平
8:35 上高地バスターミナル
途中お風呂、食事に寄り豊川へ
そしてついに事件が発覚
数日後、雨の山行も楽しかったなーと余韻に浸っていると・・・。
遠山さんのスマホ、ご逝去の報せが・・・
死因は水没
一度は治療により復活の兆しをみせるも、その後死亡を確認とのこと
いつも山行でログをとってくれたスマホ
写真を撮ってくれたスマホ
今回の山行も大活躍だったスマホ
遠山さんが山で苦楽を共にした大事なスマホ
水没したわけじゃないのに、雨で( ;∀;)
この時、空気が読めなかったことを心から悔やみました
【まとめ】
悪天候の中の山行ということで、
入念なエスケープルートの計画やテント内での行動、ルート変更の判断のタイミングなど
今回も勉強することが多かった山行でした。
久々の北アルプス縦走、天気が悪い中でしか見られない景色はやはり幻想的で、その条件でしか見られない経験をするために、
私はたぶんこれからも雨でも山に行くだろうなと思いました。
そして、悪天候の中、山行にお付き合いいただいた皆様、天気の情報を的確に教えてくださった上田さん、食当の準備をして下さった吉中さん、本当にありがとうございました。
河合さん
今回も色々な知識をありがとうございました。
虹や高山植物の知識まであるとは、ビックリです(@_@)
遠山さん
今回も沢山の記録をありがとうございます。
いつも後ろにいてくださってるので、置いていかれる心配なく安心して歩けます。
近藤さん
初の北アルプス、初の縦走、初のテント泊お疲れ様でした。
6人用のテント歩荷ありがとう。雨を吸ってだいぶ重かったでしょう。
今回の学びポイント!!
朝焼け、雲海、丸い虹とは
レインウェアのお手入れ
読図、三角点
雨の日は、炊事以外でも火を焚いて濡れたものを乾かそう!
ツェルトでポンチョを作る!
下山はストック使おう!
スマホ、雨での使用!!

この記事を書いた人

目次