豊川山岳会

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弥山川ゴルジュ遡行

   

【大峰 川迫川水系 弥山川】22.6.19(山形)
【2022年6月19日~20日】
【メンバー】山形、鈴木(豊橋山岳会)

6月中旬ともなるとゴルジュシーズンに突入したと言ってもよい。その一方で梅雨入りしているため突撃タイミングは重要である。チャンスは逃さずに掴み切りたいと思い、ぎりぎりまで天気予報と睨めっこ。降る降る詐欺に騙されまいと目を血眼にして情報をゲットした。
結果、積算雨量や当日の天候を考えて弥山川ゴルジュを決行しても良さそうだと6/16(木)の夜に判断した。パートナーの都合もあり6/20(月)は有給を使って一泊二日で遡行することとなった。

すぐに用意を開始した。まだ沢中は寒いはずなのでお互いにダウン上とシュラフ(3シーズン用)、エアマットを持っていくこととした。久しぶりの泊まり山行であったため感覚が鈍っており銀マットを忘れてしまったのは反省点…。6/18(土)は観音峰の登山口で仮眠し翌日に熊渡に車を移動させる。

6/19(日)
たまに飲み過ぎて大寝坊する我々であるが今回は気合も入っており早めに起きれた。6時前より行動開始する。弥山への破線登山道を順調に歩く。

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道は悪いが結構整備されている。足元が抜けそうな木梯子があったり渡渉があったり汗ダクで一の滝まで。奥に二の滝が見える。ここまで熊渡から1時間45分程度。

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滝の登攀が続くため取付きでカッパを着込み、クライミングシューズに履き替える。カッパはすぐにボロボロになるためワークマンを愛用している。激しい沢に行くとはっきり言って使い捨てと言っても過言ではない。私は上下4000円ほどのオールドスタイル、激ダサのカッパだがパートナーは同じワークマンでもストレッチタイプの少しオシャレなやつで嫉妬した。一の滝は大知からスタート、いきなりチムニー登りをさせられるが楽しく登れる。

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二の滝は山形、足早に右岸側を上部の岩を左に避けるように登る。クラックにカムが良く決まるが少しヌメヌメだ。ちなみに今回も二人でザック一つ作戦で一泊二日の沢には有効な作戦だ。二の滝は荷揚げせずに大知を引き上げる。

続いて三の滝、見た目は凄い迫力で登れんのかいなと思う。順番的にここは大知が登ることに。釜を泳いで取付く必要がある。今回、60mロープを使用したのでビレイヤーの私は釜に入らずにビレイすることが出来て助かった。とはいえどうしても水しぶきや曝風でガタガタ震えながらビレイすることになる。ビレイ中に太陽が差してくれたので助かった。このような時のお日様は心底神の恵みだと感じる。

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途中、ハングのA1に行くのか迷っていたがワイドクライマーゆえに一番左のチムニーを選択していた。ヘルメットがあると通れないためヘルメット残置していた。無事に越え、私の番だ。既にビレイで体はかなり冷えていたため、最初の泳ぎがきつかった。足がつりそうになりながら泳ぎ、何とか上陸。ここでザックを引き揚げてもらう。水を吸ったザックさえ無くなってしまえば後は快適に登れる。しかし、この沢はマジでワイドムーブを多用させられる。なかなか無いタイプの沢なのでかなり面白い。ちなみにカムは6番まで1セット持ってきたが正解だったと思う。

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三の滝を越えると遠目に大CS滝が見えるがしばらくかかるため一旦、ロープを束ねる。しかし、巨岩帯かつこの日は水量が多かったのでいちいち苦労しながら巨岩を越えていく必要があった。そのような時はモンベルのフローティングロープ10mで対応した。相変わらず大活躍のアイテムだ。

巨岩帯を行く

大CS滝の手前で15m滝とぶつかる。ここはさすがにロープが必要なため左の垂壁を登る。順番で山形がリード。見た目は簡単そうなのだがヌメヌメで苦労させられた。最後の乗越は必死で木に掴まり処理した。

ヌメヌメ垂壁クライミング

さて、問題のCS滝だ。遠目に見るとかなり絶望的に見える。が、とりあえずまずはダサいカッパとともに記念撮影だ。

ワークマン大好きっ子

近くで見てもやっぱり絶望的に見える。威圧感も凄い。

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ほんまにこんなとこ登れるんやろかとブツブツ言いながらダメ元で滝裏に入ってみると一筋の光が!!人が抜けられそうな穴が上部まで繋がっている。「これはいけるんちゃうか!」と絶望ムードから一気にテンションが上がり、二人で騒いでいたら上がったテンションそのままに「僕行っていいすか!良いすよね!」と大知がリードした。なんか勢いでおいしいところを獲られた気がするがまぁいいだろう。私は本日二回目のブルブル激寒ビレイとなった。

滝裏から外を撮影した様子だが写真だとよく分からない

滝裏は常に雨に打たれているような感じであった。カムは見事によく決まる。

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なんとまぁこんなにもキレイにラインが繋がっているものだ。上部の穴が何かの拍子に閉じてしまったらこの滝は登れないだろう。

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フォローで穴から生まれてくる私↓

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穴を抜け出してからはロープを出さずに越えることが出来たと思う。CS滝自体がかなり巨大な滝であるためどこを登っているのか分からなくなる。

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双門の滝直下でビバークとする。水しぶきで適地がことごとく濡れていたので寝にくい夜を過ごすことになってしまった。飯盒炊爨で上手い米が炊け、飯と共に双門の滝を見ながら飲んだ酒は美味かった。

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6/20(月)
今日は双門の滝の登攀と三鈷の滝を越えれば予定の行程が終了となるのでダラダラと朝を過ごす。起床は6時前頃だったかと思う。双門の滝も実に美しく立派な大滝だ。真正面から見るとめっちゃかっこいいのだが真正面から撮影するのを失念してしまった…。

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双門の滝の登り初めは8時頃、山形リードでスタートする。1ピッチ目はほぼアプローチで簡単、大知を確保し2ピッチ目のオフウィドゥスを彼に託す。

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2ピッチ目は非常に恐ろしい水流横断から始まるが横断前にカムをバチ効きさせることが可能である。水量は間違いなく多かったが足場がしっかりしていることもあり無事に越える。フォローでザック有のまま私は横断したが必死に堪えた。激シャワークライミングたまらないっす。横断後はすぐにワイド登りになる。6番を持ってきて正解だ。出だしは完全にアームロックをさせられ、まさかのヒールトゥまで。面白すぎる。水流に磨かれているためかヌルヌル要素は全くなく、超快適であった。

双門の滝

60mロープであったため2,3ピッチ目をほぼ繋げる形で登って行った。フローティングロープやスリングを延長し、荷揚げもスムーズに行うことが出来た。マイクロトラクションは必須アイテムだ。

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双門の滝を越えたところでロープを片付ける。程なくして三鈷の滝をフリーで越え、終了となる。下山はなかなかに悪い双門コースでダラダラと下山する。今回も良い山行が出来た!パートナーに感謝です。やっぱり泊まりの厳しめの沢は最高に充実感がある。パートナーとああだこうだ言いながら装備計画や食料計画、登攀時の作戦がバッチリ決まった時は嬉しい。下山後の疲労感も嫌いではない。Mなのでしょうか。ゴルジュシーズンは開幕したばかりなので今年も色々行けたら良いなと思います。

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この記事を書いた人

yamagata
こいつノリで生きてるだろと思われがちな関西人ですが山に対しては真剣です。厳しいルートを登った後に絶景を見ながらテント泊にて赤ワインを嗜む、そんな登山が大好きです。

 - 沢登

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