ドSリーダーと行く愛知川風越谷・赤坂谷

【鈴鹿愛知川水系神崎川風越谷・赤坂谷】18.8.26(高橋)
【年月日】2018年8月26日
【メンバー】高橋、井澤、中川

4日前に台風の影響で大雨が降ったがそれ以降ふもとの町では雨が降っていない。きっと神崎川の水量は落ち着いてるに違いない。期待を裏切る楽しい水泳大会でした。

石榑トンネルを越えいつものキャンプ場駐車場手前のタイヤチェーン着脱場に駐車する。8月末だというのに既にほぼ満車状態。なんとか空きスペースに駐車する。沢支度を済ませ神崎川左岸林道のゲートの脇を抜ける。途中見えた愛知川本流(茶屋川)は濁り水になっていたが神崎川はいつものように透き通ったまま私たちを迎えてくれた。まずは左岸林道で風越橋まで歩き橋の脇から堰堤を越え風越谷に入渓する。

入渓してすぐに無名滝。登れないとは書いてあったが事前に写真は見ていたので登る気満々で偵察に行く。きっとコーナーにはクラックがあってプロテクションがとれるだろうと期待していたのだが。残念ながら手掛かり無し。左岸が簡単に通過出来る。

小滝とゴルジュ入口(下流から見て)に架かる堰堤を越えると風越谷のハイライト不動滝。下段は右岸を簡単に登りいよいよ上段。水流脇のスラビーなとこを登ろうかと考えていたが本当にツルツルでカメカメ状態。私では手も足も出ません。左岸のクラックで登る。不動滝を登ったところで終了。右岸の草付きを15m程登ると林道に出た。林道を下り再び風越橋へ。橋から少し下流で神崎川に降りる。


河原を歩き赤坂谷出合いにレッツゴー!!ん!?あれあれっ!?河原が狭いぞ。早瀬の白波がえらいこっちゃになっとるけどー。風越谷遡行時にちょっと水量が多いが想定内であったが神崎川本流はそれ以上に多くない??行き詰っては渡渉点を探し、また行き詰っては渡渉点を探し。渡渉点も浅場だったり、転石を渡ったり、流れに耐えながら深場を渡ったり、少し流されながらも泳いで横断したりその場その場の判断で渡渉する。
そして神崎川名物赤坂谷(仙香谷)出合い前の50mプール。今回は深くしっかり泳がなければならない。相変わらず川幅の中央付近が浅めなので10m程歩き流れの弱い瀞場を15m泳ぐ。一度岩場に上がり小休止。この先は波が立っており流れも強くなってくる。5m泳ぎ右岸側壁のカンテを掴みカンテを越えラストスパート。流れに逆らい側壁の僅かな手掛かりを頼りにヤツメウナギ泳法で突破。井澤は突破出来ずロープを投げマグロの一本釣り。中川は1発で突破、頼もしい。今後泳ぎはお任せしたい。




巨岩ゴーロを進みボルダーが遊んでる赤坂谷出合いへ。なんか水多くない!?半端なく多いよね。


水量多過ぎて登れないよー。ってここは右岸岩登りで巻き。

『鈴鹿の赤木沢』ってそんなのどかな感じの風景じゃないんですけどー。




で、いつも通りケルンで終了。
さて困った。計画ではここでUターンするつもりであったがこの半端ない水量の赤坂谷を下降するのは骨が折れる。2年前にツメカリ谷と間違えて下った赤坂谷とツメカリ谷の間の沢を下ることに変更する。ケルンから枝沢を登り尾根に出る。そこから支尾根に乗ってツメカリ谷と反対側の斜面を下り間の沢に降り立つ。大した悪場もなく処々沢沿いに踏み跡もある為サクサク下る。再び神崎川本流へ。
ここからは下りなので泳げ泳げっ!!流れに身をまかせさぁ泳げ。取水堰堤に着いたぞ、でもここから林道に上がるなんて言わせやしないぞ、さぁ泳げ。ボルダー横目にさぁ泳げ。夕闇が迫って来るぞさぁ泳げ。泳いで泳いで砂防堰堤上で林道に上がる。






夕暮れの林道を下り、星空の下で着替えを済ませそそくさと帰豊。長嶋の花火が綺麗でした。

【コースタイム】
駐車場8:25~8:45風越橋~10:05林道~10:15神崎川~11:50赤坂谷出合~ケルン14:40~16:05神崎川~16:45取水堰堤~17:10赤坂谷出合~18:35林道~18:50駐車場

【感想:転載 高橋 ほぼ原文まま】
全体的に綺麗な水流と眩しい太陽でとても快適に楽しめました。
水量も多くたっぷり泳げました。しかし流れに逆らって泳ぐのは想像以上に体力を消耗しますね。
今回の遡上終点(赤坂谷の途中)から神崎川本流へ下降する帰路ルートが私にとっては核心でした。
コンパスを持って地図とにらめっこしても分らないものは分りません。ただただドSリーダーに着いて行くだけでした。
ドSリーダーが居なかったら遭難間違いなしでした(笑)
帰ってGPSデータを確認して初めてこんなルートだったんだと知りました。読図力向上は必至と感じました。


ドSリーダー、今回も楽しい遡行となりました。ありがとうございました。
忘れてはいけないのが、井澤さんのクライミング秘技です。沢靴(フェルト)では滑って登れないスラブを裸足でササっと登る井澤さん、恰好良かったです。
(中川)

水量も先頭を歩くドSリーダーのスピードも距離も行動時間も半端ないってでした。次の日は両手の指先は赤くなり、一ヶ所の足指の皮が剥け、筋肉痛もありで満身創痍でした(笑)
今までの沢で一番長い行程だったと思います。ドSリーダーのスピードがめっちゃ速くすぐに見えなくなるので足跡を探しますがときどきそれも見失う…。タフな沢行でした。ただ水量が多いことで、たくさん泳げたので楽しかったです♪8月下旬でも残暑厳しいため水温も高く、いいコンディションでした。ヒルも一匹だけ(風越谷)で何よりでした。
ロープワーク等クライミングの技術や地図、地形のある程度の把握等、基礎をきちんと押さえておくことが大切だと思いました。
ありがとうございました。
(井澤)

【おまけ】
神崎川ドS山行も3回目となりました。
過去4名が10時間超の山行および夕闇せまる中での水泳、取水堰堤まで来ても林道に上がらずひたすら沢下り、しかも休憩は2回か3回で合計30分程度。そのうえ後半は急かされるというはめにあう。4名中3名は山岳会を去り(自己都合ですが)1名は沢に寄り付かずひたすらワイドクラックを登るようになってしまった。。。
さらなるドS山行も計画しているので乞うご期待。(多分私のペースでも12,3時間くらい)

【おまけ2】
今回の山行中16時過ぎにけたたましいサイレンをならしパトカーが左岸林道を上がっていった。その後ヘリが往復1回と復路1回(往路の1回は確認出来ず)、遡行を終え林道に上がったところに消防の高度レスキュー車と司令本部車があった。そして19時半頃丁度帰ろうとした時に駐車場にパトカーが3台来て2名のペアと1名を降ろしていった。1名には事情を聞いているようであった。
3名とヘリにもピックアップされておればプラス数名の為に大勢の人やお金が動くことになる。
遭難について考えさせられる出来事であった。

【おまけ3】
水量も多く水勢も強いなか何度も渡渉をした。井澤、中川共に初めのうちは慣れない渡渉に手こずっていたが帰るころにはなかなかさまになっていた。
腰よりも水深が深いとザックの浮力で浮いてしまうため流されてしまう。危うく私も流されるところであった。今後肝に命じておこう。

【おまけ4】
神崎川の左岸の支流に比べ右岸の支流の水量が半端なかった。
こんなこともあるんだねぇ。

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